街で見かけた角目4灯のカクカクしたミニバン。ナンバーを見ると小型車枠なのに、顔つきは1970年代の北米バンそのもの。「あれ、何ていう車?」と調べてたどり着くのが「ソノバ(Sonova)」です。輸入車でも旧車でもなく、日産NV200バネットをベースにしたれっきとした新車のコンプリートカーです。
結論から書くと、ソノバはアルパインスタイルが立ち上げたオリジナルブランド「Cal’s Motor」の主力モデルで、価格は1.6Lワゴン2WD 5人乗りの468万円からスタートします。専用ベッドキットや8ナンバー登録のキャンピング仕様まで用意されていて、車中泊目線で見ても選択肢は広いクルマです。
一方で、知らずに契約すると後悔しやすいポイントもあります。ベース車のNV200バネットは生産委託の終了が発表済みで、ベッドキットが載せられるのは3グレードのうち1つだけ。この記事では、ソノバというクルマの正体からグレード別の価格、車中泊装備の実力、そして買うタイミングまでを、公式資料の数値だけを使って整理します。
・ソノバの正体とベース車、3グレードの価格
・専用ベッドキットで車中泊がどこまでできるか
・8ナンバー仕様「Retreatパッケージ」の中身と費用
・ベース車の生産終了が決まった今、買うタイミングをどう考えるか
ソノバはどんな車?角目4灯の正体はアルパイン発のコンプリートカー

見た目は北米ミニバン、中身は日産NV200バネット
ソノバは、カーオーディオで知られるアルパインの直営ディーラー「アルパインスタイル」が展開するオリジナルブランド、Cal’s Motorのモデルです。ベース車は日産のNV200バネット。逆スラントしたメッキフェイス、横基調のルーバーグリル、角型4灯のLEDヘッドライトという組み合わせで、1960〜70年代の北米ミニバンを思わせる表情に仕立てられています。
ボディサイズは全長4410mm×全幅1695mm×全高1850mm〜1885mm。全幅が1695mmに収まっているので5ナンバー枠のワゴンが選べ、都市部の機械式駐車場や狭い峠道でも扱いに困りません。乗車定員は5名または7名、エンジンは1.6Lガソリンです。
使い方としては、平日は送迎や買い出し、週末は道の駅やキャンプ場へ、という「1台で全部やる」層に向いています。注意したいのは、外観のインパクトから輸入車と誤解されがちな点。整備も部品供給も日産のディーラーで受けられる国産バンがベースなので、維持の面では見た目ほど身構える必要はありません。逆に「アメ車らしい大排気量サウンド」を期待すると、1.597Lの実用エンジンとのギャップに拍子抜けします。
樹脂ではなくスチールプレス|外板にコストをかけた意味
ソノバの見どころは、フロントまわりの外板を専用の金型を起こしてスチールプレスで作っている点です。カスタムコンプリートカーの多くはFRPや樹脂パーツを純正ボディに貼り付けて雰囲気を変えますが、ソノバは鉄板そのものを成形しているため、プレスラインがくっきり出て塗装の質感も純正然としています。
この違いは、長く乗るほど効いてきます。樹脂の外装パーツは経年で色味が本体とずれたり、固定部のガタが出たりしやすい一方、スチール外板なら純正ボディと同じ感覚で板金塗装ができます。車中泊で林道や砂利の駐車場に入る機会が多い人にとっては、飛び石や擦り傷への対処がしやすいのは実用的な利点です。
デメリットもあります。金型を起こす手法はコストが高く、それが車両価格に反映されています。またフロントの意匠変更によって全長はベース車のワゴンより伸びており、寸法はカタログ値で全長4410mmとして扱われます。マンションの駐車場が4400mmで区切られているような場合は、契約前に実測と規約の確認が要ります。
グレードは3タイプ|ワゴン5人乗り・7人乗り・バン4WD
ソノバのラインアップは、1.6Lワゴン2WDの2列5人乗り、同じくワゴン2WDの3列7人乗り、そしてバン4WDの5人乗りという3本立てです。ワゴンは5ナンバー登録の乗用車、バンは貨物登録がベースになるため、車検サイクルや任意保険の扱いが変わります。
