「オートキャンプとは、結局ふつうのキャンプと何が違うの?」——キャンプ場を検索していると必ず出てくるこの言葉、なんとなく分かったつもりで予約ボタンを押していないでしょうか。テントを張る場所の名前だと思っていた人も多いはずです。
答えを先に言ってしまうと、オートキャンプとはテントを張るサイトの中まで車を乗り入れて泊まるキャンプのことです。境界線はただ一つ、「サイトに車を停められるかどうか」。この一点だけで、荷物の運び方も、持っていける道具の量も、雨が降ったときの逃げ場も、まったく違うものになります。車を「動く物置+動くシェルター」として使えるかどうかの差は、初心者にとっては想像以上に大きいものです。
この記事では、日本オートキャンプ協会が公表しているデータをもとに、オートキャンプの定義・料金の仕組み・サイト選びの基準・マナーまでを一気に整理します。あわせて、電源容量や区画サイズを実データで比較できるオートキャンプ場4か所も、料金と住所つきで紹介します。読み終わるころには、予約サイトの「オートサイト 電源付 6,600円」という1行が、何を意味しているのか正確に読めるようになっているはずです。
・オートキャンプとキャンプ・車中泊・RVパークの違いが1つの基準で整理できる
・1泊の総額がどう決まるか(サイト代+入場料+電源代)を計算できるようになる
・区画サイズ100〜130㎡・電源1,000W/1,500Wの意味と選び方がわかる
・実在するオートキャンプ場4か所の料金・電源・住所を比較できる
オートキャンプとは?車をサイトに横づけして泊まるキャンプの正体

境界線は「サイトに車を停められるか」の一点だけ
オートキャンプとは、テントを設営する区画(サイト)の中に自分の車をそのまま乗り入れて泊まるキャンプスタイルを指します。もともとは自動車やキャンピングカーに道具を積み込んで旅をするアクティビティ全般を意味していましたが、現在は「車を使ったキャンプ」の総称として使われるのが一般的です。
判断基準はシンプルで、キャンプ場とオートキャンプ場の一番の違いは、サイト内に車を停められるか停められないかという点にあります。駐車場に停めて荷物だけ運ぶなら通常のキャンプ場、テントの真横に車を置けるならオートキャンプ場です。この違いは装備の総量に直結します。車を横づけできれば、重い鋳鉄のダッチオーブンも、かさばるコットも、着替えの入ったコンテナも、運搬距離ゼロで持ち込めます。
向いているのは、荷物が増えがちなファミリーキャンプ、装備の重さを気にしたくない初心者、そして車中泊とテント泊を組み合わせたい人です。一方で注意したいのは、区画の広さに対して車が大きすぎるケース。ハイエースやキャブコンのような全長5m級の車両は、サイトによっては駐車スペースからはみ出してタープが張れなくなります。予約前に「駐車スペース込みの区画サイズ」を必ず確認してください。
普通のキャンプ場との違いは、荷物を運ぶ距離に出る
通常のキャンプ場では、車は共用駐車場に停め、そこからリヤカーや手持ちでサイトまで荷物を運びます。距離にして数十メートルから、場所によっては数百メートル。往復すれば設営前に体力を使い切ります。オートキャンプ場ならこの工程が丸ごと消えます。
設備面でも差があります。通常のキャンプ場は設備がシンプルなところが多く、オートキャンプ場は炊事棟・温水シャワー・AC電源・ランドリーまで整っている施設が多い傾向です。その分、料金は通常のキャンプ場より高めに設定されています。実際、日本オートキャンプ協会の「オートキャンプ白書2025」ではキャンプ場の平均利用料金が5,246円と示されており、無料〜2,000円台の自治体キャンプ場とは価格帯が異なります。
使い分けの目安はこうです。装備が少なく体力に自信があるソロなら通常のキャンプ場でコストを抑える。子ども連れ・ペット連れ・冬キャンプで電源を使いたいならオートキャンプ場。ただしオートキャンプ場にもデメリットはあり、サイトの間隔が近い施設では隣のテントとの距離が3〜4mしかないこともあります。静けさを最優先するなら、区画の広い施設を選ぶ必要があります。
車中泊・RVパークとは何が違う?3つの泊まり方を整理する
混同されやすいのが「オートキャンプ」「車中泊」「RVパーク」の3語です。車中泊は車内で寝ること、つまり寝る場所を指す言葉。オートキャンプは車をサイトに入れるキャンプ、つまりキャンプの形式を指す言葉。RVパークは一般社団法人日本RV協会が認定した車中泊専用施設で、施設のカテゴリーを指す言葉です。層が違うので、「オートキャンプ場で車中泊する」という表現は矛盾しません。
RVパークは2026年7月末時点で全国676件が認定されています。電源付きで発着自由、24時間トイレ利用可という条件が整えられており、料金は1泊2,000〜3,500円あたりが中心帯です。テントの設営を前提としないぶん、移動日の中継地として使いやすいのが特徴です。
逆にRVパークの弱点は、多くの施設で焚き火やテント設営が禁止されている点。焚き火を囲んで一晩過ごしたいならオートキャンプ場、翌朝早く出発して距離を稼ぎたいならRVパーク、と目的で使い分けるのが現実的です。長距離の車旅では「移動日はRVパーク、滞在日はオートキャンプ場」という組み合わせがよく機能します。

