焚き火台を探していて「ロダン」という名前にたどり着いた人は、たいてい同じところで止まります。写真は格好いいけれど、値段がよくわからない。どこにも売っていない。そもそもスタンダードとHANGETSUって何が違うのか。情報が断片的で、買っていいのか判断できないまま検索を続けている——そんな状態ではないでしょうか。
結論から言うと、ロダン焚き火台はサンゾー工務店が2021年10月に発売した鉄製の折り畳み焚き火台で、スタンダード単体が20,350円(税込)、拡張用のHANGETSUパーツが23,650円(税込)。両方そろえると44,000円になります。軽くもないし安くもない。それでも抽選販売が続いているのは、側面の柄から炎が漏れる「見え方」と、パーツを足して形が変わる拡張性に、他の焚き火台にない価値があるからです。
この記事では、公式サイトと販売店の情報をもとに、3つの形態の寸法差、総額いくらかかるのかの積み上げ、入手ルート、そして車中泊・車旅で使うときの積載と後始末までまとめました。定番のファイアグリル・焚火台M・ピコグリル398と並べた比較表も用意しています。
・スタンダード/HANGETSU/FUSIONの寸法・重量・価格の違い
・本体20,350円から始めて総額がどこまで伸びるかの試算
・抽選販売しかない現状で、在庫を追いかける4つのルート
・車に積んで運ぶときの収納サイズと、灰・熱の後始末の段取り
ロダン焚き火台とは?暖炉モチーフの鉄1.6mmが炎の見え方を変える

側面の柄から炎が漏れる、他では見られない焚き火の景色
ロダンの最大の特徴は、暖炉をモチーフにした側面プレートです。レンガを積んだ模様がレーザーカットで抜かれていて、火を焚くとその隙間から炎の光が漏れます。プレートは風防と火床が一体になった構造で、公式の説明では「空気を適度に通して風を防ぐ」役割も兼ねています。つまり見た目のためだけの穴ではなく、燃焼に必要な空気の通り道になっているわけです。
使う場面としては、日が落ちてからの時間帯がいちばん活きます。ソロで椅子に座って眺める、夫婦で車の横に出して静かに過ごす、といった「炎を見るための焚き火」に向いた道具です。逆に、明るいうちにガンガン薪を燃やして調理を回すような使い方だと、この柄の良さはほとんど見えません。
注意点として、柄から光が漏れるということは、横方向に熱と火の粉も出やすいということです。テントやタープの近く、化学繊維のチェアのすぐ横に置くと穴が空きます。周囲1m以上は空けて設置してください。
窒化処理された鉄1.6mmは、普通の鉄板と何が違うのか
ロダンの素材は「鉄1.6mm(窒化処理)」と公式に明記されています。窒化処理は鉄の表面に窒素を染み込ませて硬い層をつくる熱処理で、変形しにくく錆びにくくなるのが特徴です。焚き火台は高温と急冷を繰り返すため、薄いステンレス板だと歪んで組み立てられなくなることがありますが、1.6mm厚の鉄に窒化処理を組み合わせることでその歪みを抑えています。
この素材選択は、長く同じ道具を使いたい人ほど効いてきます。年に10回以上焚き火をする人、キャンピングカーに積みっぱなしにして季節を問わず使う人にとっては、数年後の状態がまったく変わってきます。
デメリットは重さです。スタンダードで2.5kg、HANGETSUパーツで2.8kg。両方持ち出すと5.3kgになります。ステンレスの薄板を使った軽量モデルが400g前後であることを考えると、10倍以上の重量差です。徒歩やバイクで運ぶ道具ではなく、車で運ぶ前提の焚き火台だと割り切る必要があります。
2021年10月発売から、いまだに抽選販売が続いている理由
ロダンが発売されたのは2021年10月です。5年近く経ったいまも、入荷のたびに抽選販売になる状態が続いています。理由は単純で、サンゾー工務店が少量生産のガレージブランドだからです。大手メーカーのように年間数万台を流す体制ではなく、生産できる数がそもそも限られています。
そのため、店頭に並んでいるのを見つけて買う、という買い方がほぼできません。公式オンラインストアや取扱店の抽選に応募し、当選したら購入権が得られる、という流れが基本になります。UNBY ONLINE STOREの抽選ではアプリ会員登録後にエントリーフォームから応募し、クレジットカード決済のみ・エントリー時にカード利用枠の仮押さえが入る方式が案内されています(落選時は仮押さえ解除)。