選び分けの目安はシンプルです。夫婦やソロで車中泊メインなら2列5人乗りのワゴン。子どもや友人を乗せる機会が多いなら3列7人乗り。雪道や未舗装路に入る前提ならバン4WDという整理になります。ベース車のNV200バネットは、バンのGXグレードで荷室内側寸法が長さ1900mm・幅1500mm・高さ1315mmと、後席を使わなければ大人が真っすぐ寝られる奥行きを確保しています。
注意点は、後述する専用ベッドキットが2列5人乗りのワゴン専用である点です。7人乗りや4WDバンを選ぶと、純正の車中泊装備は選べず、社外マットなどで自作する前提になります。「4WDで雪中車中泊」と「専用ベッドで快適に寝る」は現時点で両立しないため、優先順位を先に決めてから見積もりに進んでください。
| 車種名 | Cal’s Motor Sonova |
| ベース車/ブランド | 日産NV200バネット/アルパインスタイル Cal’s Motor |
| 価格帯 | 468万円〜493万円 |
| ボディサイズ | 全長4410mm×全幅1695mm×全高1850mm〜1885mm |
| 乗車定員 | 5名または7名 |
| 特徴 | 専用金型のスチールプレス外板、角型4灯LEDヘッドライト、アルパイン7型ディスプレイオーディオ標準装備 |
価格は468万円から|値上げ後の実勢と見積もりの伸び方
現行価格は3グレードで468万円・483万円・493万円
ソノバの車両本体価格は、1.6Lワゴン2WDの5人乗りが468万円、同7人乗りが483万円、バン4WDの5人乗りが493万円です(いずれも税込・Cal’s Motor公式サイト掲載価格)。ベースのNV200バネットが実用重視の商用バンであることを思えば、内外装の作り替えに相応の金額が乗っている構図です。
この価格には、アルパイン製7型ディスプレイオーディオ、バックカメラ、ETC車載器が標準で含まれています。ナビとETCを後付けで手配する手間と費用が要らないぶん、単純な車両価格の比較よりは差が縮まります。
グレード間の価格差は、乗車定員と駆動方式の違いです。7人乗りは3列シート化のぶん、バン4WDは駆動系と貨物ベースの装備差ぶんが上乗せされます。注意したいのは、この価格が「〜」付きの起点であること。ボディカラーやシート、オーディオを選んでいくと支払総額は素の468万円から確実に離れていきます。予算を組むときは、車両価格ではなく後述の総額ベースで考えるのが安全です。
2025年5月受注分からの価格改定で何が変わったか
ソノバは2025年5月1日の受注分から価格が改定されています。改定前はワゴン2WD 5人乗りが428万円、ワゴン2WD 7人乗りが443万円、バン4WD 5人乗りが453万円でした。原材料と製造加工費用の高騰、そしてベース車両価格の上昇が理由として公表されています。
ここで押さえておきたいのは、ネット上の紹介記事やまとめサイトには改定前の価格がそのまま残っているケースが多いことです。「428万円から買える」と書かれた記事を見て販売店に行き、実際の見積もりが468万円スタートで面食らう、というすれ違いが起きます。
中古車を検討する場合も同じで、改定前に登録された個体と改定後の個体では新車時価格の前提が違います。装備差を確認せずに「相場より高い/安い」と判断すると読み違えます。価格を調べるときは、必ず公式サイトの現行価格表と、アルパインスタイルの見積もりシミュレーションで日付の新しい情報にあたってください。
オプションを足すと総額はどこまで伸びるか
ソノバの魅力は選べる外装色の豊富さですが、2トーンカラーはオプション扱いで374,000円かかります。加えてオリジナルシートカバーが5人乗り用で93,500円、7人乗り用で126,500円。メーカーオプションのホワイトパールは44,000円です。
電装系はアルパイン直系のブランドらしく選択肢が広く、フローティングBIG X11が221,770円、デジタルミラーが108,900円、リアビジョンが172,480円、ETC 2.0へのアップグレードが16,610円と設定されています。車中泊で車内エンタメを重視する人ほど、この欄で金額が積み上がります。