「車中泊をしてみたいけれど、そもそもどこの駐車場なら泊まっていいの?」——車旅を始めるとき、多くの人が最初につまずくのがこの疑問です。スーパーやコンビニの駐車場…
| 比較項目 | オートキャンプ場 | 通常のキャンプ場 | RVパーク |
|---|---|---|---|
| サイト内に駐車 | できる | できない | 車が主役 |
| テント設営 | 前提 | 前提 | 原則不可 |
| AC電源 | 別料金で多い | 少ない | 標準装備 |
| 料金の中心帯 | 3,850〜6,600円 | 無料〜3,000円台 | 2,000〜3,500円 |
| 全国の数 | 1,757か所 | 上記に含む | 676件 |
※オートキャンプ場数・料金帯は日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2026」および本記事で取材した4施設の実料金、RVパーク件数は日本RV協会公表値(2026年7月末)をもとに車中泊&キャンピングカーの教科書調べ
全国1,757か所という規模感と、増え続けている理由
日本オートキャンプ協会が2026年7月21日に発行した「オートキャンプ白書2026」によると、全国のオートキャンプ場は1,757か所。都道府県あたりに単純に割れば約37か所で、多くの人にとって自宅から2時間圏内に複数の選択肢がある計算になります。同白書ではキャンピングカーの保有が「100人に1台」の水準に達したことも指摘されています。
施設数が増えている背景には、既存の観光施設や農地がキャンプ場へ転用されている動きがあります。ドッグラン併設、サウナ併設、貸切風呂付きなど、単なる「泊まる場所」ではなく体験施設として差別化する施設が目立つようになりました。同じ「オートサイト 5,500円」でも、中身が施設ごとに大きく違うのが今のオートキャンプです。
初心者にとってはこれは追い風ですが、落とし穴もあります。新設の施設は口コミが少なく、トイレの清潔さや区画の傾斜といった実際の使い勝手が読みにくい。最初の1〜2回は、営業年数が長く設備情報を細かく公開している施設を選ぶほうが失敗しません。公式サイトに区画サイズ(㎡)と電源容量(A・W)が明記されている施設は、それだけで情報開示の姿勢が信頼できます。
1泊いくらかかる?サイト代・入場料・電源代の3階建て構造を分解する
平均5,246円の正体は「サイト代+人数分の入場料」
オートキャンプの料金でつまずくのは、表示価格が総額ではないことです。多くの施設は「サイト利用料」「入場料(施設利用料)」「オプション料金」の3階建てになっており、予約画面の一番大きい数字はたいてい1階部分のサイト代だけです。日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2025」が示すキャンプ場の平均利用料金は5,246円ですが、これは1人あたりではなく1回あたりの支払額の平均です。
具体例で見ましょう。青川峡キャンピングパーク(三重県いなべ市)のオートサイトはシーズンにより3,850円〜6,600円。ここに施設利用料が大人1人1,100円、小人1人550円かかります。大人2人+小学生2人のファミリーなら、サイト代5,000円のシーズンでも総額は5,000+1,100×2+550×2=8,300円です。表示価格の1.6倍になりました。
使いどころとしては、少人数ならサイト代の高い施設、大人数なら入場料の安い施設が有利になります。ソロやデュオならサイト代が総額の大半を占めるため、平日割引のあるプランが効きます。逆に4人以上のファミリーでは入場料の積み上がりが効くので、入場料無料または低額の施設を選ぶと総額が抑えられます。注意点は、繁忙期にサイト代が1.3〜1.6倍に跳ね上がる施設が多いこと。同じ施設でも8月と11月では総額がまったく違います。
見落としやすい入場料という、もう1つの財布
入場料は施設ごとに呼び方が違い、「施設利用料」「入村料」「環境保全費」などと表記されます。金額は大人500〜1,200円、子ども300〜600円あたりが中心です。久住高原オートビレッジ(大分県竹田市)は入村料が大人600円・子ども400円で、これに大浴場のサービス券が付く仕組み。朝霧ジャンボリーオートキャンプ場(静岡県富士宮市)は入場料が大人1,100円・子ども550円です。
この入場料には、温泉・シャワー・ゴミ処理などの原価が含まれていることが多く、単純に「高い施設=損」ではありません。久住高原オートビレッジのように入村料に入浴が含まれていれば、外の日帰り温泉に大人500〜700円払う必要がなくなり、実質的な差は縮まります。総額で比べるときは、風呂代・ゴミ袋代・薪代まで含めて計算するのが正しい比べ方です。
デメリットとして押さえておきたいのは、人数を後から増やせない施設があること。当日「友人が1人増えた」となっても、区画の定員(多くは4〜6名)を超えると受け入れてもらえません。清里中央オートキャンプ場のテントサイトは標準4名・最大6名で、5名目以降は1名500円の追加。定員は安全とマナーのための上限なので、予約時点で正確な人数を伝えてください。
AC電源は1泊1,000〜1,100円が相場、使うかどうかで総額が変わる
