「エブリイをアウトドア仕様にカスタムしたいけれど、何から手を付ければいいのか分からない」——そんな悩みを抱えていませんか。スズキ エブリイは軽商用バンでありながら荷室長1,910mm・荷室高1,240mmという軽トップクラスの空間を持ち、車中泊から週末のキャンプ、釣り、車旅まで一台でこなせる万能ベースです。だからこそカスタムの選択肢が多すぎて、迷子になりがちなのも事実です。
結論から言えば、エブリイのアウトドアカスタムは「寝床(ベッド)→内装→電装→外装」の順で組み立てるのが失敗しにくい王道です。まず快適に眠れる土台をつくり、そこに収納や電源、最後に見た目と走破性を足していく。この順番なら、予算2万円台のマット1枚からでも始められますし、本格派なら25万円超のベッドキットで一気に車中泊仕様へ仕上げることもできます。
この記事では、2026年最新のエブリイ(DA17V)のスペックと価格を踏まえつつ、車中泊ベッド3製品の価格・サイズ比較、内装・電装・外装カスタムの具体策、DIYとプロ依頼の費用の分かれ目まで、車旅仲間に教える感覚で順を追って解説します。読み終えるころには、自分のエブリイをどうカスタムすればいいかの全体像がはっきり見えているはずです。
・エブリイがアウトドアカスタムのベース車に向く理由(荷室寸法・価格・グレード選び)
・車中泊ベッド3製品の価格・サイズ徹底比較(2.2万円〜24.9万円)
・内装・電装・外装カスタムの具体策と費用の目安
・DIYとプロ依頼の分かれ目、車検・構造変更で失敗しないための注意点
エブリイがアウトドアカスタムのベース車に選ばれる理由

軽バンは数あれど、アウトドアカスタムのベースとしてエブリイがこれだけ支持されるのには理由があります。広い荷室、手の届く価格、豊富なカスタムパーツ、そして商用車ならではの頑丈さ。ここではエブリイの素性を数値で確認し、どのグレードを選べばアウトドア用途にハマるのかまで掘り下げます。
| 車種名 | スズキ エブリイ(バン DA17V/2026年一部仕様変更) |
| メーカー | スズキ |
| 価格帯 | 1,343,100円〜1,775,400円(税込・2WD) |
| 荷室寸法 | 荷室長1,910mm×室内幅1,420mm×荷室高1,240mm |
| 就寝人数 | 大人2名(助手席前倒し時床面長2,640mm) |
| 最大積載量 | 350kg(2名乗車時)/250kg(4名乗車時) |
荷室長1,910mm・床面長2,640mm|大人2人が足を伸ばせる空間
エブリイがアウトドアに強い最大の理由は、軽トップクラスの荷室寸法です。後席を畳んだ状態で荷室長1,910mm、室内幅1,420mm、荷室高1,240mmを確保し、助手席まで前へ倒せば床面長は2,640mmまで伸びます。身長180cm前後の大人が膝を曲げずに横になれるのは、軽自動車ではエブリイやハイゼットカーゴなど一部の箱型バンだけです。荷室高1,240mmは座って着替えができる高さで、雨の日に車内で過ごす時間が長いアウトドアでは効いてきます。使い方としては、就寝は前後方向、日中はマットを畳んでギアを積む土間として使う二刀流が定番です。注意点は、荷室床にタイヤハウスの張り出しと前後の段差があること。フラットに見えて実は数センチの凹凸があるため、後述するベッドキットやマットで段差を埋めないと、寝心地が一気に落ちます。

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新車134万円〜|JOINとJOINターボがアウトドア向きの理由
価格の手頃さもエブリイの武器です。2026年の一部仕様変更後、2WD車のメーカー希望小売価格はPAの1,343,100円(5MT)から、JOINターボの1,775,400円(CVT)まで。アウトドアカスタムのベースとして選ぶなら、内装の質感と装備が上がるJOIN(2WD CVT 1,654,400円)か、坂道や高速で余裕のあるJOINターボ(同1,775,400円)が本命です。理由は、JOIN系は内張りやヘッドライニングが標準で備わり、断熱や内装DIYの土台が整っているから。商用色の強いPA(1,343,100円〜)は装備を削っている分、自分で内張りから足す手間が増えます。荷物を満載して山道や高速を走る車旅なら、ターボの加速の余裕は快適性に直結します。注意点として、4WDや特別仕様車「Jリミテッド」は価格が上がるため、用途が舗装路中心なら2WDで十分という割り切りも有効です。