ここで気をつけたいのが、フリマアプリでの高値取引です。定価20,350円のスタンダードが、それを上回る価格で出ていることも珍しくありません。急いで買う理由がないなら、抽選を何度か回すほうが結果的に安く済みます。
| 製品名 | Rodan スタンダード(BRICK / BANNA) |
| メーカー | サンゾー工務店 |
| 価格 | 20,350円(税込) |
| サイズ(組立時) | 225mm×225mm×255mm |
| サイズ(収納時) | 150mm×255mm×25mm |
| 重量 | 2.5kg |
| 素材 | 鉄1.6mm(窒化処理) |
収納時150×255×25mm、車に積むギアとしての立ち位置
スタンダードの収納サイズは150mm×255mm×25mm。厚みが2.5cmしかないので、A5判の板が1枚増えるような感覚で積めます。HANGETSUパーツも160mm×275mm×35mmで、こちらも3.5cm厚です。両方合わせても厚みは6cm程度で、シート下の隙間やコンテナの側面に立てて収めることができます。
この「薄く収まる」性質は、車中泊で荷物を積む人にとってかなり効きます。焚き火台は本来かさばるジャンルで、たとえばスノーピークの焚火台Mは収納サイズが450×515×27mmと面積が広く、収納ケースを含めると置き場所を選びます。ロダンは面積が小さいぶん、コンテナの中で無駄な空間が生まれにくいのが利点です。
ただし薄いだけで軽くはありません。5.3kgの鉄板を積むということは、荷室の後ろ側に置けば車の挙動にも影響します。重いものは前寄り・低い位置に積むのが基本です。走行中に動かないよう、コンテナやベルトで固定してください。
スタンダード・HANGETSU・FUSION|3つの形を寸法で比べる
STANDARD 225×225×255mm=ソロとツーリングの定位置
スタンダードは五角形のコンパクトな形で、組立時225mm×225mm×255mm。ソロキャンプやツーリングキャンプで一人で楽しむことを想定した仕様だと公式に説明されています。価格は20,350円(税込)、重量2.5kgです。
実際のサイズ感としては、22.5cm四方の焚き火スペースということになります。市販の薪は30〜40cmで売られていることが多いので、そのままでは入りません。斧やノコギリで20cm前後に切るか、短めにカットされた薪を用意する前提になります。焚き火台としてはかなり小さい部類で、火力より「炎の質」を取った設計です。
向いているのは、ソロ車中泊で夜に1〜2時間だけ火を眺めたい人。逆に、大人4人でバーベキューをしたい、大量の薪を燃やしたい、という使い方には完全に力不足です。その場合は次のHANGETSUまで含めて考えることになります。
HANGETSU 270×550×255mm=2〜3人が囲めるサイズへ
HANGETSUパーツは別売の拡張パーツで、スタンダードに組み合わせると半月形に変形します。組立時270mm×550mm×255mm、収納時160mm×275mm×35mm、重量2.8kg、価格23,650円(税込)。横幅が55cmまで広がるので、市販の薪をほぼそのまま置ける長さになります。
2〜3人で焚き火を楽しめるサイズ感というのが公式の位置づけです。夫婦の車旅、友人とのデュオキャンプあたりがちょうど良い規模になります。横長になったことで、片側に薪を寄せて反対側に熾火をつくる、といった火の使い分けもしやすくなります。
注意点は価格です。拡張パーツ側のほうが本体より3,300円高い23,650円で、しかもスタンダードがないと単体では成立しません。「あとで足せばいい」と考えていると、抽選のタイミングが合わずに1年待つこともあります。最初から2〜3人で使う予定なら、セット販売の抽選を狙うほうが現実的です。
FUSION 直径約50cm=グループの焚き火場になる
FUSIONは、HANGETSU(半月)を2台組み合わせて円形にした最大構成です。直径約50cmの大型焚き火台になり、グループキャンプでも囲めるサイズになります。円形なので全員が同じ距離から火を見られるのが、四角い焚き火台との決定的な違いです。