3階部分のオプションで最も影響が大きいのがAC電源です。青川峡キャンピングパークは電源が別途1,100円/1泊、清里中央オートキャンプ場は電源付きサイトと電源なしサイトで1,000円の差(通常・土曜で6,000円と5,000円)、久住高原オートビレッジも電源付き6,600円と電源なし5,500円で1,100円差。つまり相場は1泊あたり1,000〜1,100円と考えて差し支えありません。
電源を使うべき場面ははっきりしています。氷点下の冬キャンプで電気毛布やセラミックヒーターを使うとき、真夏に扇風機やポータブルクーラーを回すとき、そしてCPAPなど医療機器を使う人が同行するとき。この3つに当てはまるなら1,100円は安い投資です。逆に春秋の穏やかな気候で、照明とスマホ充電しか使わないなら、ポータブル電源で十分足ります。
注意点は、電源代を払っても使える電力量には上限があること。詳しくは次章で触れますが、契約アンペア数を超えるとブレーカーが落ち、同じ電源盤を共有する隣のサイトまで巻き込むことがあります。「お金を払ったのだから自由に使える」という感覚は捨てて、必ず容量表示を確認してから家電を持ち込んでください。
年間23,258円というリアルな出費感覚
「オートキャンプは金がかかる」という印象は、実際のデータと少しズレています。オートキャンプ白書2025によれば、キャンプにかける年間費用は23,258円で、前年から2,865円増加。年間の平均キャンプ回数は5.0回、平均泊数は6.7泊です。5回で23,258円なら、1回あたり約4,650円という計算になります。
この数字が意味するのは、多くの人が「毎回フル装備の高規格キャンプ場」ではなく、料金を抑えた施設や近場との組み合わせで回数を確保しているということです。年5回のうち2回は6,000円台の高規格、3回は3,000円台のシンプルな施設、という配分は現実的なモデルになります。
ただし初年度だけは別枠です。テント・シュラフ・マット・テーブル・チェア・ランタン・クーラーボックスを一から揃えると、最低限のラインナップでも5万〜8万円は見ておく必要があります。年間費用23,258円という数字は、道具が揃った後のランニングコストだと理解してください。初年度の道具代をどう抑えるかは、後の章で予算別に整理します。
サイト選びで9割決まる|区画サイズと電源容量の読み方

区画100〜130㎡が意味する「テント+タープ+車」の余白
予約サイトに書かれている区画サイズは、オートキャンプでは最重要スペックです。実例で見ると、青川峡キャンピングパークはひろびろオートサイト130㎡、プライベートオートサイト120㎡、水辺オートサイト100㎡(いずれも駐車スペース含む)。久住高原オートビレッジは1区画100㎡。清里中央オートキャンプ場のテントサイトは約8m×8m=約64㎡(駐車スペース込み)です。
目安として、普通車1台が占める面積は約10㎡(幅1.8m×長さ4.7m程度)。4人用ドームテントが約5m×3m=15㎡、そこにタープを重ねると合計30〜40㎡になります。つまり64㎡の区画でも、車+テント+タープは物理的には収まりますが、ペグを打つ余白やテーブルを置く動線を考えると余裕はあまりありません。100㎡あれば、車の横にタープを張って前室代わりにする配置がゆったり組めます。
選ぶときの考え方はこうです。ソロ・デュオなら64㎡前後でも快適に使える。4人家族でテントとタープを両方張るなら100㎡以上を探す。全長5m超のハイエースやキャブコンで行くなら、駐車スペースが区画に含まれるのか別枠なのかを必ず問い合わせる。デメリット面では、区画が広い施設ほど1泊の単価が上がる傾向があり、100㎡超の施設は5,000円台後半からが中心です。
電源1,000Wと1,500Wの間にある、決定的な壁
AC電源のスペックは「A(アンペア)」または「W(ワット)」で表記されます。実例では、青川峡キャンピングパークがひろびろオートサイト10A・水辺/プライベートサイト15A、清里中央オートキャンプ場が1,500W・15A/1サイト、久住高原オートビレッジが20A(23区画に設置)。10Aは約1,000W、15Aは約1,500W、20Aは約2,000Wに相当します。
ここが分岐点です。電気ケトルは1,000〜1,300W、ホットプレートは1,300W、電気毛布は50〜80W、セラミックファンヒーターは弱600W・強1,200W。10A(1,000W)のサイトでは、電気ケトルを回した瞬間にほぼ上限。そこにヒーターを足せば確実に落ちます。15A(1,500W)あれば、ヒーター強1,200W+LED照明+スマホ充電くらいまでは同時に動きます。
具体的な使い分けは、冬に暖房家電を使う予定があるなら15A以上のサイトを選ぶ、10Aしかない施設ではヒーターか調理家電のどちらか一方に絞る、が原則です。ポータブル電源を併用して、消費電力の大きい調理はカセットコンロに逃がすという手も有効です。
「電源付きサイトだから安心」と、10A(1,000W)のサイトに電気ケトル1,200Wとセラミックヒーター1,200Wを持ち込み、夜中にブレーカーが落ちて電気毛布まで止まる——冬のオートキャンプで最も多い失敗です。原因は容量の未確認、対策は3つ。①予約前に必ずA数かW数を確認する ②合計消費電力を上限の8割以内に収める ③湯沸かしと調理はカセットコンロに逃がして、電源は暖房と照明に専念させる。復旧を管理棟に頼むと、深夜のスタッフを起こすことにもなります。
