ヤドキャリーとは?室内高1,778mmの軽トラシェル3種を価格と内寸で徹底比較

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軽トラックの荷台に箱を載せるだけで、車が寝室になる。ヤドキャリーは、その発想をFRPの一体成型シェルで形にした軽トラキャンピングカーです。ただ、いざ調べ始めると「結局いくらかかるのか」「本当に立って歩けるのか」「車検や税金はどうなるのか」で手が止まる人が多いはずです。

結論から言えば、ヤドキャリーはシェル単体なら税別118万円から、内装込みのパッケージなら税込192.5万円から手に入ります。室内高は公称180cm、公式の寸法図では新標準シェルで1,778mm。身長170cm台なら頭をかがめずに立てる数字です。そしてシェルはあくまで「荷物」なので、ナンバーは軽トラックの4ナンバーのまま変わりません。

この記事では、公式サイトと2026年版カタログ、寸法図の実測値をもとに、3つのパッケージの価格差、3種類のシェルの内寸、ベース車の選び方、車検・税金・積載制限までを順番に整理します。カタログの数字だけでは見えない「重量の余白」や「オプションの優先順位」まで踏み込むので、購入検討の判断材料として使ってください。

📌 押さえておきたいポイント

・シェルのみは税別118万円〜、内装込みパッケージは税込192.5万円〜214.5万円
・公式寸法図の室内高は新標準シェルで1,778mm、新ジャンボワイドで1,785mm
・シェルは荷物扱いなので車検は降ろして軽トラックとして受ける
・乗車定員は2名、走行中はシェル内に乗れない

目次

ヤドキャリーは「宿を運ぶ」ための箱|まず仕組みを押さえる

ヤドキャリーは「宿を運ぶ」ための箱|まず仕組みを押さえるの解説画像

軽トラの荷台に「荷物として」箱を載せるという発想

ヤドキャリーの基本は、キャンピングカーを架装するのではなく、軽トラックの荷台に居住空間の箱(シェル)を荷物として載せるという考え方です。公式サイトも「通常の軽トラックに荷物として箱を載せている、というコンセプト」と明記しています。だから車両区分は変わりません。ベースが軽トラックであれば4ナンバーのまま、車検もシェルを降ろして通常の軽トラックとして取得できます。

この構造が効いてくるのは、購入後の使い方です。平日は農作業や配送で荷台を使い、週末だけシェルを載せて出かける、という切り替えが同じ1台でできます。固定はラチェットレンチなどでボディ側と締めるだけで、脱着は数分と案内されています。

注意したいのは、荷物である以上「荷物のルール」に縛られる点です。積載物の大きさには法令の上限があり、軽四輪では地上から2.5メートルという高さ制限がかかります。市販のシェルはこの範囲に収めて作られていますが、上に荷物を積み増したり、自作で背を高くしたりすると一発で違反になります。

FRP一体成型のシェルが軽さと強度を両立する理由

シェルはFRPの一体成型です。型の内側に樹脂を貼って成形するため、パネルを貼り合わせた箱のような継ぎ目がありません。継ぎ目がないということは、雨水が入り込む経路がないということです。木製やアルミパネル製のシェルで起きがちなコーキング劣化からの雨漏りが、構造的に起こりにくくなっています。

重量は公式サイトで「標準装備で200kgを下まわる」と説明されています。軽トラックの最大積載量は350kgなので、シェル本体の重さが200kg前後に収まっていれば、乗員の荷物や装備を積む余地が残ります。非力な軽トラックの後輪に載せる荷物としては、この数字が現実的なラインです。

形状にも意味があります。前端が低く絞られていて、走行中の空気抵抗を減らす狙いがあると公式は説明しています。ただし全高のある箱を荷台に載せている以上、横風の影響は避けられません。高速道路の橋の上やトンネルの出口では、通常の軽トラックより明確にハンドルを取られます。速度を控えめにする前提で計画を立ててください。

