軽バン車中泊自作の全手順|ベッドキットを材料費1.5万円で作る寸法と設計

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「軽バンを買ったから、自分で寝床を作って車中泊デビューしたい」「市販のベッドキットは数万円するけど、自作ならもっと安く済むのでは?」——そんな疑問を持って検索された方が多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、軽バンの車中泊ベッドは材料費1.5万円前後の自作で十分快適なものが作れます。完成品のベッドキットが3万〜6万円することを考えると、半額以下です。

軽バンが車中泊の自作に向いているのは、床がフラットに近く、荷室の四隅が箱型で寸法を測りやすいからです。エブリイ・N-VAN・ハイゼットカーゴといった人気車種は、いずれも荷室長1,800mm以上を確保でき、大人が脚を伸ばして眠れます。逆に言えば、寸法を1cm単位で押さえて設計図を引くことが、自作成功の9割を占めます。

この記事では、軽バン3車種の荷室寸法の比較から、材料費1.5万円の内訳、設計図の引き方、採寸から組み立てまでの5ステップ、そして自作派が見落としがちな断熱・換気・安全面まで、車中泊仲間に教える感覚で順番に解説します。DIY初心者の方でも、この通りに進めれば週末2日で完成します。

📌 この記事でわかること

・軽バン人気3車種(エブリイ・N-VAN・ハイゼットカーゴ)の荷室寸法と自作のしやすさ
・ベッドキットを材料費1.5万円で作る材料リストと内訳
・荷室寸法から逆算する設計図の引き方と採寸〜組み立ての5ステップ
・断熱・換気・収納・安全面で失敗しないための具体策

目次

軽バン車中泊自作で失敗しないための全体像

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いきなり木材を切り始める前に、「何を・なぜ作るのか」を整理しておきましょう。ここがブレると、せっかく作ったベッドが「高すぎて座れない」「ぐらついて眠れない」といった失敗につながります。まずは自作の全体像をつかんでください。

なぜ軽バンは車中泊の自作にいちばん向いているのか

軽バンが自作車中泊の入門に最適なのは、荷室が箱型でフラットに近く、設計が単純になるからです。乗用の軽自動車(ハスラーやワゴンR)はシートの段差や傾斜が大きく、それを埋める複雑な構造が必要になります。一方、軽バンは後席を格納すれば床がほぼ平らになり、長方形の天板を脚で支えるだけの「コの字型ベッド」で完結します。荷室長は人気車種でいずれも1,800mm以上あり、身長175cmの大人でも脚を伸ばして眠れます。注意点として、軽バンでも左右のタイヤハウスの出っ張りは避けられないため、ベッドの幅はタイヤハウス上端より高い位置に天板を設けるか、出っ張りを避けて板取りする必要があります。

自作と完成品ベッドキット、どちらが本当に得か

「実は完成品のほうが得なケースもある」——これは正直にお伝えしておきたい逆張りの視点です。自作の材料費は1.5万円前後ですが、電動ドライバーやノコギリを一から買い揃えると工具代で1万〜2万円かかります。年に数回しか車中泊をしないなら、3万円台の市販ベッドキットを買って週末をまるごと旅に使うほうが合理的です。逆に、月1回以上車中泊する人、収納や跳ね上げ機構を自分の使い方に合わせたい人、DIY自体を楽しみたい人は自作が圧倒的に得です。自分がどちらのタイプかを最初に見極めましょう。

自作のメリット自作のデメリット
材料費1.5万円前後で安い
収納・跳ね上げを自由に設計
愛着が湧く・修理も自分でできる
工具代が別途1万〜2万円
採寸ミスで作り直しのリスク
製作に週末2日ほどかかる

自作で作るものは「ベッドキット」が9割でいい

車中泊の自作と聞くと内装の総リフォームを想像しがちですが、最初に作るべきは「就寝用のフラットなベッド台」だけで十分です。天板+脚フレームのベッドキットさえあれば、その上にマットを敷いて快眠できますし、ベッド下は丸ごと収納スペースになります。テーブルや棚は車中泊を重ねて「ここに欲しい」と感じてから足せばよく、最初から作り込むと使わない設備で荷室が狭くなります。まずはベッドに集中するのが、初めての自作を完成させるコツです。なお、軽バンそのものの選び方や車中泊の基本は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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自作前に知っておきたい軽バン3車種の荷室寸法