地面が芝か砂利かで、寝心地とペグは変わる
意外に見落とされるのが路面の種類です。オートキャンプ場のサイトは大きく「芝」「土(ダート)」「砂利」「ウッドデッキ」に分かれ、それぞれ性格が違います。芝は見た目がよく寝心地も柔らかい一方、雨のあとはぬかるみやすく、車のタイヤで轍ができます。砂利は水はけが良く雨天でも安定しますが、マットが薄いと背中に石を感じます。
ペグの選択も変わります。芝や土なら一般的な20〜30cmのスチールペグで十分刺さりますが、砂利サイトでは鍛造ペグ(1本400〜700円)でないと曲がります。逆に砂地に近い柔らかい地面では、通常のペグでは抜けるため長さ40cm前後のものが必要です。予約時に路面の種類を確認して、ペグを1セット余分に積むのが安全策です。
寝る側の対策としては、地面の硬さに関係なく厚さ8cm前後のインフレーターマットを敷けば、砂利でも背中の突き上げはほぼ消えます。車中泊に切り替えられる装備があるなら、雨予報のときはテントを張らずに車内で寝るという選択肢も残ります。これはオートキャンプならではの逃げ道で、テント泊専用のキャンプ場では使えません。
区画サイトとフリーサイト、初心者はどちらを選ぶべきか
オートキャンプ場のサイトは「区画サイト(1組ごとにロープや樹木で区切られている)」と「フリーサイト(広い原っぱに好きな場所を取る)」に分かれます。朝霧ジャンボリーオートキャンプ場はフリーサイトの規模が大きい施設として知られ、ネット予約なら2,750円(車1台込)、電話予約は2,970円。青川峡キャンピングパークにも1,600㎡のあおぞらフリーサイトがあります。
フリーサイトの利点は料金の安さと自由度。景色の良い場所や地面が平らな場所を自分で選べます。ただし初心者には難易度が高い側面もあり、到着が遅いと良い場所は埋まり、隣との距離も自分で判断しなければなりません。朝霧ジャンボリーのフリーサイトはチェックインが平日8:30〜17:00、土日8:00〜17:00と早い時間から入れるので、場所取りの意味でも午前着が有利です。
初めての1泊なら、区画サイトを強く勧めます。設営場所が確定しているので迷わず、隣との境界も明確でトラブルになりにくい。慣れてきて「もう少し安く、もう少し自由に」と思ったタイミングでフリーサイトに移行すれば十分です。デメリットとして、区画サイトはフリーサイトより1,000〜3,000円高くなるのが一般的です。
道具は何から揃える?車1台に積む装備を予算別に組み立てる
最初の1泊に本当に必要な7点
オートキャンプの装備リストは無限に広がりますが、最初の1泊で欠けると詰むものは限られています。優先度順に7点挙げると、テント、シュラフ(寝袋)、マット、ランタン(+ヘッドライト)、クーラーボックス、カセットコンロ、折りたたみのテーブルとチェアです。これ以外は初回はレンタルか代用で乗り切れます。
なかでも失敗が許されないのがシュラフとマットです。標高の高いキャンプ場は真夏でも朝方10℃台まで下がります。久住高原オートビレッジのある大分県竹田市久住町や、清里中央オートキャンプ場のある山梨県北杜市高根町は高原地帯にあたり、夏でも夜間は羽織るものが要る気候です。夏用の薄いシュラフだけを持って行き、寒さで一睡もできないまま朝を迎えるのは典型的な失敗パターンです。
使い分けの目安として、5月〜9月の平地なら快適温度10℃前後のシュラフ、標高1,000m級や10月以降は快適温度5℃以下のものを用意します。マットは厚さ8cm前後のインフレータブルタイプなら地面の凹凸と底冷えを同時に処理できます。注意したいのは、車があるからと寝具を軽視しないこと。眠れなかった翌日の運転は、キャンプそのものより危険です。
予算5,000円以下・1万〜3万円・3万円以上で、どこから伸ばすか
装備は一度に揃える必要がありません。段階的に伸ばすなら、この順番が効率的です。5,000円以下の段階では、100円ショップとホームセンターで消耗品と小物を固めます。ペグ、ハンマー、ロープ、調理用トング、LEDランタン、ゴミ袋、ブルーシート。合計3,000〜5,000円で、初回に必要な小物はほぼ揃います。
1万〜3万円の段階では、睡眠の質に投資します。厚さ8cmのインフレーターマット(1万〜1万5,000円)と、快適温度5℃前後の3シーズンシュラフ(1万〜2万円)。ここに手を入れると、翌朝の疲労感がまったく変わります。テーブルとチェアもこの帯で軽量なものに更新すると、設営時間が短縮されます。
3万円以上の段階で初めて、ポータブル電源やツールームテント、焚き火台といった「あると世界が広がる」装備に進みます。ポータブル電源は容量500Wh前後で4万〜6万円が中心帯。電源なしサイトでも扇風機や電気毛布が使えるようになり、選べる施設が一気に増えます。逆に言えば、電源付きサイトを毎回選ぶなら急いで買う必要はありません。

「キャンプや車中泊で電源ってどう確保するの?」「電源サイトのないところでもスマホやクーラーを使いたい」——車旅を始めると、必ずぶつかるのが電気の問題です。夏の車…