使わないときは降ろせる。離れの書斎にもなる二刀流

シェルを降ろした後の置き場所も、購入前に決めておきたい要素です。公式サイトは、自宅でシェルを降ろせば離れの書斎や勉強部屋として使えるとしています。実際、庭や畑に直置きするためのキットもオプションで用意されています。テレワークの個室として使い、外部から100Vを引き込めば家庭用電源で家電も動きます。

使い方の幅は、そのまま置き場所の要求に変わります。畳2枚弱の設置面積と、シェルを持ち上げて降ろす作業スペースが必要です。降ろしたシェルは自立しますが、アウトリガー(支持脚)の有無で安定性と作業の楽さが変わります。集合住宅の駐車場のように、常時シェルを載せたままにするしかない環境なら、この二刀流のメリットは半分しか使えません。

逆に、軽トラックをすでに所有している農家や漁業関係者にとっては、シェルだけを買い足せばキャンピングカーになるという点が最大の利点です。仕事の休憩室としてシェルを畑に置いておき、休日だけ載せて旅に出るという使い分けができます。

作っているのは札幌の会社。北海道外は搬送の相談から

ヤドキャリーを企画・製造・販売しているのは、札幌市の株式会社夢創エージェンシーです。会社の設立は平成19年3月、ヤドキャリーというブランド自体は2021年に立ち上げられています。公式サイトのトピックスは2026年8月まで更新が続いており、2026年5月には新価格・新カタログが公開されています。

拠点が北海道にあるため、道外在住者は納車方法の相談が最初のハードルになります。公式FAQでも、北海道内であれば問題なく対応でき、道外については船便や搬送車の手配が必要になると説明されています。九州・山口エリアには正規販売店があるので、地域によっては相談先が変わります。デモカーの見学は可能で、宿泊して試したい場合はレンタカーの用意もあると案内されています。

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立って歩けるは本当か|3種類のシェル内寸を実測値で並べる

新標準シェルは室内高1,778mm・床長1,977mm

公式サイトの寸法図に、シェルの内寸が図面として公開されています。各メーカーの標準軽トラック用となる「新標準シェル」は、室内高1,778mm、床の長さ1,977mm、室内幅1,455mmです。計測は2025年2月、個体差で1〜3cmのばらつきがあると注記されています。

1,778mmという室内高は、身長175cm前後の人が頭を天井にこすらずに立てる高さです。軽キャンパーの多くがポップアップルーフを上げて初めて立てるようになるのに対し、ヤドキャリーは箱そのものが背を持っているので、屋根を上げる動作なしで着替えや調理ができます。雨の日にルーフを開けたくない場面で、この差は大きく効きます。

床長1,977mmは、大人が足を伸ばして横になれる長さです。公式も「長さも1.9mあるので、床を2段にすれば大人2名は余裕で就寝できる」と説明しています。ただし幅1,455mmを2人で分けると1人あたり70cm強で、寝返りの余裕は多くありません。荷物を床に置いたまま2人で寝るのは窮屈なので、上部のバンクスペースへ荷物を上げる運用が前提になります。

ハイゼットジャンボ用シェルは室内が狭くバンクが長い

ハイゼットジャンボ用のシェル(旧ジャンボ)は、室内高1,781mm、床長1,790mm、室内幅1,328mmです。標準シェルより床長も幅も一回り小さくなります。理由は単純で、ジャンボは運転席側のキャビンが後ろに伸びている分、荷台長が1,650mmと短いためです。

その代わり、キャビンの上へ張り出すバンク部が1,098mmと長く取られています。標準シェルのバンク張り出し873mmと比べて明確に長く、寝具や着替え、クーラーボックスの一時置き場として使える面積が増えます。床が狭い分を上に逃がす設計です。

選ぶ基準は、床に何を置きたいかで決まります。テーブルを広く使って2人で向かい合いたいなら床長のある標準ボディ用、運転席の快適性やシートリクライニングを優先したいならジャンボ用、という整理になります。ジャンボはキャビンが広く長距離移動が楽なので、走行時間が長い人ほど後者を選ぶ傾向があります。

