「釣り場に着いてから車の中でロッドを組みたい」「クーラーボックスもタックルも積みっぱなしにできる相棒がほしい」——そんな釣り人にとって、スズキ エブリィほど心強い1台はありません。荷室高1,240mm・荷室長1,910mmという軽自動車離れした積載力に、天井へロッドを並べられる高さ。ちょっと手を加えれば、荷物運搬車がそのまま「動く釣り基地」に変わります。
この記事では、エブリィを釣り仕様に仕上げるための具体的な手順を、荷室寸法や価格といった数字を交えながら順番に解説します。天井ロッドホルダーの選び方、荷室のフラット化、濡れ・臭い対策、悪路へのアクセス、電源まわりまで、車中泊仲間に「このクルマならこう組むといいよ」と教える感覚でまとめました。DIY派にも既製品派にも使える内容です。
結論を先に言えば、エブリィ釣り仕様は「ロッドホルダー+フラットな寝床+防水対策」の3点をまず押さえれば、予算3万円台からでも実用レベルに到達します。ここから、初心者がつまずきやすい失敗も含めて具体的に見ていきましょう。
・エブリィが釣りに向く理由(荷室寸法・価格・グレード)
・天井ロッドホルダーの選び方と自作のコツ
・荷室を仮眠できるフラット寝床に変える方法
・濡れ・汚れ・臭い・悪路への具体的な対策
・予算5,000円〜本格派まで、レベル別の組み方
エブリィ釣り仕様が選ばれる理由|荷室1,910mmの積載力

釣りは道具が多い遊びです。ロッドケース、タックルボックス、クーラー、ランディングネット、防寒着、時にはウェーダーやフローティングベスト。これを積みっぱなしにできて、しかも維持費が軽自動車で済む——この条件を満たすのがエブリィ(DA17V)です。まずはベースとなる車両の実力を、数字で確認しておきましょう。
荷室1,910mm×幅1,385mm×高さ1,240mmという軽の常識外れ
エブリィバンの荷室は、PC・PAグレードで荷室長1,910mm、荷室幅1,385mm、荷室高1,240mm(いずれもスズキ公表値)。JOIN系は後席の関係で荷室長1,820mmになります。注目は高さ1,240mmで、これはロッドを立てかけたり天井にホルダーを組んだりする余裕が生まれる数値です。助手席を前に倒せば荷室床面長は2,640mmまで伸び、2ピースはもちろん、仕舞寸法の長い磯竿や投げ竿もそのまま横積みできます。使い方としては、ソロの近場釣行なら助手席を残して運転席後ろに道具を集約、長距離&泊まりなら助手席まで倒して全長を稼ぐ、と場面で切り替えるのが実用的です。注意点は、荷室が広い分だけ荷物が走行中に暴れやすいこと。ネットやベルトでの固定は最初から考えておきたいところです。
| 車種名 | スズキ エブリイ バン(DA17V/2026年5月一部仕様変更) |
| メーカー | スズキ |
| 価格帯 | 1,343,100円〜1,929,400円(税込) |
| 荷室寸法 | 長さ1,910mm×幅1,385mm×高さ1,240mm(PC/PA) |
| 床面長(助手席前倒し) | 2,640mm |
| グレード | JOINターボ/JOIN/PC/PAリミテッド/PA |
グレードは「JOIN」か「PC」が釣り仕様の落としどころ
釣り仕様のベースとして無難なのは、内装が整うJOINか、コスパに優れるPCです。2026年5月の一部仕様変更後の価格(税込)は、PAが2WD・5MTで1,343,100円、PCが2WD・CVTで1,540,000円、JOINが2WD・5MTで1,541,100円、復活したJOINターボが2WD・CVTで1,775,400円。悪路の多い釣り場に通うなら4WDが選択肢で、JOIN 4WD・CVTは1,808,400円になります。使い分けの目安は、堤防・漁港メインで舗装路が多いならPCの2WDで十分、林道や砂利の河原・磯場に入るならJOINやターボの4WDが安心、というところ。デメリットは、装備の薄いPAは内張りが簡素で断熱・防音が弱く、車中泊まで視野に入れると後から手間が増える点です。予算に余裕があればJOIN以上を選ぶと、釣り仕様化がぐっと楽になります。
| グレード | 価格(税込・2WD) | 釣り仕様の向き |