積載は「重い物は下・低く」が事故を防ぐ
オートキャンプは荷物を積み放題に見えますが、積み方には物理的な制約があります。原則は重い物ほど下に、そして前方(車軸に近い位置)に置くこと。クーラーボックス、ポータブル電源、水タンク、鋳鉄鍋といった重量物を荷室の上段や最後尾に積むと、重心が上がって制動距離が伸び、カーブでの挙動も不安定になります。
目安として、20kgのポータブル電源を荷室の床に置くのと、リアゲート際の高い位置に置くのでは、コーナリング時のロールの体感がはっきり変わります。ルーフボックスを使う場合も同様で、ルーフに積むのは寝袋・衣類・テントといった軽くてかさばる物に限定し、重量物は必ず車内の下段に収めます。
あわせて注意したいのが視界の確保です。荷物でリアウィンドウを塞ぐと、後退時と車線変更時の安全確認ができなくなります。積み上げるのはリアシートの背もたれの高さまで。それ以上必要な量なら、荷物を減らすか、ルーフキャリアを検討するべきサインです。オートキャンプの事故は現地ではなく、往復の道中で起きます。
設備で選ぶオートキャンプ場4か所|料金と電源を実データで比較
青川峡キャンピングパーク|区画130㎡と5シーズン制の価格設計
三重県いなべ市、鈴鹿山脈の麓を流れる青川沿いにある高規格オートキャンプ場です。オートサイトはシーズンにより1泊3,850円〜6,600円、これに施設利用料が大人1,100円・小人(3歳〜中学生)550円、幼児無料で加算されます。電源は別途1,100円/1泊で、ひろびろオートサイトが10A、水辺・プライベートサイトが15Aです。
区画の広さは、ひろびろオートサイト130㎡、プライベートオートサイト120㎡、水辺オートサイト100㎡(いずれも駐車スペース含む)。ファミリーがテントとタープを両方張っても動線が確保できる寸法です。チェックインは14:00〜18:00、チェックアウトは8:00〜12:00と、翌朝にゆとりのある設定になっています。
向いているのは、初めてのオートキャンプで設備の整った施設を選びたいファミリー。1,600㎡のあおぞらフリーサイトもあり、慣れてきたら安く泊まる選択肢も残ります。注意点は、名古屋・関西圏からのアクセスが良く人気が高いため、土曜と連休の予約競争が激しいこと。電源利用を前提にするなら、15Aの水辺・プライベートサイトを狙うのが確実です。
| 住所 | 〒511-0436 三重県いなべ市北勢町新町614 |
| 電話番号 | 0594-72-8300 |
| 受付時間 | 9:00〜13:00/16:00〜18:00 |
| IN/OUT | 14:00〜18:00/8:00〜12:00 |
| 料金 | オートサイト3,850〜6,600円/電源1,100円/施設利用料 大人1,100円・小人550円 |
| 公式サイト | 公式サイト |

朝霧ジャンボリーオートキャンプ場|富士山麓の広大なフリーサイト
静岡県富士宮市、朝霧高原に広がる大規模キャンプ場です。フリーサイトの料金はネット予約2,750円(車1台込)、電話予約2,970円。これに入場料が大人1,100円・子ども550円かかります。大人2人なら総額5,000円前後で、富士山を望む立地としてはかなり手が届く価格です。
サイトはフリーサイトとAC電源サイトに分かれ、チェックイン時間の設定が異なります。フリーサイトは平日8:30〜17:00、土日8:00〜17:00と朝から入れるのに対し、AC電源サイトは13:00〜17:00。チェックアウトはフリーサイトが8:00〜16:00、AC電源サイトが8:00〜12:00です。場所を選びたいなら早朝着、電源が欲しいなら午後着という戦略の切り替えができます。
使いどころは、開放感を最優先したいデュオやソロ、そして車中泊とテント泊を組み合わせたい人。通年営業ですが2月のみ定休日があり、気象条件により休場する場合があります。標高が高く風の抜ける立地のため、タープのペグダウンは念入りに。フリーサイトは電源がないので、冬に暖房家電を使うならAC電源サイトを予約してください。
| 住所 | 〒418-0108 静岡県富士宮市猪之頭1162-3 |
| 電話番号 | 0544-52-2066(受付8:00〜16:00) |
| 営業 | 通年営業(2月のみ定休日あり/気象条件により休場) |
| IN/OUT | フリーサイト 平日8:30〜17:00・土日8:00〜17:00/8:00〜16:00、AC電源サイト 13:00〜17:00/8:00〜12:00 |
| 料金 | フリーサイト ネット2,750円・電話2,970円(車1台込)/入場料 大人1,100円・子ども550円 |
| 公式サイト | 公式サイト |
清里中央オートキャンプ場|1,500W・15Aの電源とペット可の全サイト
山梨県北杜市高根町、八ヶ岳南麓の高原にあるオートキャンプ場です。テントサイトの料金は通常日・土曜が電源付き6,000円/電源なし5,000円、繁忙期・特別日が電源付き8,000円/電源なし7,000円。いずれも4名までの料金で、追加は1名につき500円です。半額キャンペーンの対象日は電源付き3,000円/電源なし2,500円まで下がります。