新ジャンボワイドは幅1,459mmで最も広い

もう1種類が「新ジャンボワイドシェル」です。室内高1,785mm、室内幅1,459mm、床長1,788mm、全長2,132mm、バンク張り出し1,076mm。3種のなかで室内高と室内幅が最大になります。荷台からはみ出す幅を法令の範囲で使い切る設計で、ジャンボの弱点だった横方向の狭さを埋めるモデルです。

幅1,459mmは、標準シェルの1,455mmとほぼ同じ。つまりジャンボのキャビン快適性を保ったまま、標準シェル並みの室内幅が手に入ります。価格はパッケージによって税込209万円から214.5万円と、ジャンボ用より高くなりますが、居住性を優先するならここが有力候補です。

注意点は、幅が増えるほど車幅感覚がシビアになることです。ベース車の全幅は1,475mm、そこにシェルが左右へ張り出します。林道や狭い温泉街の路地でミラーを畳んでも、シェルの角は畳めません。RVパークや道の駅の区画に停める分には問題ありませんが、細い道に入る旅が多いなら、ワイドを選ぶ前に実車で幅を体感してから決めてください。

【車中泊&キャンピングカーの教科書調べ】3シェル内寸くらべ

公式の寸法図から、3種類のシェルの内寸を1つの表にまとめました。数値はいずれも2025年2月の計測値で、個体差1〜3cmの注記があります。

比較項目 新標準シェル ジャンボ用シェル 新ジャンボワイド
室内高 1,778mm 1,781mm 1,785mm
室内幅 1,455mm 1,328mm 1,459mm
床長 1,977mm 1,790mm 1,788mm
バンク張り出し 873mm 1,098mm 1,076mm
向いている人 床を広く使いたい 運転席の快適性重視 居住性を最優先

表にすると、室内高は3種ともほぼ横並びだとわかります。差が出るのは床長と幅、そしてバンクの長さです。「寝る場所を床に取るか、バンクに取るか」で選ぶモデルが決まる、と考えるとわかりやすくなります。詳しい図面はヤドキャリー公式の寸法図ページで確認できます。

価格は3つのパッケージで決まる|税込192.5万〜214.5万円

価格は3つのパッケージで決まる|税込192.5万〜214.5万円の解説画像

対面シートパッケージ|2人で向かい合う定番レイアウト

対面シートパッケージは、脱着テーブルを挟んで2人が向かい合って座れるレイアウトです。価格は標準軽トラック用とハイゼットジャンボ用が税込198万円(税別180万円)、ハイゼットジャンボワイド用が税込214.5万円(税別195万円)。3パッケージのうち装備がもっとも多い構成です。

標準装備は、アルミ複合板の壁材、脱着テーブル、シートクッション、テーブル付き収納棚、スポットライトレール、バンクベッド、アンティーク照明、乗降はしご、木目床材、換気扇、通気口、アウトリガー、コンセント3箇所、外部入力100Vが1箇所。窓は運転席側に1000×450mmが1点、助手席側に500×300mmが2点入ります。

向いているのは、夫婦や友人と2人で使う人です。テーブルを挟んで食事をして、そのままテーブルを外してベッドにする流れが自然に組めます。デメリットは、対面レイアウトの分だけ床の自由度が下がることと、装備が多いぶん重量が増えることです。荷物をたくさん積む釣りやスノーボードでは、収納の取り合いになる場面があります。

ベンチシートパッケージ|価格を抑えたいならここから

ベンチシートパッケージは3つのなかで最も価格が低く、標準軽トラック用とジャンボ用が税込192.5万円(税別175万円)、ジャンボワイド用が税込209万円(税別190万円)です。対面シートパッケージとの違いは、主に窓とシートまわりにあります。