使い方に照らして削れるものもあります。後席に人を乗せない前提ならリアビジョンは不要ですし、就寝時のプライバシーを重視するならシェードやカーテンに予算を回したほうが満足度は上がります。注意点は、内装系オプションは後付けだと工賃が別に発生しやすいこと。契約時にどこまで含めるかを一度で決めておくほうが、結果的に安く収まります。
ワゴン2WD 5人乗りの468万円だけを見て予算を組み、2トーンカラーの374,000円とシートカバーの93,500円、ディスプレイの入れ替えを後から足していった結果、想定を超えてローン審査をやり直す——という順番の狂いが起きがちです。原因は、コンプリートカーの車両価格を「乗り出し価格」と混同すること。対策は、最初の相談時に「この装備で登録費用と諸費用まで入れた総額」を出してもらい、そこから引き算で装備を削ること。足し算で組むと必ず膨らみます。
ソノバで車中泊はできる?答えは専用ベッドキット55万円

フルフラット時1070mm×1810mmのTransform Bed Kit
ソノバには専用の「Transform Bed Kit」が用意されていて、価格は55万円(税込)です。ベッドモードにしたときのサイズは幅1070mm×長さ1810mmで、大人2名が並んで寝られる寸法が確保されています。アルミフレームとベッドマット、キャビネットで構成され、2025年5月1日から発売されました。
長さ1810mmという数字は、身長175cm前後までなら足を伸ばして眠れるラインです。幅1070mmは大人2人だと肩が触れる程度なので、夫婦やカップルの車中泊にはちょうどよく、友人同士だと少し窮屈に感じる場面があります。
使い方として現実的なのは、道の駅やRVパークでの1泊2泊。荷物は前席側とベッド下に振り分けます。注意点は、寝具の厚みで頭上空間が変わること。マットの上に厚手のインフレーターマットを重ねると、起き上がったときに天井が近くなります。車中泊の快適性は寝床の広さだけでなく、身体を起こせる余裕で決まるので、実車で座ってみてから寝具を決めるのが確実です。
ドライブ・リビング・ベッドの3モードが意味するもの
Transform Bed Kitの本質は、寝床が増えることよりも「昼の使い方が変わる」ことにあります。大人5名で移動するドライブモード、対面式でくつろぐリビングモード、大人2名が寝るベッドモードの3つを、工具なしで切り替えられる設計です。
対面のリビングモードは、雨の日のキャンプ場や、道の駅での食事・在宅ワークの時間に効きます。テーブルを挟んで向かい合えると、車内での滞在時間が一気に伸びるからです。テントを張らずに雨をやり過ごせるのは、車中泊派にとって実利の大きい機能です。
ただし、モード切り替えは無条件に手軽というわけではありません。荷物を積んだままではシートを動かせないため、就寝前に荷室の荷物を前席や車外に移す一手間が発生します。設営を面倒に感じる人は、車外にタープやシェルターを張って荷物置き場を作るほうが結果的に楽です。
ベッドキットが載るのは3グレードのうち1つだけ
ここが購入前に必ず確認したい制約です。Transform Bed Kitの対応車型はワゴンベースの2列5人乗りのみ。3列7人乗りのワゴンや、バン4WDの5人乗りには設定がありません。
理由は、2列仕様の後席レイアウトを前提にフレームが設計されているためです。したがって「家族5人+3列シート+純正ベッド」という組み合わせは選べません。人を多く乗せることと、専用装備で快適に寝ることは、ソノバでは別の道になります。
現実的な落とし所は2つ。1つは2列5人乗りを選び、乗車人数が増える日はもう1台で対応する形。もう1つは7人乗りや4WDを選び、就寝は社外のマットや自作ベッドで組む形です。後者を選ぶ場合、ベースのNV200バネットは荷室フロアの地上高が520mm、リヤホイールハウス間が1220mmと素性が把握しやすいので、市販のマット寸法との照合はしやすい部類に入ります。