特筆すべきはAC電源の容量で、1サイトあたり1,500W・15A。この容量なら、セラミックヒーター強(1,200W)とLED照明、スマホ充電を同時に動かせます。区画サイズは約8m×8m(駐車スペース込み)、定員は標準4名・最大6名。全オートサイトでAC電源とペット同伴に対応しており、犬連れの車旅の拠点にしやすい設計です。
チェックインは14:00〜17:00、チェックアウトはテントサイトが12:00。アーリーチェックインは朝10時以降から可能で、小学生以上1名につき500円です。注意点は、区画が約64㎡と大区画の施設に比べてコンパクトなこと。大型のツールームテントとタープを同時に張るには余裕が少ないため、レイアウトは事前に考えておくと安心です。
| 住所 | 山梨県北杜市高根町浅川水頭152-1 |
| 電話番号 | 0551-48-3302 |
| IN/OUT | 14:00〜17:00/12:00(テントサイト) |
| 区画・電源 | 約8m×8m(駐車スペース込み)/AC電源1,500W・15A |
| 料金 | 通常・土曜 電源付6,000円/電源なし5,000円、繁忙期 8,000円/7,000円(4名まで・追加1名500円) |
| 公式サイト | 公式サイト |
久住高原オートビレッジ|100㎡区画と入村料に含まれる大浴場
大分県竹田市、くじゅう連山を望む久住高原にあるオートキャンプ場です。区画サイトは電源付き(20A)6,600円、電源なし5,500円、フリーサイト3,850円(いずれも税込)。入村料が大人600円・子ども400円で、この入村料に大浴場のサービス券が付きます。利用時間は11:00〜19:00(チェックアウト日は利用不可)です。
区画は1区画100㎡、収容人数6名まで。20Aの電源は23区画に設置されており、20A=約2,000Wは本記事で比較した4施設の中で最大です。冬に暖房家電を複数使いたい場合、この容量の余裕は効いてきます。チェックインは13:00、チェックアウトは11:00と、朝はやや早めの設定です。
向いているのは、九州で高原の涼しさと温泉を両方取りたい人。入村料に入浴が含まれる構成なので、大人2人+子ども2人・電源付きサイトなら6,600+600×2+400×2=8,600円で、風呂代込みの総額になります。注意点は標高が高く夜間の気温が下がること。真夏でも長袖の上着とやや厚手のシュラフを用意してください。
| 住所 | 〒878-0205 大分県竹田市久住町白丹7571-23 |
| 電話番号 | 0974-64-3111 |
| IN/OUT | 13:00/11:00 |
| 区画・電源 | 1区画100㎡・6名まで/20A電源を23区画に設置 |
| 料金 | 区画(電源付20A)6,600円/区画(電源なし)5,500円/フリーサイト3,850円、入村料 大人600円・子ども400円(大浴場サービス券付) |
| 公式サイト | 公式サイト |
| 施設名 | サイト料金 | 電源 | 区画サイズ |
|---|---|---|---|
| 青川峡キャンピングパーク | 3,850〜6,600円 | 10A/15A(1,100円) | 100〜130㎡ |
| 朝霧ジャンボリー | 2,750円〜(フリー) | AC電源サイトあり | フリーサイト中心 |
| 清里中央オートキャンプ場 | 5,000〜8,000円 | 1,500W・15A | 約8m×8m |
| 久住高原オートビレッジ | 3,850〜6,600円 | 20A(23区画) | 100㎡ |
※各施設の公式サイト公表値をもとに車中泊&キャンピングカーの教科書調べ。サイト料金は別途、入場料・入村料・施設利用料がかかります
知らないと浮くルール|クワイエットタイムと直火禁止の実際
22時から翌7時は「静かに過ごす時間」と決まっている
オートキャンプ場のマナーで最初に覚えるべきなのが、クワイエットタイムです。多くのキャンプ場では22時から朝7時ごろまでを静かに過ごす時間と定めており、高規格の施設ほど厳格で、21時開始のところもあります。時間帯の目安としては「22時〜翌6時」が最大公約数と言われます。
この時間帯にNGとされるのは、大声の会話、乾杯の音、楽器の演奏、音楽を流すスピーカー、そして車のドアの開閉音です。オートキャンプ特有の落とし穴が最後の項目で、テントの真横に車があるぶん、忘れ物を取りに行くたびにドアの開閉音とルームランプの光が周囲に届きます。夜に必要になりそうな物は、暗くなる前にテント内へ移しておくのが基本動作です。
逆に朝も注意が必要です。クワイエットタイム終了前の早朝は、撤収作業のペグ抜きの金属音や、ポリタンクを引きずる音がよく響きます。朝5時に出発したい場合でも、荷物のパッキングは前夜のうちに済ませ、当日は静かに積み込むだけの状態にしておくのが礼儀です。
「屋外だから声は響かない」という思い込みで、22時を過ぎても焚き火を囲んで談笑を続け、翌朝スタッフから注意される——連休のオートキャンプ場で最も多いトラブルです。原因は、静かな夜間の屋外では笑い声が数十メートル先まで届くという事実を知らないこと。対策は3つ。①盛り上がる時間は21時までに集約する ②22時以降は焚き火を「眺める」モードに切り替え、会話は隣に聞こえない声量にする ③子どもが同行するときは、寝る時間を21時に固定して大人もそれに合わせる。注意を受けると、その一泊の空気が最後まで気まずくなります。