クッション付きのベンチベッドが基本装備で、テーブル付き収納棚、バンクベッド、スポットライトレール、アンティーク照明、木目床材、乗降はしごが付きます。助手席側の窓は500×300mmが1点となり、対面シートパッケージより1点少なくなります。窓が減ると採光は落ちますが、断熱面では有利になります。

使い方としては、ソロで長く使う人に向きます。ベンチを1人が占有できるので、寝具を敷きっぱなしにして、日中はソファのように座って過ごせます。注意点は、対面で人と向き合う場面がやや作りにくいこと。2人で使うなら、後から窓を追加するより最初から対面シートを選んだほうが結果的に安く済みます。

Wベンチ対面シートパッケージ|2台のベンチで寝る割り切り

Wベンチ対面シートパッケージは、クッション付きベンチベッドを2台並べる構成です。価格は対面シートパッケージと同額で、標準軽トラック用とジャンボ用が税込198万円、ジャンボワイド用が税込214.5万円。収納はスライド式収納棚になり、バンクベッドは装備されません。

2台のベンチをそれぞれのベッドとして使えるので、2人が独立して寝られます。片方が早寝、片方が夜更かしという使い方でも干渉しません。テーブルを挟んで座れば対面ダイネットにもなります。

バンクベッドが付かないぶん、頭上のスペースは荷物置き場として自由に使えます。ただし就寝面を床に固定する構成なので、床下収納の使い勝手はスライド式収納棚に依存します。長尺の道具を積みたい釣りやサーフィンでは、上部のメゾネット空間に最長2,400mmの長物を積める点と合わせて考えてください。

見落としがちな「車両費は別」という落とし穴

ここが最初のつまずきポイントです。上記の価格はすべてシェルとその内装の価格で、ベースとなる軽トラックの車両費は含まれません。カタログにも「車両費は価格に含まれません」と明記されています。パッケージ価格だけを見て予算を組むと、購入直前に車両代が丸ごと乗ってきます。

公式サイトによれば、自社で用意する中古の軽トラックと組み合わせれば車とシェルを合わせて200万円以下で販売することも可能で、新車でも250万円からと案内されています。一般的なキャンピングカーが装備込みで1,000万円以上という価格帯であることを考えると、総額の水準は明確に低い位置にあります。

⚠️ 車中泊の注意点

予算を「パッケージ価格=総額」と考えて資金計画を立てると、車両費・登録諸費用・オプション代が後から積み上がって計画が崩れます。見積もりは必ず「シェル+ベース車+オプション+諸費用」の4点セットで出してもらい、支払総額で比較してください。

パッケージ 標準軽トラック用 ハイゼットジャンボ用 ジャンボワイド用
対面シート 198万円 198万円 214.5万円
ベンチシート 192.5万円 192.5万円 209万円
Wベンチ対面シート 198万円 198万円 214.5万円
バンクベッド 対面・ベンチは標準 対面・ベンチは標準 Wベンチはなし

価格はいずれも税込。最新の内容は公式サイトの仕様・価格ページで確認してください。

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オプションは何から付ける?優先順位を価格で考える

冬に効くのはFFヒーター。税込71,500円で真冬が変わる

寒冷地で使うなら、装備の優先順位はFFヒーターが最上位に来ます。2026年版カタログの価格は、12Vから100Vへの変圧器を含めて税込71,500円。燃料を燃やして温風を出す方式で、車内の空気を汚さずに暖を取れます。

ヤドキャリーのシェルはFRP一体成型で断熱性と遮音性に配慮した構造ですが、断熱材があっても熱源がなければ室温は外気に近づきます。北海道や東北の冬、標高の高いキャンプ場での春秋は、暖房の有無で車中泊の成立可否が決まります。

絶対に避けたいのは、カセットガスストーブや練炭など燃焼ガスが車内に出る暖房を密閉空間で使うことです。一酸化炭素中毒は眠っている間に進行します。FFヒーターの費用を惜しんで危険な暖房に流れるくらいなら、最初から予算に組み込んでおくべき装備です。