|---|---|---|
| PA | 1,343,100円〜 | 割り切り・DIY前提 |
| PC | 1,540,000円 | コスパ重視の堤防釣り |
| JOIN | 1,541,100円〜 | 内装重視・車中泊も |
| JOINターボ | 1,775,400円 | 高速移動・4WDで悪路 |
※価格は「車中泊&キャンピングカーの教科書」調べ(2026年7月時点・2026年5月一部仕様変更後の車両本体価格)。詳細はスズキ公式サイトでご確認ください。
床面地上高65cmだから積み下ろしが軽い
見落とされがちですが、エブリィの荷室床面地上高は約650mmと低め。これは重いクーラーボックスや水を張ったバッカンを積み下ろしするときに効いてきます。腰の高さより低い位置に積めるので、20L超のクーラーでも持ち上げ幅が小さく、腰への負担が減ります。使う場面としては、朝マズメ前の暗い駐車場でバタバタ準備するとき、この積みやすさが地味に効きます。一方で床が低いということは、悪路で車体の底を擦りやすいということでもあります。河原や未舗装の駐車スペースに入るときは、路面の凸凹を確認してからゆっくり進入するのが基本。ここは後半のリフトアップの話ともつながってきます。
エブリィ釣り仕様の要はロッドホルダー|天井に竿5本
釣り仕様のエブリィで、いちばん「らしさ」が出るのが天井のロッドホルダーです。組んだままのロッドを何本も水平に固定できると、釣り場での準備時間が激減し、移動中に穂先が絡んで折れる事故も防げます。既製品と自作、それぞれの選び方を見ていきましょう。
既製品ならINNOの天井ロッドホルダーが定番
手っ取り早く確実なのは、カーメイトのINNO製ロッドホルダーです。代表格のロッドホルダーデュアル5(IF16)は希望小売価格24,200円(税込)で、標準5本・オプション追加で最大7本を積載でき、最大積載重量は7kg。1ピースも2ピースも確実にホールドするので、シーバスロッドからオフショア、フライまで幅広く対応します。取り付けはエブリィの内装に合わせてバー類と組み合わせるかたちで、天井のデッドスペースをそのまま収納に変えられるのが利点です。使う場面は、複数のロッドをシチュエーション別に持ち込むルアーマンや、朝夕で仕掛けを変える釣りにぴったり。注意点は、竿を天井いっぱいに積むと乗車空間の頭上が狭くなること。車中泊も兼ねるなら、寝るスペースの上は空けておくレイアウトが快適です。
| 製品名 | INNO ロッドホルダーデュアル5(IF16) |
| メーカー | カーメイト |
| 価格 | 24,200円(税込・希望小売価格) |
| 積載本数 | 5本(オプションで最大7本) |
| 最大積載重量/重量 | 7kg/本体4.0kg |
イレクターパイプで自作すれば数千円で自由自在
コストを抑えたいなら、ホームセンターで手に入るイレクターパイプでの自作が定番です。パイプとジョイント、固定用のクランプを組み合わせれば、天井の形状に合わせたロッドホルダーが数千円〜1万円程度で作れます。強度が出しやすく、運転中のガタつきや落下の心配が少ないのが自作派に選ばれる理由です。作り方の要点は、Bピラー・Cピラー付近のアシストグリップ取り付け穴やルーフ内張りのビス位置を利用して土台を固定し、そこにパイプを渡すこと。竿を受ける部分にはウレタンやスポンジを巻いて傷を防ぎます。使う場面は、DIYが好きな人や、8本以上の大量のロッドを積みたい人。注意点は、内張りやボディに穴を開ける加工をすると原状回復が難しくなることと、固定が甘いと急ブレーキで一気に落ちてくる危険があること。荷重がかかる部分は必ず金属ビスで確実に留めましょう。
実は「積みすぎ」が最大の失敗|視界とバランスに注意
意外と知られていないのですが、ロッドホルダーで多くの人がやりがちな失敗は「積みすぎ」です。天井いっぱいに竿を並べると見た目は釣り仕様として映えますが、ルームミラーの後方視界が竿とケースで塞がれ、車線変更時の確認がしづらくなります。さらに、天井の高い位置に重量物が集中すると、横風やカーブでの揺れが増えます。実際の運用では、常時積むのは5〜6本に絞り、遠征時だけ横積みで追加する、といった割り切りが安全です。結論としては、ホルダーの容量いっぱいに使うのではなく、視界と重心を優先して7〜8割の積載にとどめるのが、長く快適に使うコツです。