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| メリット | デメリット |
|---|---|
| 幅1070mm×長さ1810mmで大人2名が寝られる ドライブ・リビング・ベッドの3モードを切り替えられる 純正設定なので取り付け後の見た目がまとまる 雨天時に車内で食事・作業ができる | 対応はワゴン2列5人乗りのみ キット単体で55万円の追加費用 就寝時は荷物の置き場所を別に確保する必要がある 3人以上での就寝には向かない |
8ナンバー登録になるRetreatパッケージ613万円の中身
シンク・シャワー・引き出し式コンロを最初から組み込んだ仕様
ベッドキットをさらに進めた特別仕様車が「Retreatパッケージ」で、1.6Lガソリン/2WDが613万円(税込)からです。装備はベッド兼用のマルチシート、コンパクトに格納できるシンク&シャワーセット、引き出し式のコンロを備えたサイドキャビネット、そしてスイッチングパネル。2025年5月1日に発売されました。
水まわりとコンロが最初から組み込まれている意味は大きく、キャンプ場に着いてから調理環境を組み立てる手間が減ります。シャワーが使えると、海や川で遊んだあとの砂や塩を落としてから車内に入れるので、寝床が汚れません。
一方で、装備が増えるぶん重量と荷室の専有面積は増えます。水を積めばそのぶん燃費にも効いてきますし、シンクを使えば排水の処理という新しい仕事も生まれます。現地で水を捨てられる場所は限られるため、給排水の運用ルールを決めずに使い始めると持て余します。
「特殊用途自動車(8ナンバー)」で変わること
Retreatパッケージは特殊用途自動車、いわゆる8ナンバー登録となり、構造変更申請を伴います。キャンピングカー登録は見た目の話ではなく、車検制度上の区分が変わる手続きです。
実務面で意識したいのは3点。まず車検や税金の扱いが乗用登録と異なること、次に任意保険の引き受け条件が保険会社ごとに変わること、そして売却時に買い手が限られることです。とくに任意保険は、8ナンバー車を扱っていない商品もあるため、契約前に見積もりを取っておくとつまずきません。
逆に、8ナンバー登録の恩恵はキャンピング設備を正式に備えた車として扱われる点にあります。装備の後付けを繰り返して車検のたびに脱着する手間を考えると、最初から適合した状態で登録できるのは手堅い選択です。キャンピングカーの分類ごとの違いは、下の記事で整理しています。

「キャンピングカーが欲しいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」。そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。バンコン、キャブコン、軽キャン…
すでにソノバに乗っている人向けのコンバージョンキット145万円
Retreatパッケージには、既存オーナー向けの後付けメニューとして「Retreatパッケージ コンバージョンキット」が145万円(税込)で設定されています。陸送費と登録変更費用は別途必要です。
この設定があることで、「まずは素のソノバで車中泊を試し、続きそうならキャンピング仕様へ育てる」という段階的な進め方ができます。いきなり613万円の特別仕様車に踏み込まなくても、あとから同じ装備に到達できるルートが用意されているわけです。
注意点は、後付けだと総額が読みにくいこと。キット代に加えて、車両を施工店へ運ぶ費用と、構造変更にともなう登録関連の費用が乗ります。近くに施工できる店舗がない地域だと陸送距離が伸びるため、最初から組み込んだ特別仕様車を選んだほうが手間もコストも小さいケースがあります。どちらが得かは住んでいる場所で変わる、というのが実務的な答えです。
車内でコンロを使う装備が付いていても、就寝中の燃焼器具の使用は別問題です。密閉した車内での燃焼は一酸化炭素のリスクが避けられないため、調理は換気を確保した状態で行い、火を消してから寝るのが鉄則です。寒い季節は寝袋と断熱マットで暖を取り、火を残さない運用に切り替えてください。