電気を自立させるソーラーパネル375Wは税込110,000円

電源の自立度を上げるなら、ソーラーパネル375Wが税込110,000円で用意されています。標準でコンセントが3箇所、外部入力100Vが1箇所付いているので、自宅や電源付きサイトでは困りませんが、電源なしの道の駅やRVパークで連泊するなら発電手段が要ります。

合わせて検討したいのが、追加コンセント1か所の税込4,950円、天井LEDダウンライト式リモコン照明の税込49,500円、外部電線引き込み口の税込8,800円といった小物です。単価は低いものの、後から壁に穴を開ける工事は割高になります。配線に関わるものは製作時にまとめて頼むのが結果的に安く済みます。

逆に、ポータブル電源で足りる使い方なら、ソーラーは後回しでも構いません。年に数回の週末利用で、走行充電と家庭での事前充電で回るなら、その予算をFFヒーターや窓に回したほうが体感の満足度は上がります。

足回りとアウトリガーは「載せた後」の快適性を決める

見落とされがちなのが、車体側の補強です。カタログにはスタビライザーがフロント税込71,500円、リア税込60,500円、取付工賃が税込22,000円、増しリーフが工賃込みで税込60,500円と掲載されています。重心の高い箱を荷台に載せる以上、ロールを抑える装備は乗り心地と安全性に直結します。

シェルを降ろして使う人には、アウトリガーが重要です。床まで下げられる簡易型アウトリガーが税込88,000円、上部ハンドル式で上下25cm動くタイプが税込66,000円。庭に降ろして書斎にする、畑で休憩室にするといった使い方をするなら、この装備の有無で運用のしやすさが変わります。

注意点として、カタログには「完成後、後日追加装備の場合は上記価格以外に別途取付料を申し受けます」と明記されています。足回りもアウトリガーも、作り始める前に決めておくのが基本です。

💡 車旅メモ

窓は「後で足せない装備」の代表格です。大サイズ1000×450mmが税込99,000円、中サイズ500×300mmが税込77,000円。採光と換気を優先するか、断熱と防犯を優先するかで枚数が変わります。夏の車中泊を想定するなら、風の通り道になる位置に2枚以上あると夜が快適になります。

ベース車の選び方|荷台1,940mmと1,650mmで別物になる

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標準ボディの荷台長1,940mmが基準になる

ヤドキャリーのベースになるのは軽トラックです。代表格のダイハツ ハイゼットトラックの主要諸元表を見ると、全長3,395mm、全幅1,475mm、荷台幅1,410mm、荷台の床面地上高660mm、最大積載量350kg、乗車定員2名。スタンダードやエクストラなど標準キャビンのグレードでは、荷台長が1,940mm取られています。

この1,940mmという荷台長が、新標準シェルの床長1,977mmを成立させています。シェルは荷台からわずかに前後へ張り出す形になりますが、積載物の長さは車体の長さに10分の2を加えた範囲まで認められているので、法令の枠内に収まります。

標準ボディを選ぶ利点は、シェルの床が広く取れること。一方、キャビンは2名乗車の最小限で、シートのリクライニング量も限られます。片道300kmを超える移動が多い人は、運転席の快適性を軽視しないほうがよいでしょう。

ジャンボは荷台1,650mm。運転席の快適性とのトレードオフ

ハイゼット ジャンボは、キャビンを後方へ拡大したグレードです。その分だけ荷台長は1,650mmと短くなり、シェルの床長も1,790mm前後に収まります。全高はハイルーフのジャンボで1,885mm、標準ルーフのグレードは1,780mmです。

車両価格は、ジャンボ スタンダードの2WD・5MTが1,259,500円、ジャンボ エクストラの2WD・CVTが1,474,000円、4WD・CVTでは1,628,000円。標準キャビンのスタンダード2WD・5MTが1,094,500円なので、キャビンの快適性には相応の対価がかかります。詳細はダイハツ公式のグレード・価格ページで確認できます。