使う場面は、キャンピングカー仲間が数台集まるオートキャンプや、家族4〜5人でのキャンプ。中央に火を置いて周囲を椅子で囲む、いわゆるキャンプファイヤーに近い過ごし方ができます。
デメリットははっきりしています。半月構成を2セット必要とするため、費用は単純計算で88,000円。重量も5.6kg×2で11kg超になります。ここまで来ると、車の積載も予算も本気で確保しなければ成立しません。まずスタンダードから入り、必要になったら拡張していくのが無理のない順序です。
| 比較項目 | STANDARD | HANGETSU(拡張後) | FUSION |
|---|---|---|---|
| 組立時サイズ | 225×225×255mm | 270×550×255mm | 直径約50cm |
| 収納時サイズ | 150×255×25mm | 160×275×35mm | 半月2セット分 |
| 重量 | 2.5kg | 2.8kg(パーツ単体) | 約11kg |
| 価格(税込) | 20,350円 | 23,650円(パーツ) | 約88,000円 |
| 想定人数 | 1人 | 2〜3人 | グループ |
人数と積載から逆算する、失敗しない選び方
選び方の基準は「同時に何人で火を囲むか」と「車のどこに積むか」の2つだけで決められます。ソロ車中泊が中心で、荷室に余裕がないならスタンダード単体。夫婦や友人と2人で出かけることが多いなら、最初からHANGETSUまで含めた構成を狙う。年に数回グループで集まるならFUSIONも視野に入りますが、その頻度なら安価な大型焚き火台を別に用意したほうが合理的です。
もうひとつの判断軸が薪の調達方法です。20cm前後に切った薪を用意できる環境(自宅で薪割りができる、ノコギリを積んでいる)ならスタンダードでも困りません。道の駅やホームセンターで売っている束をそのまま使いたいなら、55cm幅のHANGETSU構成が現実解になります。
注意したいのは、後から拡張する前提で買うと、拡張パーツの抽選に当たるまで待たされる点です。サンゾー工務店の製品は入荷ごとに抽選になるため、「来月足そう」が半年後になることもあります。使い方が決まっているなら、最初から必要な構成で応募してください。
総額はいくらかかる?20,350円から積み上げる予算シミュレーション

まず本体20,350円だけで始める、いちばん軽い入り口
いちばん安く始める方法は、スタンダード単体の20,350円(税込)だけを買うことです。これに火床プレートやフロント部などの基本パーツが含まれており、追加購入なしで焚き火はできます。デザインはレンガ柄のBRICKと、別柄のBANNAの2種類が用意されています。
この構成が向くのは、まずロダンの炎の見え方を試したいソロキャンパー。車中泊のついでに火を焚く程度の頻度なら、これ以上の投資は必要ありません。焚き火シートと火ばさみ、革手袋を足しても総額は25,000円前後に収まります。
注意点は、収納ケースが別売であることです。鉄製の焚き火台は使うと必ずススで真っ黒になるので、何かに包まないと車内も他の荷物も汚れます。ケースを買わない場合は、厚手の袋やコンテナを用意しておいてください。
HANGETSU 23,650円を足すと、合計44,000円のラインに乗る
スタンダード20,350円にHANGETSUパーツ23,650円を足すと、合計44,000円(税込)になります。これがロダンを2〜3人で使う場合の基本構成です。販売店によってはこの2点をまとめた「半月セット」として抽選販売されることがあり、たとえばSTANDARD pointでは44,660円(税込)でセット販売された実績があります。
この価格帯は、焚き火台としてはかなり上位です。スノーピークの焚火台M(17,160円)が2台以上買える金額で、ユニフレームのファイアグリル(7,920円)なら5台分を超えます。それでも選ばれているのは、拡張して形が変わることと、鉄1.6mm窒化処理という素材の寿命に対する評価です。
気をつけたいのは、セット販売と単品販売でタイミングがずれる点です。単品で先にスタンダードを買った人が、HANGETSUの抽選に何度も落ちるケースがあります。2人以上で使うことが最初から決まっているなら、セットの抽選を優先してください。
LECTER 19,250円・収納ケース・カスタムベロという沼