特別仕様車は3種類|限定20台のブラック仕様からデニム内装まで
Midnight Edition|20台限定のブラックコーディネート
2026年1月9日に販売が始まったのが「Midnight Edition」です。価格は5人乗り仕様(16X-2R)が480万円、7人乗り仕様(16X-3R)が498万円で、20台の限定モデルとして設定されました。
内容は、マットブラック仕上げのグリルとバンパー、ピアノブラック調のインテリアパネル、専用シートカバーとフロアマット、専用エンブレム、そしてアルパイン製ディスプレイオーディオ「DA7Z」とビルトインのHDMI/USB入力、ETC車載器という構成。標準のソノバがクロームメッキで明るくまとめているのに対し、こちらは全身を落ち着いたトーンで統一しています。
車中泊視点では、明るいメッキが減ることでキャンプ場や林間の駐車場に停めたときに目立ちにくく、周囲から浮きにくいという地味な利点があります。注意点は限定20台という規模で、検討している時点で完売している可能性が高いこと。特別仕様車を狙うなら、発表直後に販売店へ連絡できる体制を作っておく必要があります。
EDWIN Edition|デニムを内装に持ち込んだコラボ仕様
2026年2月13日に発売されたのが、ジーンズブランドEDWINとのコラボレーションモデル「EDWIN Edition」です。価格は5人乗り仕様が550万円、7人乗り仕様が565万円(いずれも税込)。大阪オートメッセ2026で初展示されました。
特徴は、EDWIN BLUEを専用色にした2トーンボディと、色落ちしにくいエドウイン純正デニム地の専用シートカバー。ジーンズのステッチに着想したピンストライプ、専用フロアマット、デニム素材の車検証入れ、専用リヤエンブレムまで用意され、内外装のテーマが一貫しています。
デニム地のシートは車中泊との相性が悪くありません。汚れが目立ちにくく、生地が丈夫なので、濡れたウェアで座る場面が多いアウトドア用途に耐えます。注意点は、価格が標準のワゴン2WD 5人乗り468万円に対して550万円と、内装の作り込みぶんしっかり上がること。装備の中身より世界観にお金を払うモデルなので、そこに納得できるかが判断軸です。
Adventure LINE|メッキをやめてアウトドアに寄せた新顔
大阪オートメッセ2026で実車が公開されたのが「Adventure LINE」です。グリルとバンパーをブラックアウトし、ボディカラーはアースカラー、足元はオフロードテイストのホイールとトーヨータイヤのオープンカントリーという組み合わせで、標準車のきらびやかなメッキ路線とは対照的な性格を持ちます。
タイヤの選択が示すとおり、キャンプ場のダートや雪の残る林道など、舗装が途切れる場所に入っていく使い方を想定した見せ方です。汚れが目立ちにくいアースカラーも、車中泊の道具として使い倒す前提なら合理的な選択になります。
注意点として、Adventure LINEは公式サイトの製品情報に価格が明示されていません。装備の組み合わせによって仕様が変わるため、検討する場合は販売店で最新の設定と見積もりを確認する必要があります。イベント展示車と市販仕様で装備が異なることもあるので、写真だけで判断しないほうが安全です。
| 比較項目 | 標準ソノバ(ワゴン2WD5人) | Midnight Edition | EDWIN Edition | Retreatパッケージ |
|---|---|---|---|---|
| 価格(5人乗り・税込) | 468万円 | 480万円 | 550万円 | 613万円 |
| 7人乗りの設定 | 483万円 | 498万円 | 565万円 | なし |
| 就寝装備 | 別途55万円 | 別途55万円 | 別途55万円 | 標準装備 |
| 登録区分 | 乗用 | 乗用 | 乗用 | 8ナンバー |
| 台数の制約 | 通常販売 | 20台限定 | 記載なし | 通常販売 |