雪道や林道を走るなら4WDが安心ですが、車両価格は上がり、車両重量も増えます。年に一度スキー場へ行くだけなのか、冬の間ずっと使うのかで判断が分かれるところです。

新車か中古か|総額で考えると答えが変わる

ベース車は新車でも中古でも構いません。公式FAQでは、新車ディーラーの紹介とオートオークションへの加盟の両方で、予算に応じた車両を提供できると説明されています。中古の軽トラックと組み合わせれば、車とシェルを合わせて200万円以下という総額も可能とされています。

ここで効いてくるのが、後述する軽自動車税の区分です。中古で古い軽トラックを選ぶと税額が下がるケースがある一方、初度検査から13年を超えると重課の対象になります。「安い中古を買ったら税金が上がった」という逆転が起こり得るので、車検証の初度検査年月は必ず確認してください。

もう1つの視点は、シェルの寿命との釣り合いです。FRPシェルは適切に扱えば長く使えますが、載せる車が先に寿命を迎えると、シェルの載せ替えという追加費用が発生します。長く乗る前提なら、車両は新車、シェルは装備控えめ、という配分も選択肢になります。

最大積載量350kgの余白は、思ったより少ない

2つ目の落とし穴が重量です。軽トラックの最大積載量は350kg。公式サイトはシェルを「標準装備で200kgを下まわる」としていますが、九州の正規販売店の資料では標準パッケージで約250kg、デモカーで約270kgという数字も示されています。装備の組み合わせによって、シェルだけで最大積載量の大半を占める可能性があるということです。

ここに、水を入れたポリタンク、ポータブル電源、クーラーボックス、キャンプ道具を積んでいけば、余白は急速に消えます。過積載は制動距離が伸び、タイヤやサスペンションにも負担がかかります。

対策は2つ。1つは、購入前に「シェル完成重量は何kgか」を書面で確認すること。もう1つは、載せる荷物の総重量を家庭用の体重計で一度測ってみることです。ギア類は1つひとつが軽くても、テント、寝袋、調理器具、燃料、飲料水と積み上げると数十kgに達します。

⚠️ 車中泊の注意点

シェル重量は公式表記と販売店資料で開きがあります。装備を追加するほど重くなるため、契約前に完成時の実重量を確認し、最大積載量350kgからどれだけ荷物を積めるかを書面で押さえておくこと。ここを曖昧にしたまま装備を盛ると、納車後に「荷物を積めない車」になります。

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車検・税金・積載制限|4ナンバーのまま乗るための実務

車検はシェルを降ろして、普通の軽トラックとして受ける

ヤドキャリーの登録は、ベースの軽トラックのままです。公式サイトも「車検はシェルを降ろして、通常の軽トラックとして取得できます」と説明しています。8ナンバー(キャンピング車)への構造変更は前提にしていません。荷物なので、車検の場には持ち込まないという考え方です。

この方式には現実的な利点があります。8ナンバー登録では、就寝設備や炊事設備に関する構造要件を満たし続ける必要があり、レイアウト変更にも制約が出ます。4ナンバーのままなら、シェルの中は「荷台に載せた箱の中身」なので、内装をどう変えても登録に影響しません。

一方でデメリットもあります。車検のたびにシェルを降ろす手間と、降ろす場所が必要になること。脱着は数分と案内されていますが、1人で持ち上げられる重さではありません。アウトリガーの有無、置き場所の確保、それを毎回できるかどうかを、購入前に生活動線で考えておくべきです。

実は税額が2つある|軽自動車税4,000円と5,000円の分かれ目

意外と知られていないのが、軽自動車税の税額が1つではないことです。ヤドキャリーの公式FAQには「自動車税は4ナンバー登録になりますので年額4000円になります」と書かれています。この数字自体は正しいのですが、当てはまるのは平成27年3月31日以前に初めて車両番号の指定を受けた車両です。