ロダンには純正オプションが複数あり、ここから金額が伸びます。代表格が専用五徳のLECTER(レクター)で、価格は19,250円(税込)、素材は鉄の黒染加工。自由に動く5つのボーン構造で、ケトルやフライパンを好きな位置に置けます。ボーンの裏面に「三」の刻印が入っているのが正規品の証です。
収納ケース(BLACK)はW310mm×H180mm×D70mmで、スタンダードと半月パーツをまとめて収納できるマルチケース。販売店により4,180円〜4,950円(税込)で扱われています。ほかに、組み立て時のカマチ押さえ部品「ベロ」が1,430円〜1,650円で、サメ・バニーガール・ヤモリなど複数のデザインから選べます。RODAN CUTiE SETは公式オンラインストアで14,850円(税込)です。
ここが「沼」と呼ばれる部分です。本体44,000円にLECTERと収納ケースを足すと約68,000円。デザイン違いのベロを何枚か集めれば7万円を超えます。焚き火台に7万円をかける価値があるかは、火を眺める時間をどれだけ持つかで決めてください。
| 予算帯 | 構成 | 合計(税込) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 2万円台 | スタンダードのみ | 20,350円 | ソロ車中泊 |
| 4万円台 | +HANGETSUパーツ | 44,000円 | 夫婦・デュオの車旅 |
| 5万円台 | +収納ケース+ベロ | 約50,000円 | 積みっぱなし運用 |
| 7万円前後 | +LECTER 19,250円 | 約68,000円 | 焚き火調理までやる人 |
※価格は各公式サイト・販売店表示をもとに集計(車中泊&キャンピングカーの教科書調べ/2026年7月時点)。抽選販売のため販売店により価格が異なる場合があります。
予算別に見た、現実的な着地点はどこか
予算2万円台なら迷わずスタンダード単体です。20,350円で「ロダンの炎」は体験できますし、あとから拡張できる余地も残ります。ソロ中心の車中泊なら、この構成のまま何年も使い続けている人が多い構成です。
予算4万〜5万円なら、HANGETSUまで含めた44,000円構成に収納ケースを足すのが最もバランスが良いところです。55cm幅になれば市販の薪を切らずに使えるので、道の駅で薪を買ってそのまま焚けます。ノコギリを積む必要がなくなるぶん、荷物全体はむしろ減ります。
予算7万円以上を出せるなら、LECTERを加えて焚き火調理まで守備範囲に入れられます。ただしここまで来ると「焚き火台に7万円」という金額の重さは無視できません。同じ予算でポータブル電源や断熱マットに回したほうが、車中泊全体の快適さは上がります。何に金をかけたいのかを先に決めてください。
買いたくても売っていない|在庫を追いかける4つのルート
ルート1:公式オンラインストアの抽選・販売告知を追う
いちばん確実なのはサンゾー工務店の公式オンラインストア(3zo.online)を定期的に見に行くことです。ロダン本体だけでなく、CUTiE SET(14,850円)などの関連アイテムも公式で扱われています。販売方法は在庫状況によって通常販売と抽選販売が切り替わります。
チェックすべきタイミングは、新色や新モデルの告知が出た直後です。公式SNSと連動して告知されるため、アカウントをフォローして通知をオンにしておくと取りこぼしが減ります。
注意点は、公式でも常時在庫があるわけではないことです。「今日見たら売り切れ」は日常茶飯事なので、見つけた瞬間に判断できるよう、欲しい構成と上限予算を先に決めておいてください。
ルート2:取扱店の抽選エントリーに複数応募する
UNBY ONLINE STOREのような取扱店が、独自に抽選販売を実施することがあります。UNBYの場合はアプリで会員登録したうえで抽選フォームからエントリーする方式で、決済はクレジットカードのみ、エントリー時点でカード利用枠の仮押さえがかかり、落選すれば解除されるという流れが案内されています。
複数の店舗にエントリーしておけば、単純に当選確率は上がります。ロダンを扱う店舗はUNBYのほか、sotosotodays、STANDARD point、ながのキャンパルなど全国に点在しています。店舗ごとに販売価格やセット内容が違うので、条件を見比べてから応募してください。