荷室をフラットな寝床に|仮眠もできる釣り車の作り方

夜釣りや朝マズメ狙いなら、釣り場で仮眠できるかどうかが釣果と体力を左右します。エブリィの広い荷室は、少し手を加えるだけで大人が横になれる寝床になります。既製ベッドキットとDIY、それぞれの現実的な選択肢を見ていきましょう。
ベッドキットなら荷室がそのまま就寝スペースに
手間をかけずに寝床を作るなら、専用ベッドキットが確実です。たとえばタジマキャンパーのエブリイジョイン用ベッドキット(DA17V)は、ベッドボードが長さ1,915mm×幅1,210mm・厚さ40mmで、6分割仕様のため後席レイアウトに合わせて展開パターンを変えられます。価格はベースで249,700円(税込・送料込)、DJI Power 1000 V2をセットにした電源付き構成で335,500円。ボード下が収納になるので、タックルやクーラーを床下に隠して上で寝られるのが釣り人にはうれしいポイントです。使う場面は、泊まりがけの遠征や連日釣行。デメリットは価格が20万円超と決して安くないことと、受注生産で納期が1カ月ほどかかること。ただ、加工不要で組めてリセールでも人気があるため、長く使うなら投資に見合います。

DIYなら材料費1.5万円前後でフルフラット化
コスト重視なら、コンパネ(合板)と角材、折りたたみ脚を使ったベッドDIYが定番です。荷室長1,910mmを活かし、床面に合板を渡してマットを敷けば、材料費1.5万円前後でフルフラットの寝床が完成します。ポイントは、荷室の左右で床の高さが違う部分を角材で調整し、水平を出すこと。天板を分割式にしておくと、片側を跳ね上げてクーラーを立てて積むなど、釣り仕様ならではの可変レイアウトが組めます。使う場面は、DIYが苦にならない人や、自分の道具量にぴったり合わせたい人。注意点は、合板だけだと底冷えと硬さで眠りが浅くなるので、上に8cm前後のマットを必ず重ねること。また、走行中に天板がずれないよう、面ファスナーや滑り止めで固定しておくと安心です。
底冷えと結露を甘く見た車中泊は眠れない
春先の渓流釣りで、マットを敷かず合板の上に寝袋だけで仮眠したところ、床からの冷気で体温を奪われ一睡もできなかった——というのは軽バン車中泊で最も多い失敗です。原因は床下からの底冷えと、車内外の温度差で発生する結露。対策は、床にマットや銀マットを敷いて断熱層を作り、窓には目隠しシェードを付けて結露と冷気を抑えること。就寝前に窓を少し開けて換気し、車内の湿気を逃がすのも効果的です。
エブリィのような軽バンは鉄板一枚で外気と接しているため、断熱対策の有無で快適さがまるで変わります。荷室の窓や壁に発泡素材の断熱材を貼るだけでも、夏の暑さ・冬の寒さがやわらぎます。釣り仕様では濡れた道具を積むぶん車内の湿度が上がりやすいので、結露対策は他の車中泊よりむしろ重要。除湿剤を1つ置いておくだけでも、朝の窓ガラスの曇り方が変わってきます。
濡れ・汚れ・臭い対策|魚とクーラーを積んでも快適に
釣り仕様で見落とされがちなのが、濡れ・汚れ・臭いへの対策です。海水を含んだ道具、氷が溶けたクーラー、時には血や内臓の付いた魚。これらを積む前提で車内を作らないと、シートや床がすぐにダメージを受けます。汚れる前提で「守り」を固めましょう。
防水シートカバーとラゲッジマットで車内を守る
まず入れたいのが、防水シートカバーと防水ラゲッジマットです。ポリエステルやPVC素材の防水カバーをシートにかければ、濡れたウェアやライフジャケットのまま座っても内装が傷みません。荷室には撥水加工のマットやトレー状のカーゴマットを敷き、クーラーやバッカンの水滴を受け止めます。価格は防水シートカバーが2,000〜5,000円程度、荷室用の防水マットが3,000〜8,000円程度が目安です。使う場面は、サーフやウェーディングでずぶ濡れになるルアー釣りや、船釣りからの帰り道。注意点は、安価な薄手のマットは端がめくれて水が回り込むことがあるので、荷室形状に合った専用設計のものを選ぶと確実です。