実はターボより5MTのPA・PCが玄人に選ばれることもある
意外と知られていないのですが、アウトドア上級者ほどあえて最廉価帯のPAやPC(1,343,100円〜1,540,000円)の5MTを選ぶケースがあります。理由は、内装が素っ気ない=好きなように作り込めるから。内張りを自分で張り、棚も床も一から組むなら、最初から装備が付いているJOINは「剥がす手間」が増えてしまうのです。さらに5MTは構造がシンプルで、悪路でのエンジンブレーキ制御がしやすく、車重も軽いため燃費面でも有利になりやすい。林道や雪道を走るスタイルなら、MT+4WDという組み合わせが刺さります。一方で、街乗り中心・運転をラクにしたい人にはCVT+ターボが正解で、ここは「自分がどんなアウトドアをしたいか」で逆転します。万人にとっての正解はなく、用途で最適グレードが変わるのがエブリイの面白さです。
商用バンの頑丈さと弱点を正直に知っておく
エブリイは商用バンとして設計されているため、毎日荷物を満載して走ることを前提にした頑丈なボディとサスペンションを持ちます。最大積載量350kg(2名乗車時)は、ベッドキットや電装、ギアを積み込んでも余裕があり、カスタムで重量が増えても破綻しにくいのが強みです。一方で弱点も正直に伝えておくと、リーフスプリングの足回りは荷物が軽いと跳ねやすく、乗り心地は乗用車に一歩譲ります。また鉄板むき出しに近い荷室は、夏は熱がこもり冬は底冷えしやすいので、断熱と換気のカスタムがほぼ必須です。エンジンが運転席下にあるため、長距離では座面からの熱や騒音も気になります。こうした弱点は、この後のベッド・内装・電装カスタムでひとつずつ潰していけます。
車中泊ベッドで寝床を作る|予算別カスタム3選
アウトドアカスタムの土台は「快適に眠れる寝床」です。ここをマット1枚で済ませるか、フレーム式ベッドキットで作り込むかで、車旅の満足度は大きく変わります。エブリイDA17系に対応する代表的な3製品を、エントリーから本格派まで価格順に紹介します。いずれもメーカー公式の最新情報をもとにしたスペックです。
| 比較項目 | くるマット | 昌栄 ベッドキット | タジマキャンパー |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 22,800円〜 | 80,300円〜 | 249,700円〜 |
| タイプ | 折りたたみマット | フレーム式 | フレーム式(電源内蔵) |
| ベッド長 | 荷室に合わせ展開 | 最大181cm | 1,915mm |
| 下部収納 | × | ○(高さ調整) | ○ |
※価格・仕様は各メーカー公式サイト掲載値(2026年6月時点/車中泊&キャンピングカーの教科書調べ)
くるマット2.2万円台|まず試したい人のエントリー
「いきなり何万円も出すのは不安」という人に最初の一歩として向くのが、趣味職人のエブリイDA17系専用マット「くるマット」です。価格は税込22,800円〜で、エブリイの荷室形状に合わせた専用設計のため、段差をマットで埋めてフラットに近い寝床を作れます。3つ折りで収納でき、中央で2分割すればシングルにもダブルにも展開できるので、ソロ車中泊と夫婦旅の両方に対応します。撥水生地で飲み物をこぼしてもさっと拭け、洗濯も可能と手入れがラク。女性や子どもでも設置できる軽さが魅力です。使う場面は、週末のキャンプや釣りで「とりあえず横になれればいい」というライト層にぴったり。注意点は、フレーム式と違ってマット下に大きな収納空間を作れないこと。荷物が多い長期車旅では、別途コンテナや吊り下げ収納の工夫が要ります。

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昌栄ベッドキット8万円台|下部収納と高さ調整が効く