注意したいのは、複数当選したときです。カード枠の仮押さえが同時に複数かかると、利用可能額を圧迫します。エントリーする数は、実際に買える金額の範囲に収めておくのが無難です。
ルート3:イベント・店頭抽選という当たりやすい穴場
アウトドアイベントやショップの周年イベントで、来場者向けの抽選販売が行われることがあります。オンライン抽選より母数が小さくなるぶん、確率としては狙い目です。実際、イベント抽選で購入権を得たという愛用者の話も紹介されています。
キャンピングカーショーやアウトドアフェスに行く予定があるなら、出展ブースの販売方法を事前に確認しておくと無駄がありません。現地で現物のサイズ感と重さを確かめられるのも、オンラインにはない利点です。
デメリットは、当日の移動コストと時間です。抽選のためだけに片道数時間かけるのは割に合いません。もともと行くイベントのついでに応募する、という位置づけで考えてください。
抽選エントリーは「欲しい構成」を先に固めておくと動きやすくなります。スタンダード単品なのか、半月セットなのか。セットのほうが当選枠は少ない一方、単品で揃えると拡張パーツの抽選を別に待つことになります。どちらを優先するかを決めてから応募すると、迷って締切を逃すことがなくなります。
ルート4:フリマ・オークションで買うときに確認する3点
どうしても急ぐならフリマアプリやオークションという選択肢もあります。ただし定価20,350円のスタンダードが上乗せされた価格で出ていることが多く、割高になりがちです。買う前に確認すべき点は3つあります。
1つめは付属パーツの欠品です。ロダンは火床プレート、フロント部、ベロなど複数パーツで構成されるため、1枚欠けると組み立てられません。写真で全パーツが写っているかを必ず確認してください。2つめは変形の有無。鉄1.6mmとはいえ、極端な使い方をすれば歪みます。3つめはLECTERなどオプションの正規品確認で、ボーン裏面の「三」の刻印が判断材料になります。
中古で買う場合、多少のススや焼け色は問題になりません。むしろ焚き火台は使えば必ず色が変わるものなので、そこを気にするより欠品と歪みを見てください。
車中泊でロダン焚き火台を使うなら、積載と場所選びが8割
収納時6cm厚が車のどこに収まるか
スタンダードの収納厚は25mm、HANGETSUパーツは35mm。両方積んでも6cmです。この薄さなら、軽バンやミニバンの荷室で、コンテナと壁の隙間、あるいはベッドキットの下に立てて収められます。面積も150×255mmと小さいため、他の荷物の形を崩しません。
おすすめの積み方は、収納ケースかコンテナに入れて荷室の前寄り・床に近い位置に固定する方法です。5.3kgの鉄板が走行中に動くと、内装を傷つけるだけでなく急ブレーキ時に危険です。
注意点として、ススが付いた状態でそのまま積むと荷室が真っ黒になります。専用の収納ケース(4,180円〜4,950円)か、厚手の布袋・密閉コンテナを併用してください。車中泊は寝る空間と積む空間が同じなので、汚れ物の隔離は他のキャンプ以上に重要です。

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焚き火していい場所・ダメな場所の線引き
大前提として、道の駅やサービスエリア、コインパーキングでの焚き火は禁止です。駐車場は火気厳禁の場所がほとんどで、たとえ「車中泊OK」とされていても焚き火は別問題として扱われます。車中泊と焚き火を両立させたいなら、焚き火を明示的に許可している場所を選ぶ必要があります。
現実的な選択肢は、焚き火OKと明記されたRVパーク、オートキャンプ場、直火禁止でも焚き火台使用可の河川敷(管理者の許可があるもの)です。RVパークは電源・トイレが確保されたうえで区画も広く、車を横付けしたまま火を焚ける施設があります。
注意すべきは芝生サイトです。焚き火台の底面が高温になるため、必ず焚き火シートを敷いてください。ロダンは火床の下にスペースがある構造ですが、それでも直下の地面は熱を受けます。芝を焦がすとサイト全体の使用制限につながるので、シートは必需品と考えてください。

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よくある失敗:熱いまま積んで内装を焦がす