※車中泊&キャンピングカーの教科書調べ。価格はいずれも税込・車両本体価格で、公式発表値をもとに整理しています。
意外と知られていませんが、車中泊目線でソノバを選ぶ人にとって効いてくるのは特別仕様車の内装ではなく、標準車に55万円のベッドキットを足す組み合わせです。装備の作り込みが厚いRetreatパッケージは613万円で、水まわりを使わない人には過剰になりがち。「見た目は標準、寝床だけ純正」という構成が、費用と実用のバランスでは一番素直な着地点になります。
ベース車は2026年度末で生産終了|今が買い時かを冷静に考える
日産車体が公表した「生産委託終了」の中身
ソノバを検討するうえで避けて通れないのが、ベース車の行方です。日産車体は2025年7月15日、日産自動車が湘南工場で生産しているNV200バネットの生産委託を2026年度末をもって終了することを決定した、と公式リリースで公表しました。
これは噂ではなく、メーカー側の一次情報として出ている決定事項です。ベース車の生産が終われば、それをコンバートして作るコンプリートカーも、同じ形では作り続けられません。次期型の小型商用バンは2027年度に導入されると報じられていますが、新型をベースにしたソノバがどうなるかは現時点では公表されていません。
読み方としては「現行のNV200バネットベースのソノバを新車で買える期間には終わりがある」ということです。逆に言えば、いま流通している仕様は将来的に代替がきかない構成になります。角型4灯のこの顔つきに惹かれているなら、時間的な制約がある前提で検討を進めることになります。
買い急ぐべきか、待つべきかの判断軸
生産終了の予告は、必ずしも「今すぐ買え」を意味しません。判断軸は3つあります。1つ目は、そのクルマでしかできないことがあるか。ソノバの場合、外板から作り込んだ角型フェイスは代わりがなく、ここに惹かれているなら待つ理由は薄くなります。
2つ目は、維持のしやすさ。ベース車が国産の量販商用バンなので、消耗品や整備部品の流通は当面続く見込みです。特装部分は専用品ですが、走行に関わる部分は日産の部品供給に乗ります。3つ目は資金計画で、468万円からの車両に加えてベッドキット55万円を足すなら、支払い方法を含めて先に固めておく必要があります。
注意点は、駆け込み需要で納期が伸びる可能性です。特別仕様車が発表されるたびに枠が埋まるモデルなので、「決算期に相談すれば安くなる」といった一般的なセオリーがそのまま当てはまるとは限りません。値引き交渉より、希望仕様の生産枠を確保するほうが優先度は高くなります。
限定台数と納期で選択肢を失う失敗
ありがちなのが、「特別仕様車を見てから決めよう」と情報収集を続けているうちに、狙っていた仕様が終売になっているパターンです。Midnight Editionは20台限定、EDWIN Editionも受注状況によって設定が変わり得るため、検討している間に選べる範囲が縮んでいきます。
原因は、コンプリートカーを量販の新車と同じ感覚で捉えていることです。ディーラーの在庫から選ぶ普通の新車と違い、特別仕様車は台数が決まっていて、追加生産がありません。対策はシンプルで、気になる仕様が出た時点で販売店に受注可否と納期を確認し、判断のための期限を自分で決めることです。
もう1つの対策は、優先順位を「顔つき」「就寝装備」「駆動方式」の順に整理しておくこと。限定色に固執して1年待つより、標準車にベッドキットを組んで週末に出かけたほうが、車中泊の経験値は確実に積み上がります。取扱いはアルパインスタイル直営の11店舗が中心なので、まずは最寄り店舗の在庫と入荷予定を押さえるところからです。
ベース車のNV200バネットは、日産車体湘南工場での生産委託が2026年度末で終了することが決まっています。現行の顔つきのソノバを新車で選べる期間には限りがあるため、「いつか買う」ではなく「いつまでに決める」で考えるのが現実的です。
純正の車中泊仕様と比べてどうか|3,076,700円のマルチベッドという選択
日産にも純正の車中泊仕様がある