マットでは物足りない、でも本格ベッドは高い——その中間を埋めるのが昌栄(siyouei)のDA17V/W用ベッドキットです。価格はシングルウレタンで税込80,300円、ダブルウレタンで84,700円。26mm角スチールの焼付塗装フレームに、ラワンランバーコアの板と日本製ビニールレザー(自動車内装材の難燃試験合格品)を組み合わせた日本製で、工具不要で組み立てられます。最大の利点は、約32cm(低)と約40cm(高)の2段階で高さを変えられること。低くすれば起き上がりやすく、高くすればベッド下にクローゼットケースが入る大容量収納が生まれます。ベッド長は最大181cmと大人がしっかり伸びられる寸法です。使う場面は、月数回キャンプや車中泊に出る中級者の常設ベッドとして。注意点は、フレームを常設すると日中の荷室がベッド下収納に限定されるため、自転車など背の高い荷物の積載には工夫が必要になることです。
タジマキャンパー24.9万円〜|電源内蔵の本格派
「車をそのまま軽キャンパーにしたい」という本気派には、タジマキャンパーのエブリイジョイン用ベッドキット(DA17V)が候補です。価格はベース(ポータブル電源なし)で税込249,700円、DJI Power 1000 V2をセットしたモデルで335,500円。ベッドボードは長さ1,915mm×幅1,210mm、厚さ40mm(28mmウレタン)で大人2名が就寝でき、表皮はフッ素処理された合皮で汚れに強い設計です。最大の特徴は、100Vコンセントと12Vアウトレットがビルトインされ、ポータブル電源と組み合わせれば配線をすっきり隠したまま車内で家電を使えること。6分割でリバーシブルファスナーを採用し、折りたためば普段使いの荷室にも戻せます。車体加工不要のDIY設置という点も安心材料です。使う場面は、長期の車旅やリモートワークを車内でこなす人。注意点は価格で、ベッドだけで新車の1〜2割に達するため、予算配分の優先順位を明確にしてから選びたい一台です。
内装カスタムで居住性と収納力を底上げする

ベッドの土台ができたら、次は内装です。エブリイの鉄板むき出しに近い荷室は、ひと手間加えるだけで居心地が大きく変わります。床・壁・収納・目隠しという4つの切り口で、初心者でも手を出しやすいものから順に見ていきましょう。ここでの作り込みが、車内で過ごす時間の快適さを決めます。
床張り・フロアパネルで段差と底冷えを消す
内装カスタムの第一歩は床張りです。エブリイの荷室床は鉄板に薄いマットが乗るだけで、タイヤハウスの張り出しや前後の段差、そして冬の底冷えが弱点。ここに断熱材(スタイロフォーム等)を敷き、上からコンパネやフロアパネルを張ると、フラットで底冷えしにくい床が完成します。費用はDIYで1万〜3万円程度、断熱材の厚みは10〜20mmが目安です。フラットな床ができれば、その上にマットやベッドキットを置くだけで寝心地が一段上がり、ギアの積み下ろしもスムーズになります。使う場面は通年の車中泊全般で、特に冬の効果が大きいです。注意点は、床を上げすぎると荷室高1,240mmが削られ、座ったときの圧迫感が増すこと。また合板で大きく重量が増えると最大積載量を圧迫するため、軽量な素材選びを心がけたいところです。
床張りで合板を何枚も重ねて頑丈にしすぎた結果、荷室の床が高くなって座ると天井に頭がつき、さらに合板の重さで荷物を積むと最大積載量を超えそうになった——という失敗はよく聞きます。対策は、床は「断熱材+薄い合板1枚」に留め、強度はフレームではなくマットの厚みで稼ぐこと。重量と高さは引き算で考えるのが鉄則です。
サイドラックと吊り下げ収納で空間を立体的に使う
軽バンの収納は「床に置く」だけでは足りません。エブリイの荷室は左右の壁にユーティリティナットや内張りの穴があり、ここを起点にサイドラックやバー、ネットを増設すると、空間を立体的に使えます。壁面に2×4材とラブリコ(突っ張りパーツ)でフレームを組み、棚板やフックを足す方法なら、費用5,000〜2万円程度で大容量の収納壁が作れます。天井近くに吊り下げ収納を足せば、着替えや小物を頭上にまとめられ、就寝スペースを荷物で潰さずに済みます。使う場面は、調理器具やクーラーボックス、釣具など道具が多いアウトドア全般。注意点は、走行中に物が落ちないようネットやベルトで必ず固定すること。急ブレーキで頭上の荷物が落ちると危険なので、重い物は下、軽い物は上という基本を守りましょう。