直火禁止が半数以上、焚き火台と難燃シートはセットで持つ
焚き火のルールも施設ごとに異なります。直火(地面で直接火を焚くこと)は半数以上のキャンプ場で禁止されており、芝生サイトではほぼ例外なくNGです。理由は明快で、直火は芝を焼き、地面に炭化した跡を残し、燃え残りが翌年まで残るためです。
対策は焚き火台を使うことですが、それだけでは足りません。焚き火台の脚から地面に伝わる輻射熱で芝が焦げるため、難燃性の焚き火シート(2,000〜4,000円)を下に敷くのが現在の標準です。加えて、火の粉でテントやタープに穴が空くのを防ぐため、焚き火台はテントから2m以上離して設置します。ポリエステル製のタープは火の粉1つで穴が開きます。
薪と灰の処理も忘れがちです。多くの施設に灰捨て場がありますが、完全に消火し冷えた状態でないと受け付けてもらえません。就寝の1時間前には新しい薪をくべるのをやめ、燃え尽きるのを待つ。水をかけて一気に消すのは、水蒸気の爆ぜと灰の飛散を招くため最終手段です。
車の出し入れとアイドリング、意外と嫌われるポイント
オートキャンプ場ならではのマナーが、車の扱いです。多くの施設で場内は徐行(時速10km以下)が指定されており、砂利道での土埃と、ヘッドライトがテント内に差し込む問題があるためです。夜間に場内を移動する必要があるときは、ヘッドライトを落としてスモールランプかフォグで最徐行するのが配慮になります。
より嫌われるのがアイドリングです。夏の暑さ対策や冬の暖房のためにエンジンをかけっぱなしにすると、排気音と排気ガスが隣のサイトに直撃します。多くのオートキャンプ場が場内でのアイドリングを明確に禁止しており、これはマナー以前にルール違反です。暑さ・寒さ対策は、AC電源またはポータブル電源で動く家電に置き換えるのが正解です。
もう1点、車内で暖房のためにエンジンをかけたまま眠るのは、積雪時の排気口閉塞による一酸化炭素の車内流入という危険があります。オートキャンプ場でも冬期は起こり得るため、就寝時は必ずエンジンを切ってください。寒さは寝袋と電気毛布で処理する、というのが車旅の鉄則です。体調に不安を感じたら、我慢せず速やかに換気して外気を入れ、必要なら管理棟へ連絡してください。
ゴミ・排水・撤収、最後の30分で評価が決まる
ゴミの扱いは施設によって「分別して捨てられる」「指定袋を購入すれば捨てられる」「全量持ち帰り」の3パターンに分かれます。持ち帰りの施設で当日にゴミ袋がないと詰むので、45Lのゴミ袋を予備に2枚積んでおくと安心です。生ゴミは水気を切って二重にすると、車内のにおい移りを防げます。
炊事棟での排水も見落とされがちです。油や食べ残しをそのまま流すと排水設備が詰まり、施設側の負担になります。フライパンの油はキッチンペーパーで拭き取ってから洗う、汁物の残りは生ゴミとして処理する。この2つを守るだけで印象がまったく変わります。
撤収時は「来たときより綺麗に」が合言葉です。ペグ穴は足で踏んで埋め、細かいゴミや炭のかけらを拾う。チェックアウト時刻は施設によって11:00(久住高原オートビレッジ)から12:00(青川峡キャンピングパーク・清里中央オートキャンプ場)までと差があるため、逆算して撤収を始めます。慣れないうちは撤収に1時間半は見ておくと焦りません。
稼働率16.3%なのに土曜だけ取れない|数字が語る意外な現実
実は、キャンプ場は年間の8割以上「空いている」
意外と知られていないのですが、オートキャンプ白書2026が示すオートキャンプ場の施設稼働率は16.3%です。365日のうち、平均すれば約60日分しか埋まっていない計算になります。それなのに、人気施設の土曜日は3か月先まで満室——この矛盾こそが、オートキャンプの予約戦略の核心です。
理由は需要が土曜と連休に極端に集中しているからです。金曜泊・日曜泊・平日は、同じ施設でも空きが目立ちます。青川峡キャンピングパークが平日限定のソロキャンププランやデュオキャンププランを設定しているのも、この偏りを埋めるためです。清里中央オートキャンプ場の半額キャンペーン対象日(電源付き3,000円/電源なし2,500円)も同じ構造で、需要の谷を価格で埋めています。
つまり、日曜泊や平日泊に振れる人にとって、オートキャンプは想像よりずっと安く、ずっと空いています。土曜にこだわると6,000〜8,000円かかる施設が、平日なら3,000円台で、しかも隣のサイトが空いた状態で使える。有給を1日使う価値は十分にあります。
土曜泊が埋まっていても、日曜泊は同じ週末でも驚くほど空いています。月曜が休みなら日曜泊、翌朝早く出て出勤という形でも成立します。チェックアウトが12:00の施設なら、朝ゆっくり撤収して帰路につけます。日曜の夜は場内が静かで、クワイエットタイムのストレスもほとんどありません。「連休の初日ではなく最終日に泊まる」——この発想の転換だけで、選べる施設の数が数倍になります。
1996年の1,580万人ブームと、今のオートキャンプは何が違うか