NV200バネットには、日産モータースポーツ&カスタマイズ(オーテック)が手がける純正の車中泊仕様「マルチベッド」があります。価格はワゴン2WDが3,076,700円、バンGX 2WDが3,195,500円、バンGX 4WDが3,559,600円。外装をブラックで締めたOutdoor Black Edition GXは2WDが3,324,200円、4WDが3,688,300円です。
ワゴンのベースは16X-2Rで5ナンバー・乗車定員5名、バンはGXで4ナンバー・乗車定員2名または5名。装備はベッドシステムとフロアパネル(硬質塩化ビニール張り)で、荷室に大人2名が休めるスペースを作る構成です。オーテックの公式ページで仕様が確認できます。
注意点は、マルチベッドは4WDのバンにも設定がある一方、内外装のカスタム要素はほとんどないことです。「車中泊できるNV200が欲しいだけ」なら、こちらが素直な選択肢になります。
ソノバを選ぶ人・マルチベッドを選ぶ人
使い方で分けると判断は早くなります。デザインに価値を置き、街乗りでも人目を引くクルマに乗りたいならソノバ。雪国で4WDの車中泊仕様が要る、あるいは装備は最小限で費用を抑えたいなら純正マルチベッドです。
費用の差は明確で、マルチベッドのワゴン2WDが3,076,700円なのに対し、ソノバは標準のワゴン2WD 5人乗りが468万円、そこにTransform Bed Kitの55万円が加わります。差額は外板の作り込みとアルパイン製の電装、そして専用シート構成に対する対価です。
シーン別に整理すると、平日は仕事の道具として使い週末だけ寝るならマルチベッド、旅先での存在感や車内での滞在時間を重視するならソノバ、水まわりまで車内に持ち込みたいならRetreatパッケージ、という3段構えになります。注意点は、どれを選んでもベース車は同じNV200バネットで、走りと燃費の素性は変わらないことです。
燃費と維持費はどう見ておけばいいか
ベース車のスペックは公表されています。エンジンはHR16DE型の1.597Lで、最高出力は83kW(113PS)。WLTCモード燃費はワゴンが13.6km/L、バン2WDが13.4km/L、バン4WDが11.3km/Lです。車両重量はワゴン16X-2Rが1350kg、16X-3Rが1400kg、バンGX 4WDが1430kg。最小回転半径はワゴンが5.2m、バン4WDが5.4mとなっています。
この数値からわかるのは、キャンピングカーというより実用ミニバンの燃費だということです。長距離の車旅では、バンコンやキャブコンより給油の頻度が少なく済みます。全幅1695mmで最小回転半径5.2mというサイズ感は、道の駅の一般車枠や街中のコインパーキングにそのまま入れられる、という実利にもつながります。
注意点は、ベッドキットやRetreatパッケージの装備を積めば車重は増え、カタログ燃費どおりには走らないこと。荷物と人を積んだ状態の実燃費は、カタログ値より落ちる前提で燃料代を見積もってください。

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まとめ:ソノバという車をどう選ぶか
最初の一歩としておすすめしたいのは、アルパインスタイルの店舗で実車のベッドモードに寝てみることです。幅1070mm×長さ1810mmという数字は、カタログで見るのと実際に横になるのとで印象が変わります。ここで「2人で寝られる」と納得できれば、標準車+ベッドキットという構成で話は早く進みます。
そのうえで、7人乗りや4WDが必要なら専用ベッドは選べない、水まわりまで欲しいなら8ナンバーのRetreatパッケージになる、という順に条件を落としていけば、迷いは自然に減ります。ベース車の生産終了が決まっている以上、判断を先送りにするほど選べる仕様は減っていきます。
※価格・仕様・受注状況は変動します。最新情報はCal’s Motor公式サイトでご確認ください。

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