目隠しシェードと断熱で「外から見えない・暑くない」を両立
車中泊の快適さとプライバシーを左右するのが窓の目隠しです。エブリイは窓が多く車内が丸見えになりやすいため、全窓ぶんのシェードはほぼ必須。市販の専用シェード(吸盤・マグネット式)なら全窓セットで1万〜2万円程度、銀マットを窓型にカットする自作なら数千円で揃います。目隠しは防犯とプライバシーだけでなく、断熱の役割も大きく、夏の西日や冬の冷気を窓でシャットアウトできます。使う場面は就寝時はもちろん、日中の休憩や着替えのときにも効きます。注意点は、走行中はフロントとサイドの視界を確保するため運転席まわりのシェードを必ず外すこと。固定が甘いと夜間に落ちて何度も付け直すことになるので、吸盤の数とサイズはケチらず、隙間ができない製品を選ぶのがコツです。
電装カスタムでアウトドアの電源を確保する
スマホの充電、夏の扇風機、冬の電気毛布、調理用の電気ケトル——アウトドアの快適さは電源の有無で決まります。エブリイの電装カスタムは「ポータブル電源」「サブバッテリー+走行充電」「ソーラー」の3段構えで考えると整理しやすいです。自分の電気の使い方に合わせて、過不足のない構成を選びましょう。
ポータブル電源|まず買うべき電源の入口
電装カスタムで最初に手を出すべきは、配線不要で置くだけのポータブル電源です。容量はWh(ワットアワー)で表され、1泊2日のソロなら500Wh前後、夫婦で電気毛布や調理家電も使うなら1,000Wh級が目安。価格は500Whクラスで5万〜8万円、1,000Whクラスで10万〜18万円ほどが相場です。先述のタジマキャンパー製ベッドキットのように、ポータブル電源を前提に100Vコンセントを内蔵したベッドと組み合わせると、配線を隠したままスマートに使えます。使う場面は、電源なしのキャンプ場や道の駅での車中泊全般。注意点は、消費電力の大きい電気ケトルやドライヤー(1,000W超)は定格出力を超えると使えないこと。購入前に「使いたい家電の合計W数」を計算し、定格出力が足りる機種を選ぶのが失敗しないコツです。
サブバッテリー+走行充電|長期車旅の安心感
連泊や長期の車旅で電気を使い切る不安をなくすなら、サブバッテリーと走行充電システムの導入が効きます。走行中にエンジンの発電でサブバッテリーへ充電する仕組みで、走れば走るほど電気が貯まるのが最大の利点。リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーと走行充電器、インバーターを組むと、構成にもよりますが部品代だけで10万〜30万円程度が目安です。使う場面は、電源のない場所を転々とする長期旅や、車内で仕事をするワーケーション。毎日コンセントを探さなくていい安心感は大きいです。注意点は、配線が車両の電装に関わるため、知識がないままの自作は車両火災やバッテリー上がりのリスクがあること。自信がなければプロショップに依頼するか、まずはポータブル電源で運用し、必要になってから増設する段階的な導入が安全です。
ソーラーパネルで「停めている間も発電」
サブバッテリーやポータブル電源と相性がいいのがソーラーパネルです。ルーフや窓際に設置すれば、車を停めている間も太陽光で発電し続け、電源のない場所での連泊でも電気を補充できます。100W前後のパネルとチャージコントローラーのセットで2万〜5万円程度から導入でき、晴天時なら日中にスマホやポータブル電源をじわじわ充電できます。使う場面は、電源サイトのないキャンプ場や河原で数日を過ごすスタイル。エンジンを切ったまま電気を生み出せるので、アイドリングに頼らず静かに過ごせるのも利点です。注意点は、発電量は天候と季節に大きく左右され、曇天や冬場は期待ほど貯まらないこと。ソーラーだけに頼らず、ポータブル電源や走行充電と併用して「複数の充電手段を持つ」のが現実的な使い方です。