車中泊×焚き火でいちばん多い失敗が、消火が不十分なまま、あるいは熱が残ったまま焚き火台を車に積んでしまうことです。鉄1.6mmの本体は蓄熱量が大きく、炎が消えてから30分程度では素手で触れる温度まで下がりません。それをビニール製の収納袋やプラスチックコンテナに入れると、袋が溶けたり、荷室のフロアマットが焦げたりします。
対策は段取りで解決できます。撤収の1時間前には薪の追加をやめて熾火にし、就寝前に完全に消火。翌朝、常温まで下がってから積む。この順序を守れば熱のトラブルはほぼ起きません。どうしても当日中に撤収するなら、金属バケツか耐熱グローブでの取り扱いを前提にしてください。
もうひとつ危険なのが、火が残った炭を密閉容器に入れて車内に置くことです。不完全燃焼で一酸化炭素が発生し、車内は閉鎖空間なので極めて危険です。炭は完全に消火するか、外に出したまま朝を待ってください。
燃えている炭・熱を持った焚き火台を車内に持ち込むのは絶対に避けてください。閉め切った車内で炭が燃え続けると一酸化炭素が発生し、就寝中は異変に気づけません。消火は水をかけて完全に行い、翌朝の常温状態で積み込むのが基本です。
灰と炭の後始末をどうするか
焚き火のあとに残るのは灰と燃え残りの炭です。ロダンは燃焼効率が高く薪が小さな炭まで燃え尽きやすい構造ですが、それでも灰は必ず出ます。キャンプ場やRVパークには灰捨て場が設けられていることが多いので、まずそこを使ってください。
灰捨て場がない場所では、持ち帰りが原則です。金属製の灰入れバケツか、耐熱性のある缶を1つ積んでおくと処理が簡単になります。ペール缶を使っている人も多く、蓋つきなら車内に積んでも灰が飛びません。
やってはいけないのが、地面に穴を掘って埋める、茂みに撒く、といった処理です。灰は自然に還ると思われがちですが、燃え残った炭は数年単位で分解されず、次に来た人が掘り返すことになります。焚き火が禁止される場所が増える原因の多くが、この後始末の雑さです。
定番3台と並べてどうか|ファイアグリル・焚火台M・ピコグリル398
ユニフレーム ファイアグリル7,920円との違いは「役割」
ユニフレームのファイアグリルは税込7,920円、使用時約43×43×33cm(網高)、収納時約37.5×37.5×7cm、重量約2.7kg。炉とロストルがステンレス鋼、スタンドと焼き網が鉄クロームメッキという構成で、焼き網が標準で付いてくるのが最大の違いです。
つまりファイアグリルは「バーベキューコンロ兼焚き火台」であり、ロダンは「炎を眺めるための焚き火台」です。家族で肉を焼くのが主目的ならファイアグリル一択で、価格差は12,000円以上あります。ソロで火を眺めたい、道具の見た目にこだわりたいならロダンという住み分けになります。
ファイアグリルの弱点は収納面積です。37.5cm四方はロダンの150×255mmより明らかに大きく、車の荷室で場所を取ります。積載に余裕がない軽自動車での車中泊では、この差が効いてきます。
スノーピーク 焚火台M 17,160円との違いは「拡張の方向」
スノーピークの焚火台M(2-3人用)は税込17,160円、サイズ350×350×248(h)mm、収納サイズ450×515×27mm、重量3.5kg、本体はステンレス製です。開いて置くだけという設営の速さと、堅牢さで長く定番になっている製品です。
ロダンとの価格差は3,190円で、実は本体単体で比べればそこまで離れていません。違いは拡張の方向性です。焚火台Mはベースプレートや焼アミなど周辺アクセサリーで機能を足すのに対し、ロダンはHANGETSUやFUSIONで本体の形そのものが変わります。「同じ道具のサイズが変わる」ことに価値を感じるかどうかが分かれ目です。
収納面では焚火台Mの450×515mmという面積が課題になります。厚みは27mmと薄いものの、A2判に近い面積なので置き場所を選びます。ロダンのほうが車載時の融通は利きます。
ピコグリル398 約365gとの違いは「重さの思想」
ピコグリル398は正規販売店で税込14,200円前後、組立時約38.5×26×24.5cm、収納時約33.5×23.5×1cm、本体重量約365g(スピット2本と収納ケースを含めて約495g)のステンレス製です。A4サイズのフラットな形に畳めるため、バックパックの背面に入れて公共交通機関でのキャンプや自転車旅にも持ち出せます。