クーラーの水漏れと魚の臭いは「トレー+換気」で断つ
クーラーボックスは、どれだけ気をつけても排水口や蓋の隙間からわずかに水が漏れます。対策は、クーラーの下に浅いプラスチックトレーやバットを敷いて、漏れた水を一カ所に集めること。これで床への染み込みを防げます。魚の臭い対策には、釣行後すぐに車内を換気し、防水マットを水洗いして乾かす習慣が効きます。使う場面は、青物やアジなど脂と血の多い魚を持ち帰るとき。消臭スプレーや炭系の消臭剤を常備しておくと、翌日の送迎で家族に嫌がられずに済みます。注意点は、臭いの元は魚そのものより「濡れたまま放置した布類」であることが多い点。マットやタオルは釣行ごとに乾かすのが、臭わせない最大のコツです。
荷室の床を「拭ける・洗える」状態にしておくと、釣り仕様の快適さが段違いになります。ゴム系のトレーマットを1枚敷いておけば、砂・海水・魚の汁を全部そこで受け止め、帰宅後にホースでザッと流すだけ。内装を汚さない工夫が、そのまま車を長持ちさせ、リセールにも効いてきます。
汚れ役の道具置き場をゾーニングする
快適な釣り仕様のコツは、車内を「汚れてよいゾーン」と「きれいに保つゾーン」に分けることです。荷室後方の開口部側を濡れ物・汚れ物専用にし、運転席寄りにタックルや着替えなど濡らしたくない物を置く。この動線を決めておくと、片付けが早くなり臭い移りも防げます。使う場面は、複数人での釣行で道具が入り乱れるときや、同じ車で通勤も兼ねる人。注意点は、ゾーニングを助けるための仕切りネットやコンテナは、走行中に動かないよう固定すること。無印やホームセンターの折りたたみコンテナを使うと、汚れたら丸洗いできて衛生的です。
悪路と釣り場アクセス|4WDとリフトアップという選択
釣り場は舗装路の先にあるとは限りません。砂利の河原、ぬかるんだ漁港の外れ、草木の茂る林道。こうしたアクセスの悪い場所に強くなるのが、4WDやリフトアップの狙いです。オーバースペックにならない範囲で、自分の釣りに合った足回りを考えましょう。
河原・林道に通うなら4WDとターボが安心
未舗装路や勾配のある釣り場に頻繁に入るなら、4WD一択に近いです。エブリィの4WDは電子制御式のパートタイム式で、必要なときだけ後輪にも駆動を伝えます。さらに登坂や高速移動が多いならJOINターボ(2WD・CVTで1,775,400円、4WD・CVTで1,929,400円)が余裕を生みます。使う場面は、山間の管理釣り場や源流、砂浜近くの駐車スペースに入るケース。非力なNAでは砂地や上り坂でストレスを感じる場面でも、ターボ+4WDなら落ち着いて走れます。注意点は、4WDやターボは車両価格が上がり燃費もやや落ちること。堤防や漁港の舗装路しか使わないなら2WDのNAで十分で、無理に上級グレードを狙う必要はありません。
リフトアップは最低地上高と車検を必ず確認
「見た目重視で大径タイヤに替えてリフトアップしたら、スピードメーターの誤差が基準を外れ、車検に通らなくなった」——これは悪路志向のカスタムでありがちな失敗です。原因は、タイヤ外径を大きく変えたことによる速度計の狂いや、灯火類の高さ・はみ出しといった保安基準からの逸脱。対策は、リフトアップキットやタイヤを選ぶ前に、車検対応をうたう製品かを確認し、可能なら実績のあるショップに相談すること。構造変更が必要な範囲を把握してから手を付けるのが安全です。
釣り場のアクセス向上にリフトアップは有効ですが、軽自動車は保安基準の許容幅が小さく、安易な改造は車検不適合につながります。1〜2インチ程度の車高調整とオールテレーンタイヤの組み合わせが、実用と合法性のバランスが取りやすいところ。デメリットは、車高が上がると重心も上がり、横風や高速での安定性が落ちること。釣り仕様は屋根に荷物を積みがちなので、上げすぎない判断が快適さと安全につながります。
ぬかるみ・砂地の脱出装備を積んでおく