見た目と走破性を変える外装・足回りパーツ
居住性が整ったら、最後はエブリイらしさを引き立てる外装と足回りです。ルーフキャリアで積載を増やし、リフトアップで悪路に強くし、フェンダーやカラーで見た目を仕上げる。ここは自己満足の世界でもありますが、走破性や積載という実用にも直結する部分です。やりすぎは車検に響くので、ルールを押さえながら楽しみましょう。
ルーフキャリア・ルーフラックで積載量を稼ぐ
車内をベッドや収納で埋めると、どうしても積載スペースが足りなくなります。そこで効くのがルーフキャリアやルーフラックです。屋根の上にテントギア、サーフボード、長尺の釣り竿、予備のタイヤなどを積めるようになり、車内空間を就寝・居住に専念させられます。エブリイ対応の専用キャリアは2万〜6万円程度から選べ、ラダーやランプを組み合わせればルーフトップテントの土台にもなります。使う場面は、家族や複数人での連泊キャンプなど荷物が増える旅。注意点は、屋根上に重量物を載せると重心が上がり、横風や카ーブでの安定性が落ちること。エブリイのような背の高い軽バンは特に影響を受けやすいので、ルーフへの積載は軽い物・かさばる物に限り、重い物は車内下部に積むのが鉄則です。
リフトアップ&オフロードタイヤで悪路に強くする
林道や河原、雪道など未舗装路を走るなら、リフトアップとオフロードタイヤが武器になります。リフトアップは車高を上げて最低地上高を稼ぎ、悪路での底擦りを防ぐカスタムで、専用キット+工賃で5万〜15万円程度が目安。マッドテレーン(M/T)やオールテレーン(A/T)タイヤを組み合わせると、見た目のアウトドア感も一気に増します。使う場面は、キャンプ場の未舗装路や林道の釣りスポットへ分け入るスタイル。注意点は、車高を上げると重心が上がって横風や高速での安定性が落ちること、そして大幅なリフトアップやタイヤ径の変更は車検・構造変更の対象になり得ることです。車検対応をうたうキットを選び、施工はプロに任せるのが安全です。
| リフトアップのメリット | デメリット |
|---|---|
| 最低地上高が上がり悪路に強い 大径オフロードタイヤを履ける 見た目のアウトドア感が増す | 重心が上がり横風・高速で不安定 乗り心地や燃費が悪化しやすい 過度な変更は構造変更・車検対象 |
オーバーフェンダー・カラー・ステッカーで自分色に仕上げる
機能だけでなく見た目もアウトドアカスタムの醍醐味です。オーバーフェンダーでタイヤまわりに迫力を出したり、ホイールをブラックやマットカラーに替えたり、ボディに2トーンのラッピングやステッカーを施したりと、低予算でも雰囲気を大きく変えられます。ホイール交換は4本で3万〜8万円、ステッカーやエンブレム交換は数千円から楽しめます。使う場面は、SNS映えや「自分だけの一台」を作りたい気持ちを満たすカスタム全般。注意点は、オーバーフェンダーでタイヤが車体からはみ出すと保安基準に抵触する場合があること、そして窓ガラスへの大きなフィルムやステッカーは視界・透過率の規定に触れる恐れがあること。見た目重視のカスタムほど、保安基準と車検のラインを事前に確認しておくと安心です。
車内をアウトドアリビングに変える快適装備
カスタムの仕上げは、季節と天候に負けない快適装備です。せっかく寝床と電源を整えても、夏の暑さや冬の寒さ、虫の侵入で台無しになっては意味がありません。テーブルやチェアでくつろぎの空間を作りつつ、換気・冷暖房・虫対策で「どんな季節でも過ごせる車内」に仕上げていきましょう。
テーブル・チェアで車内をくつろぎ空間にする
車内で食事をしたり、外で焚き火を囲んだりするには、テーブルとチェアが欠かせません。エブリイの荷室には、ベッド脇に置けるロースタイルの折りたたみテーブルや、助手席背面に取り付ける車載テーブルが似合います。外で使うアウトドアチェアと兼用にすれば荷物も減らせます。費用は折りたたみテーブルが2,000〜8,000円、軽量チェアが3,000〜1万円程度。使う場面は、車内でのカップ麺やコーヒー、雨の日の手元作業、外での団らんと幅広いです。注意点は、車内に置きっぱなしにするなら走行中に動かないよう固定や収納場所を決めておくこと。サイズが大きいと荷室を圧迫するので、畳んだときの厚みと重さを基準に選ぶと、限られた軽バンの空間でも邪魔になりません。