京都市が公開している軽自動車税(種別割)の税率表では、四輪以上の貨物用・自家用は、平成27年3月31日以前に初めて車両番号の指定を受けた車両が4,000円、平成27年4月1日以後の車両が5,000円、初度検査年月から13年を経過した車両が6,000円と3段階に分かれています。つまり、いま新車の軽トラックを買えば年額5,000円、古い中古を選べば4,000円、さらに古ければ6,000円になり得ます。

それでも軽の貨物は安い部類です。同じ表で四輪の乗用・自家用は平成27年4月1日以後の車両で10,800円、13年経過で12,900円。キャンピングカーとして使う車の維持費を、貨物の税額のまま抑えられるのは4ナンバー方式の強みです。税率は各自治体が公開しているので、お住まいの自治体の税率表と同等の情報で確認してください。

高さ2.5メートル、長さと幅は1.2倍まで

荷物として載せる以上、道路交通法施行令の積載制限が適用されます。令和4年5月13日施行の内容を大阪府警がまとめており、高さは「3.8メートル(軽四及び三輪自動車は2.5メートル)からその自動車の積載場所の高さを減じた高さ」まで。長さは自動車の長さに10分の2を加えたもの、幅も自動車の幅に10分の2を加えたものまでとされています。

積み方にも決まりがあります。車体の前後から自動車の長さの10分の1、左右から自動車の幅の10分の1を超えてはみ出してはいけません。市販シェルはこの範囲で設計されていますが、シェルの上にサーフボードやルーフボックスを追加するときは、地上からの高さが制限内かどうかを実測してください。

制限を超えて運転する場合は、出発地を管轄する警察署長の制限外積載許可が必要です。詳しい規定は大阪府警の解説ページで確認できます。荷台に長物を積む機会が多い人ほど、この基準は頭に入れておく価値があります。

Q. 任意保険はどう扱われますか?
A. 公式FAQでは、車両については通常の任意保険に加入し、キャンピングシェル部分は積荷になるため積載保険などの加入を検討することになる、と説明されています。車両保険だけを掛けてシェルを対象外のまま走ると、シェルの損害が補償されない可能性があります。契約前に、シェルが補償対象に含まれるかどうかを保険会社に確認してください。

向いている人・向かない人|軽キャブコンとの決定的な違い

テントむしと並べると、設計思想の違いが見える

軽キャンピングカーの代表格である、バンショップミカミのテントむしと比べると違いがはっきりします。テントむしはハイゼットをベースにした軽キャブコンで、全長3,390mm、全幅1,470mm、全高1,980mm、ポップアップ時の高さは2,800mm。乗車定員と就寝定員はいずれも4名で、F・S・F1タイプは8ナンバー登録です。

室内はシェル部分で長さ1,850mm、幅1,370mm、高さ1,290mm。ポップアップルーフを上げると最後部のいちばん高い所で約2,150mm、エントランスドアの前で約1,750mmになります。つまりルーフを上げなければ立てません。ヤドキャリーは箱そのものが1,778mmの高さを持つので、屋根を開けずに立てるという違いがあります。

逆にテントむしは4人が乗って4人が寝られます。ヤドキャリーは乗車2名で、走行中はシェルに乗れません。家族4人で移動したいなら、この時点でヤドキャリーは候補から外れます。判断の分岐は「何人で移動するか」です。

比較項目 ヤドキャリー テントむし(軽キャブコン)
登録区分 軽トラックの4ナンバーのまま 8ナンバー(2シーターは4ナンバー)
乗車/就寝 2名/大人2名 4名/4名(F1は3名)
立てる高さ そのままで1,778mm ルーフ展開で約2,150mm
居住部の脱着 数分で脱着可 車体と一体
仕事との併用 降ろせば軽トラとして使える キャンピングカーとして使う

ソロ・夫婦・釣り・仕事。シーン別の使い分け

ソロで使うなら、ベンチシートパッケージが素直な選択です。ベンチを寝床にして荷物をバンクへ上げれば、床が空きます。夫婦2人なら対面シートかWベンチ。向かい合って食事したいなら前者、それぞれ独立して寝たいなら後者です。