ロダンとは思想が正反対です。ピコグリルが365gなのに対し、ロダンのスタンダードは2.5kg。約7倍の重量差があります。徒歩・輪行・バイクツーリングならピコグリル、車で運ぶ前提ならロダンという分け方が現実的です。
一方で、軽さには代償もあります。薄いステンレス板は熱で歪みやすく、風にも弱い。ロダンの鉄1.6mm窒化処理は、その真逆の答えです。どちらが優れているかではなく、運び方が違えば正解が違うということです。
| 比較項目 | ロダン STANDARD | ファイアグリル | 焚火台M | ピコグリル398 |
|---|---|---|---|---|
| 価格(税込) | 20,350円 | 7,920円 | 17,160円 | 約14,200円 |
| 重量 | 2.5kg | 約2.7kg | 3.5kg | 約365g |
| 収納サイズ | 150×255×25mm | 約37.5×37.5×7cm | 450×515×27mm | 約33.5×23.5×1cm |
| 素材 | 鉄1.6mm窒化処理 | ステンレス鋼ほか | ステンレス | ステンレス |
| 入手しやすさ | 抽選中心 | 通常販売 | 通常販売 | 正規店で流通 |
※各メーカー公式サイト・正規販売店の表示価格をもとに集計(車中泊&キャンピングカーの教科書調べ/2026年7月時点)。出典:ユニフレーム公式/スノーピーク公式/サンゾー工務店公式
実は、ロダンが向かない人のほうが多いかもしれない
意外と語られませんが、ロダンは万人向けの焚き火台ではありません。重量2.5kg〜5.3kg、価格20,350円〜44,000円、しかも抽選でないと買えない。この3つの条件を全部飲める人は、キャンパー全体で見れば多数派ではないはずです。
年に2〜3回しか焚き火をしないなら、7,920円のファイアグリルで十分に満足できます。軽さを最優先するならピコグリル。堅牢さと入手性ならスノーピーク。冷静に機能だけで比べると、ロダンが「必要」になる場面は限られています。
それでも選ぶ理由があるとすれば、それは機能ではなく所有と鑑賞の満足度です。柄から漏れる炎の見え方、パーツを組み替える手触り、抽選に当たって手に入れた経緯。そこに価値を感じる人にとっては代わりがなく、感じない人にとっては高い鉄板でしかありません。この線引きを自分で先に済ませておくと、買ってから後悔しません。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 側面の柄から炎が漏れる独特の見え方 鉄1.6mm窒化処理で歪み・錆に強い HANGETSU/FUSIONで形が変わる 収納厚25mmで車に積みやすい 火床下のスペースを使った調理ができる | スタンダード2.5kgと重い 本体20,350円+パーツ23,650円と高価 抽選販売が中心で入手しづらい 収納ケース・五徳が別売 市販の薪はカットが必要な場合がある |
長く使うための組み立て・調理・手入れの勘所
爪を引っ掛けるだけ、工具いらずの組み立て手順
ロダンの組み立ては、パーツを広げて火床となるプレートをセットし、爪を側面に引っ掛けてフロント部を付ける、という流れです。工具もネジも不要で、慣れれば1分程度で立ち上がります。折り畳み式でありながらパーツ同士が噛み合う構造なので、組んでしまえばガタつきません。
実際の場面では、日没前に組んでおくのがおすすめです。暗くなってからだと爪の位置が見づらく、手探りになります。車中泊なら到着してすぐ、明るいうちに焚き火台とシートまでセットしておくと、あとは火をつけるだけになります。
注意点は、使用後のパーツにススが付いた状態での分解です。素手で触ると手が真っ黒になり、そのまま車のハンドルやシートを触ると汚れが移ります。革手袋を一組、焚き火道具と一緒に積んでおいてください。
LECTERと火床下スペースを使った焚き火調理
調理まで踏み込むなら、専用五徳のLECTER Ver2(19,250円・税込/鉄の黒染加工)が用意されています。自由に動く5つのボーンでケトルやフライパンの位置を自在に決められ、パーツがすべて別々になるため収納もコンパクトです。ロダンのHANGETSUスタイル向けに設計されています。