網戸・換気ファンで結露と虫を防ぐ
車中泊で見落としがちなのが換気です。窓を閉め切ると、人の呼吸や調理の湿気で結露がびっしりつき、寝具が湿って寝心地が落ちます。エブリイのスライドドアや窓に取り付ける車種専用の網戸(2,000〜6,000円程度)を使えば、虫を防ぎながら窓を開けて風を通せます。さらにUSB駆動の換気ファンを足せば、空気の流れを作って結露と車内のこもりを抑えられます。使う場面は、夏の暑さ対策はもちろん、冬でも就寝前に一度換気して湿気を逃がす習慣として効きます。注意点は、調理や暖房で火を使う場合の一酸化炭素対策。密閉した車内でのカセットコンロや燃焼式ヒーターの使用は危険なので、必ず換気を確保し、就寝中の火気使用は避けてください。網戸と換気ファンは、安全と快適さの両方を支える地味だが重要な装備です。
真夏にエアコンを切ったまま窓を閉め切ってエブリイで車中泊し、夜中に暑さで目が覚めて頭痛と吐き気——熱中症になりかけたという声は少なくありません。エンジンを切った車内は外気温より高くなり、軽バンの鉄板ボディは特に熱がこもります。対策は、標高の高い涼しい場所を選ぶ、網戸+換気ファンで風を通す、ポータブル電源で冷感グッズやサーキュレーターを使うこと。「夏の車内=命に関わる暑さ」という前提で装備を整えてください。
夏冬の冷暖房|ソロ・夫婦・ファミリーで使い分ける
快適装備の最後は冷暖房です。電源容量と人数によって最適解が変わります。ソロでライトに過ごすなら、夏はUSB扇風機と冷感マット、冬は電気毛布と寝袋の組み合わせで、消費電力を抑えつつしのげます。夫婦旅で容量に余裕があるなら、ポータブル電源で小型のスポットクーラーやセラミックヒーターを動かすと一段快適に。ファミリーや長期旅なら、サブバッテリーやFFヒーター(軽油・ガソリンで動く燃焼式暖房)の導入も視野に入ります。使い分けの軸は「電源容量」と「滞在日数」です。注意点は、消費電力の大きい冷暖房ほど電源を一気に消費すること。容量を超えるとすぐ電池切れになるため、装備のW数と電源のWhは必ずセットで設計し、足りなければ装備のグレードを下げる割り切りも必要です。
カスタム費用と段取り|DIYとプロ依頼の分かれ目
ここまで紹介してきたカスタムを、全部やるといくらかかるのか。そして、どこまで自分でやり、どこからプロに任せるべきか。最後に費用感と段取りを整理します。お金と時間、そして安全のバランスを取るのが、後悔しないカスタムの肝です。中古エブリイをベースにする選択肢も含めて見ていきましょう。
DIYとプロ依頼の線引き|電気と足回りは無理しない
カスタムは「DIYで安く済む部分」と「プロに任せるべき部分」を見極めるのが第一です。床張り、棚づくり、目隠しシェード、ポータブル電源の設置などは、工具と時間さえあれば初心者でもDIYで十分こなせます。一方、サブバッテリーの配線や走行充電、リフトアップ、構造変更を伴う改造は、知識不足だと車両火災や事故、車検不適合につながるため、プロショップへの依頼が安全です。費用の目安は、DIY中心なら寝床+内装+簡易電源で10万〜20万円、プロに電装や足回りまで任せると50万円以上に膨らむこともあります。使い分けの基準は「失敗したときに命や車両に関わるかどうか」。リスクの低い内装系は自分で楽しみ、リスクの高い電気・足回りはプロに——この線引きを守れば、安く・安全にカスタムを進められます。
| カスタム内容 | 費用目安 | DIY難易度 |
|---|---|---|
| 車中泊マット(くるマット等) | 2.2万円〜 | かんたん |
| 床張り・断熱 | 1万〜3万円 | ふつう |
| ベッドキット(昌栄/タジマ) | 8万〜25万円 | かんたん〜ふつう |
| サブバッテリー・走行充電 | 10万〜30万円 | むずかしい(プロ推奨) |
| リフトアップ・足回り | 5万〜15万円 | むずかしい(プロ推奨) |
※費用は一般的な相場の目安(2026年6月時点/車中泊&キャンピングカーの教科書調べ)。製品・施工内容により変動します。