釣りやサーフィンでは、シェル上部のメゾネット空間に最長2,400mmの長物を積める点が効きます。ロッドやボードを室内に持ち込まずに済むので、床が濡れません。前日に釣り場へ入って車中泊し、朝一番で海に出るという使い方が現実的になります。

仕事用途では、外部から100Vを入力できる点が鍵です。自宅の電源を引き込めば、テレワークの個室として使えます。出張でホテルが取れないときの宿としても機能します。ただし、シャワーやトイレは標準装備ではないため、入浴施設のある道の駅やRVパークの利用が前提になります。

メリットデメリット
屋根を上げずに立てる室内高
4ナンバーのままで維持費が軽い
降ろせば軽トラ・書斎として使える
FRP一体成型で継ぎ目からの雨漏りに強い
シェルのみ税別118万円から始められる
乗車定員2名、走行中はシェルに乗れない
雨の日は外に出ないと室内へ移動できない
エントランスが高く、はしごが要る
横風の影響を受けやすい
車検のたびにシェルを降ろす手間と場所が要る

実車を見て決めたい人の相談先

寸法表だけでは、乗り降りの高さや室内の圧迫感はわかりません。荷台の床面地上高は660mm。そこにシェルの床が乗るので、エントランスは地面からかなり高い位置になります。乗降はしごが標準装備なのはそのためです。この上り下りを毎日できるかどうかは、実車で確かめるしかありません。

製造元は札幌にあり、デモカーの見学に対応しています。宿泊して試したい場合はレンタカーの用意もあると案内されています。

📍 株式会社夢創エージェンシー ヤドキャリー事業部
住所 〒003-0849 札幌市白石区北郷2389-135
公式サイト 公式サイト

九州・山口エリアには正規販売店があります。公式サイトの販売代理店ページに掲載されているのは、福岡県飯塚市のTabby Garageです。九州全県と山口県を担当し、ハイゼットジャンボ用標準シェル、ジャンボ用ワイドシェル、各メーカーの軽トラック標準用シェルを取り扱っています。

📍 Tabby Garage
住所 福岡県飯塚市本町2-19-2F
電話番号 080-3492-2482
公式サイト 公式サイト

どちらに相談する場合も、聞くべきことは共通です。完成時の実重量、ベース車を含めた支払総額、納期、そしてシェルを降ろす場所の相談。この4点を最初に詰めておくと、後から計画が崩れにくくなります。

まとめ|ヤドキャリーは「2人で身軽に旅する人」の答え

🚐 この記事の結論

ヤドキャリーはシェル税別118万円から、4ナンバーのまま立って歩ける車中泊空間が手に入る軽トラキャンです。2名までの旅ならまず内寸表とベース車の荷台長から選びましょう。

✅ 要点チェック
  • 価格:パッケージは税込192.5万〜214.5万円
  • 車両費:ベース車は別途。総額で比較する
  • 内寸:室内高1,778mm、床長1,977mm(標準)
  • 重量:最大積載量350kgの余白を先に確認
  • 登録:4ナンバーのまま、車検は降ろして受ける

最初の一歩は、自宅の駐車場でシェルを降ろせる場所があるかを確認することです。ここが解決すれば、車検のたびの脱着も、離れの書斎としての活用も現実になります。次に、手持ちのキャンプ道具の総重量を量ってみてください。350kgという枠の中で何を積めるかが見えたところで、3つのパッケージのどれを選ぶかを決めれば、判断はぶれません。

なお、価格・仕様・税率は改定されることがあります。契約前の最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

キャンピングカー愛好家。RVパークや道の駅での車中泊体験を中心に、車中泊グッズの選び方やキャンピングカーの比較情報を発信しています。「自由に旅する暮らし」の楽しさと実用的なノウハウをお届けします。

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