4WDでも、ぬかるみや砂地では動けなくなることがあります。保険として積んでおきたいのが、けん引ロープと脱出用のトラクションボード(スタックラダー)です。前輪が空転して埋まったとき、タイヤの下にボードを差し込めば自力脱出できる確率が上がります。価格はトラクションボードが2枚組で5,000〜1万円程度。使う場面は、干潟や河口の砂地、雨後のぬかるんだ駐車スペース。注意点は、装備を積んでいても「入らない勇気」がいちばんの安全策だということ。無理に進入して埋まると、レッカー費用も時間も釣りを台無しにします。少しでも怪しい路面は、歩いて確認してから進むのが鉄則です。
電源と収納|夜釣り・車中泊を支える装備
夜釣りや車中泊まで見据えるなら、電源と収納の充実が快適さを底上げします。スマホの充電、ランタン、寒暖対策の電気毛布や小型冷蔵庫まで、電源があると釣り旅の自由度が一気に広がります。過不足のない装備を考えましょう。
ポータブル電源で夜釣りと車中泊が快適に
釣り仕様の電源は、ポータブル電源が現実的です。容量500Wh前後あれば、スマホやライトの充電、扇風機や電気毛布の一晩使用に対応できます。1,000Wh級なら小型の車載冷蔵庫を回して、釣った魚や飲み物を冷やしておくことも可能です。価格は500Wh級で4〜7万円、1,000Wh級で8〜15万円が目安。使う場面は、朝マズメまで仮眠する夜釣りや、連泊の遠征。注意点は、真夏・真冬にエアコン代わりの家電をフル稼働させると容量はあっという間に尽きること。走行充電やソーラーパネルと組み合わせて、こまめに充電しておく前提で考えると安心です。過度な期待をせず、用途に対して1.5倍ほどの容量を選ぶと余裕が生まれます。
エブリィ釣り仕様の電源は「まず500Wh級から」が失敗しにくい選び方です。ライト・スマホ・扇風機・電気毛布なら500Whで一晩まかなえます。車載冷蔵庫まで回したくなったら1,000Wh級へステップアップ。走行充電ケーブルを一緒に用意しておくと、釣り場への移動中に充電できて実用度が上がります。
棚とネットで縦の空間を収納に変える
荷室高1,240mmという高さは、棚を組めば収納力に化けます。荷室の壁面にラダーラックやパンチングボード、ネットを取り付ければ、小物やライフジャケットを吊るして床を広く使えます。市販のエブリィ専用収納棚は1〜3万円程度、ホームセンターの部材で自作すれば数千円から。使う場面は、道具の多いルアー釣りや、家族での釣行で一人ひとりのタックルを分けたいとき。注意点は、重い物を高い位置に載せると走行中に落ちてくること。上段は軽い小物、下段や床にクーラーなどの重量物、という重心の低いレイアウトが基本です。荷室のフックやアシストグリップの位置を活かすと、加工を最小限に抑えられます。
照明は「手元」と「全体」を分けると使いやすい
夜の釣り場や車中泊で効くのが、照明の使い分けです。仕掛けを結ぶ手元を照らす小型ライトと、車内全体をぼんやり照らすLEDランタンやテープライトを分けておくと、作業も就寝前のくつろぎも快適になります。USB給電のLEDテープを天井に沿わせれば、ポータブル電源から手軽に点灯できます。使う場面は、暗い駐車場での準備や、夜通しの釣行での小休止。注意点は、明るすぎる白色光は虫を呼び、周囲の釣り人の迷惑にもなること。暖色系の控えめな明るさを選び、外に光を漏らさないよう窓のシェードと併用するのがマナーです。

「エブリイワゴンで車中泊してみたいけど、専用グッズを揃えると数万円かかりそう」——そう感じて一歩を踏み出せずにいませんか。実は、エブリイワゴンの車中泊はニトリの…
予算別で組む釣り仕様プラン|5,000円〜本格派まで
釣り仕様は、一度に全部そろえる必要はありません。まずは最低限から始めて、通ううちに必要なものを足していくのが失敗しない進め方です。予算別に、現実的な組み方を提案します。自分の釣りスタイルと財布に合わせて選んでください。
5,000円以下|まずは固定と防水から
最初の一歩は、5,000円以下で始められます。100均やホームセンターの荷締めベルト・ネット(数百円〜)で道具の固定を確保し、防水のブルーシートやレジャーシート(1,000円前後)を荷室に敷いて汚れ対策をする。これだけで「積みっぱなしにできて汚れても平気」という釣り仕様の土台が整います。使う場面は、まず近場の堤防やサビキ釣りから始めたいライトユーザー。デメリットは見た目が簡素なことですが、機能としては十分実用的。ここで自分の道具量や汚れ方の傾向をつかんでから、次の投資先を決めると無駄がありません。いきなり高い専用品に手を出すより、まずこの段階で運用してみるのがおすすめです。