オートキャンプには過去にも大きなブームがありました。1990年代、バブル経済に後押しされて参加人口は1996年に1,580万人のピークに達し、全国のオートキャンプ場は1,000か所を超え、キャンプ用品市場は760億円という規模になったと記録されています。その後ブームは急速に萎み、多くの施設が姿を消しました。
今回の違いは、装備と施設の質にあります。当時は高規格キャンプ場の建設ラッシュでしたが、現在は既存施設のリニューアルとサービスの差別化が中心。ドッグラン、サウナ、貸切風呂といった付加価値で、リピーターを確保する方向に進化しています。参加者側も、年間平均5.0回・6.7泊という「日常のレジャー」として定着した使い方に落ち着いています。
ちなみに、日本オートキャンプ協会は1969年に旧運輸省の認可団体として設立され、2012年4月に一般社団法人へ移行しました。50年以上にわたって統計と普及活動を続けている団体で、白書の数値はキャンプ場を選ぶときの客観的な基準として使えます。ブームの波に左右されず、自分の使い方に合う施設を選ぶ材料として活用してください。
ソロ・デュオプランと平日割引という抜け道
料金を下げる最も確実な方法は、施設側が需要の谷を埋めるために用意しているプランを使うことです。青川峡キャンピングパークには平日対象日限定のソロキャンププランとデュオキャンププランがあり、清里中央オートキャンプ場には半額キャンペーンの設定日があります。これらは公式サイトや予約システムの「プラン一覧」に出ているので、施設名だけで検索して料金表を見るだけでは見落とします。
もう1つ効くのがシーズン設定の把握です。青川峡キャンピングパークは2026年3月6日から5シーズン制へ移行しており、同じサイトでも3,850円から6,600円まで1.7倍の開きがあります。この価格差は日付を1週ずらすだけで発生することがあるため、予約前にシーズンカレンダーを確認するのが節約の基本動作です。
注意点として、割引プランには利用人数や車両台数の制限が付くことが多く、ソロプランに2人で行くことはできません。またキャンセル料の規定が通常プランより厳しい場合もあります。安さだけで飛びつかず、条件欄まで読んでから予約してください。
雨と寒さは、車があるだけで別物になる
オートキャンプの最大の保険は、サイトの中に車があることそのものです。雨が強くなったら車内に避難できる、雷が鳴ったら金属ボディの車内が最も安全な場所になる、寒さが限界なら車内で寝られる。テント泊専用のキャンプ場では、この選択肢がありません。
実際の使い方として、雨予報の日はテントの設営を最小限にして、リアゲートにカーサイドタープを連結する構成が有効です。テント本体を張らずに車内で寝れば、撤収時に濡れたテントを畳む手間も消えます。荷室の長さが1,800mm以上ある車種なら、大人1人は無理なく横になれます。
デメリットも正直に書くと、車内で寝る場合は結露が発生します。人間1人が一晩に出す水分は約500mlとされ、締め切った車内では窓が水滴で覆われます。対策は、対角線上の窓を2〜3cmずつ開けて空気の通り道を作ること。虫が気になる季節は、窓用の防虫ネットを併用してください。この一手間で、朝の車内の湿気はかなり軽減されます。
まとめ|オートキャンプは「車を横に置ける」だけで、キャンプの難易度が変わる
オートキャンプとは、テントを張るサイトの中まで車を乗り入れて泊まるキャンプのことです。通常のキャンプ場との違いは「サイトに車を停められるかどうか」の一点。この差が、荷物の運搬距離、持ち込める装備の量、雨や寒さから逃げる場所の有無をすべて左右します。初心者ほど、この保険の価値は大きくなります。
料金は表示価格が総額ではありません。サイト利用料に、大人1人500〜1,200円の入場料と、1泊1,000〜1,100円の電源代が積み上がります。日本オートキャンプ協会の白書が示すキャンプ場の平均利用料金は5,246円、年間のキャンプ費用は23,258円で平均5.0回・6.7泊。道具さえ揃えば、想像よりずっと現実的なレジャーです。
施設選びで見るべきは、区画サイズと電源容量の2つ。青川峡キャンピングパークの100〜130㎡、清里中央オートキャンプ場の1,500W・15A、久住高原オートビレッジの20A、朝霧ジャンボリーオートキャンプ場のフリーサイト2,750円というように、公式サイトに数値を明記している施設は選びやすく、失敗も少なくなります。
最初の一歩としておすすめしたいのは、電源付きの区画サイト1泊を、土曜以外の日程で予約することです。区画サイトなら設営場所に迷わず、電源付きなら気温の変化に対応でき、平日や日曜泊なら料金が下がって隣との距離も空きます。装備は最初からすべて買う必要はなく、レンタルセットで1泊試してから、マットとシュラフに投資するのが最も無駄がありません。まずは自宅から2時間圏内のオートキャンプ場を検索して、区画サイズと電源のA数を見比べてみてください。それが、車旅の入口です。
※料金・営業情報は2026年8月時点の各施設公式サイト掲載内容です。最新情報は公式サイトでご確認ください。統計データの出典は一般社団法人日本オートキャンプ協会、RVパーク件数の出典は一般社団法人日本RV協会です。

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