もうひとつロダン特有の使い方が、火床の下にできるスペースの活用です。火床プレートの下に空間があるため、ここに食材を置くとオーブンのように使えます。熾火の輻射熱でじっくり火を通す調理と相性が良く、焼き芋やダッチオーブン的な使い方に向きます。
注意したいのは、五徳を含めた総額です。本体44,000円にLECTERを足せば63,250円。焚き火調理を本格的にやるなら十分な投資対象ですが、湯を沸かす程度ならシングルバーナーのほうが早くて確実です。用途を見極めてから買い足してください。
錆と変形を防ぐ、鉄製焚き火台の保管方法
窒化処理された鉄は錆に強いとはいえ、ステンレスではありません。濡れたまま袋に入れて車に積みっぱなしにすれば、表面に赤錆が出ます。使用後は水気を拭き取り、完全に乾かしてから収納するのが基本です。
車中泊で使う場合、雨の日の撤収が問題になります。濡れた焚き火台をそのまま車に積むしかない状況では、帰宅後に必ず出して乾かしてください。積みっぱなし運用をしている人ほど、この一手間を飛ばして錆を進行させています。
軽い錆が出た場合は、真鍮ブラシやスチールウールで落とせます。焚き火台は使ううちに焼け色が変わっていくものなので、新品の状態を保とうとする必要はありません。落とすべきは、進行して穴が空くタイプの赤錆だけです。
よくある失敗:焚き火シートを敷かずに芝とテーブルを焦がす
2つめによくある失敗が、焚き火シートを省略することです。ロダンは火床の下にスペースがある構造のため「地面に熱が伝わりにくい」と誤解されがちですが、実際には輻射熱で直下の地面はかなりの温度になります。芝生サイトでは芝が枯れ、ウッドデッキでは焦げ跡が残ります。
もうひとつ多いのが、耐熱でないテーブルの上に置いてしまうケースです。アルミやスチールのテーブルでも、天板の塗装が焼けて変色します。木製テーブルなら焦げます。焚き火台は地面に直接、または耐熱テーブルの上に置くのが原則です。
対策はシンプルで、1,000〜3,000円程度のガラス繊維製焚き火シートを1枚積んでおくだけです。サイズは焚き火台より一回り大きい60×60cm以上を選んでください。この1枚があるかないかで、使えるサイトの選択肢が変わります。

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まとめ|炎を眺める時間に投資する焚き火台という選び方
ロダン焚き火台は、性能表で他社製品に勝つタイプの道具ではありません。2.5kgという重さも、20,350円という価格も、抽選でしか買えないという入手性も、客観的に見れば弱点です。それでも支持され続けているのは、暖炉をモチーフにした側面の柄から炎が漏れる、あの見え方に代わるものがないからです。
車中泊・車旅との相性という観点では、収納厚25mmという薄さが効きます。荷室にコンテナを積み、その隙間に立てて収める。重さは車が引き受けてくれるので、徒歩キャンプほど重量がネックになりません。焚き火OKのRVパークやオートキャンプ場を拠点にする旅のスタイルなら、実用面での不満はほとんど出ないはずです。
一方で、正直に言えば向かない人も多い道具です。年数回しか焚き火をしない、家族でバーベキュー中心、とにかく軽さが欲しい——このどれかに当てはまるなら、ファイアグリル7,920円やピコグリル398のほうが満足度は高くなります。ロダンを選ぶ理由は「炎を眺める時間そのものに価値を感じるかどうか」で、それ以外の理由で買うと重さと価格だけが残ります。
最初の一歩としておすすめしたいのは、まずスタンダード単体の抽選にエントリーすることです。20,350円なら試せる金額ですし、気に入ればHANGETSUやLECTERを後から足せます。同時に、焚き火シートと革手袋、灰の持ち帰り用の蓋つき缶だけは先に用意しておいてください。焚き火台が届いてから慌てて買い足すより、環境を整えておくほうが最初の一晩が確実に良くなります。それから、焚き火ができる場所の下調べも忘れずに。道の駅やサービスエリアでは焚き火はできませんから、泊まる場所と焚き火をする場所は分けて考える必要があります。
※価格・仕様・販売方法は変更される場合があります。最新情報はサンゾー工務店公式サイトおよび各販売店でご確認ください。

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