中古エブリイをベースにすればカスタム予算が浮く
新車にこだわらないなら、中古のエブリイ(DA17V)をベースにするのが賢い選択です。商用バンは流通量が多く中古市場が厚いため、年式やグレードを選べば本体を安く抑えられ、その分の予算をベッドや電装、足回りのカスタムに回せます。「多少の傷は気にせず思い切り作り込みたい」という人ほど、中古ベースは精神的にもラク。新車だと穴あけ加工をためらいますが、中古なら大胆にDIYできます。使う場面は、予算100万円台でベース車+フルカスタムまで仕上げたいケース。注意点は、商用車は過走行や荷室の使い込みが激しい個体もあるため、フレームのサビや下回りの状態、エンジンの調子をしっかり確認すること。安さだけで飛びつかず、整備記録のある個体を選ぶのが、長く付き合うための第一歩です。

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車検・構造変更で失敗しないためのチェックポイント
カスタムで一番怖いのが「車検に通らない車」を作ってしまうことです。エブリイのアウトドアカスタムで特に注意したいのは、リフトアップやタイヤ径変更による最低地上高・全高の変化、オーバーフェンダーによる全幅の変化、そして座席を撤去してベッドを常設する場合の乗車定員の扱いです。これらは内容によって構造変更(改造申請)が必要になり、無届けだと車検不適合や違法改造になりかねません。費用面でも、構造変更の手続きや追加部品で想定外の出費が出ることがあります。対策は、大きな改造の前に「車検対応」をうたう製品を選ぶこと、そして判断に迷ったら陸運局や信頼できるショップに事前相談することです。基準の数値は変わる可能性があるため、最終的には国土交通省や整備工場の最新情報を確認し、合法の範囲で楽しむのが、長く愛車に乗り続けるコツです。
まとめ|エブリイのアウトドアカスタムは寝床から始めよう
エブリイは荷室長1,910mm・床面長2,640mmという軽トップクラスの空間と、新車134万円台からの手頃さ、豊富なカスタムパーツがそろう、アウトドアカスタムの王道ベース車です。カスタムは「寝床→内装→電装→外装」の順で組み立てれば失敗しにくく、まずは2万円台の車中泊マットからでも、本格派なら25万円超の電源内蔵ベッドキットからでも、自分の予算とスタイルに合わせて始められます。大切なのは、いきなり全部をやろうとせず、自分のアウトドアの中身(ソロか家族か、何泊するか、どこを走るか)に合わせて優先順位を決めることです。
最後に、この記事の要点を整理します。
- エブリイの荷室は荷室長1,910mm×室内幅1,420mm×荷室高1,240mm、助手席前倒しで床面長2,640mm。大人2名が足を伸ばせる
- 新車価格は2WDでPA 1,343,100円〜JOINターボ 1,775,400円。カスタムベースはJOIN/JOINターボが扱いやすい
- 車中泊ベッドはくるマット2.2万円〜、昌栄8万円〜、タジマキャンパー24.9万円〜の3段構えで選べる
- 内装は床張り・収納・目隠しで居住性アップ。電装はポータブル電源→サブバッテリー→ソーラーの順で拡張
- 外装・足回りは車検と保安基準を守ってこそ。電気と足回りの本格改造はプロ依頼が安全
- 夏の車内は命に関わる暑さ。網戸・換気・冷却装備をセットで用意する
- 中古エブリイをベースにすればカスタム予算が浮く。構造変更は事前確認を忘れずに
まずやるべき最初の一歩は、自分のエブリイの荷室を実測し、段差を埋める車中泊マットを1枚用意すること。そこから一晩寝てみて、足りないものを足していけば、無駄なく自分だけのアウトドア仕様が完成します。週末の小さな車旅から、無理のない範囲で楽しんでいきましょう。
※本記事の価格・スペックは2026年6月時点の各メーカー公式サイト掲載情報をもとにしています。最新情報はスズキ エブリイ公式サイト、昌栄、タジマキャンパーの各公式サイトでご確認ください。

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