| 予算帯 | そろえるもの | 向いている人 |
|---|---|---|
| 5,000円以下 | 荷締めネット・防水シート | 近場の堤防・入門者 |
| 1万〜3万円 | 自作ロッドホルダー・防水マット・DIYベッド材 | 週末アングラー |
| 3万円以上 | INNO IF16・専用ベッドキット・ポータブル電源 | 遠征・車中泊派 |
1万〜3万円|ロッドホルダーとフラット化に着手
週末に通うようになったら、1万〜3万円で使い勝手が大きく変わります。イレクターパイプで自作するロッドホルダー(数千円〜1万円)、荷室専用の防水マット(3,000〜8,000円)、合板と脚でのDIYベッド材(1.5万円前後)あたりが優先度の高い投資です。ロッドを組んだまま運べて、荷室がフラットになれば、釣行の準備と仮眠が一気に楽になります。使う場面は、月に数回の釣行で早朝・夜間に動くアングラー。注意点は、DIYは楽しい反面、時間と手間がかかること。平日に少しずつ作業を進められる人向けです。既製品と自作を組み合わせ、面倒な部分だけ市販品に頼るのが賢い進め方です。
3万円以上|本格派は既製品で完成度を上げる
本格的に釣り&車中泊を楽しむなら、3万円以上の投資で完成度が跳ね上がります。INNOのロッドホルダーデュアル5(24,200円)で竿を確実に固定し、専用ベッドキット(タジマキャンパー例で249,700円〜)で寝床を作り、500〜1,000Wh級のポータブル電源(4〜15万円)で夜を快適にする。ここまで組めば、遠征先で数日過ごす釣り旅も現実的です。使う場面は、月に何度も遠征する熱心なアングラーや、夫婦・親子で釣りキャンプを楽しむ層。デメリットはトータルで数十万円規模の出費になること。ただ、一つずつ段階的にそろえていけば負担は分散できます。最初から全部そろえようとせず、使いながら足していくのが後悔しないコツです。
まとめ|エブリィ釣り仕様は3点から始めれば失敗しない
エブリィ釣り仕様は、荷室長1,910mm・荷室高1,240mmという軽自動車離れした積載力を土台に、少しの工夫で「動く釣り基地」に仕上がる1台です。難しく考える必要はなく、まずは「ロッドホルダー」「フラットな寝床」「防水対策」の3点を押さえれば、予算3万円台から実用レベルに届きます。ここから道具量や通う釣り場に合わせて、電源・収納・足回りを足していくのが、無駄なく後悔しない進め方です。
ベース車両はPCかJOINが落としどころで、悪路の多い釣り場に通うなら4WDやターボを、堤防中心なら2WDのNAを選べば十分。濡れ・臭い対策と結露・底冷え対策を最初から意識しておくと、車を傷めず快適さも長続きします。最後に要点を整理します。
- ベースはPC(1,540,000円〜)かJOIN(1,541,100円〜)が釣り仕様の落としどころ
- 荷室は長さ1,910mm×幅1,385mm×高さ1,240mm、床面長は助手席前倒しで2,640mm
- 天井ロッドホルダーはINNO IF16(24,200円)が定番、自作なら数千円から
- 寝床は専用ベッドキット(249,700円〜)かDIY(1.5万円前後)で作れる
- 濡れ・臭い対策は防水マット+トレー+換気、結露と底冷え対策は必須
- 悪路志向のリフトアップは車検対応と最低地上高を必ず確認する
- 電源は500Wh級から、収納は縦空間を棚とネットで活用する
最初の一歩としておすすめなのは、5,000円以下の荷締めネットと防水シートで「積みっぱなし・汚れてOK」の土台を作ること。そこで自分の釣りスタイルをつかんでから、ロッドホルダーや寝床へと投資を広げていけば、エブリィはあなただけの理想的な釣り仕様に育っていきます。まずは近場の堤防に、道具を積んだエブリィで出かけてみましょう。
※車両価格・製品仕様・スペックは2026年7月時点の情報です。最新情報はスズキ公式サイトなど各メーカー公式でご確認ください。

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