設計図を引く前に、自分の軽バンの荷室寸法を正確に把握しましょう。ここでは車中泊自作で人気の高いエブリイ・N-VAN・ハイゼットカーゴの3車種について、公式スペックをもとに寸法と自作のしやすさを比較します。同じ「軽バン」でも、寝床の作りやすさはけっこう違います。

スズキ エブリイ(DA17V)|箱型で自作の定番

エブリイは荷室が素直な箱型で、車中泊ベッド自作の定番車種です。2名乗車(リヤシート格納)時の荷室長は1,910mm、荷室高は1,240mmあり、座って着替えても頭が当たりにくいのが強みです。荷室床面地上高が650mmと低く、材料の積み下ろしや乗り降りもラクです。注意点は、荷室幅が床面で1,320mm(タイヤハウス間は狭い)のため、天板はタイヤハウスの上端より高い位置に渡すか、左右をえぐって板取りする工夫が要ること。価格は2026年5月の一部仕様変更時点で134万3,100円〜213万2,900円(税込)です。

🚐 スペック情報
車種名スズキ エブリイ(バン DA17V)
メーカースズキ
価格帯134万3,100円〜213万2,900円(税込)
荷室寸法荷室長1,910mm×荷室幅1,320mm×荷室高1,240mm(2名乗車時)
就寝人数大人1〜2名
特徴荷室床面地上高650mmで積み下ろしがラク、箱型で自作しやすい

ホンダ N-VAN|助手席ダイブダウンで最長2,635mm

N-VANの最大の武器は、助手席が床下に格納される「ダイブダウン機構」です。これにより最大荷室長2,635mmという、軽とは思えない長さを確保できます。釣り竿や脚立など長尺物の積載に強く、自作ベッドも前方に少し延長すれば大柄な人でもゆったり眠れます。室内高は1,365mmと3車種で最も高く、車内で立ち膝の作業がしやすいのも自作向きです。弱点は、左右で室内長が異なり(左1,510mm/右はBピラーレスで開口は広いが寸法が左右非対称)、天板を左右対称に作れないこと。設計図は左右別々に採寸する必要があります。価格は2026年3月改良時点で149万8,200円〜226万9,300円(税込)です。

🚐 スペック情報
車種名ホンダ N-VAN(JJ系)
メーカーホンダ
価格帯149万8,200円〜226万9,300円(税込)
荷室寸法最大荷室長2,635mm×室内幅1,235mm×室内高1,365mm
就寝人数大人1〜2名
特徴助手席ダイブダウンで長尺対応、室内高1,365mmと最も高い

ダイハツ ハイゼットカーゴ|軽No.1の荷室空間

ハイゼットカーゴは荷室長1,820mm・荷室幅1,265mm・荷室高1,225mmと、軽キャブオーバーバン随一の広さをうたう車種です。助手席を前倒しすれば最大2,650mmまで荷室長が延び、N-VANと並んで長尺に強い1台です。水平格納式リヤシートで床がフラットになり、ベッド台の脚を均等に置きやすいのも自作向き。価格は2026年6月時点で115万5,000円〜188万1,000円(税込)と、3車種で最も手が届きやすい価格帯です。デメリットは、グレードによって内張りや床形状が異なるため、中古で買う場合は実車の荷室を必ず採寸してから設計図を引くこと。ハイゼットカーゴでの車中泊の詳細は、こちらでも解説しています。

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3車種の荷室寸法を一覧で比較

どの軽バンが自作しやすいか、荷室寸法を並べて比較してみましょう。以下は各メーカー公式スペックをもとにした、車中泊&キャンピングカーの教科書調べの比較表です。「とにかく長く寝たいならN-VANかハイゼット」「箱型で設計が単純なのはエブリイ」というのが結論です。

比較項目 エブリイ N-VAN ハイゼットカーゴ
荷室長(標準) 1,910mm 1,510mm(左) 1,820mm
最大荷室長 約2,240mm 2,635mm 2,650mm
荷室高 1,240mm 1,365mm 1,225mm
車両価格(税込) 134.3万円〜 149.8万円〜 115.5万円〜

※価格・寸法は各メーカー公式サイト(スズキホンダダイハツ)の公表値に基づきます。エブリイの最大荷室長は助手席を前方に倒した目安値です。

ベッドキット自作に必要な材料と費用

ベッドキット自作に必要な材料と費用の解説画像

続いて、いちばん気になる材料と費用です。ここでは木材(2×4材+コンパネ)でコの字型ベッドを作る前提で、1.5万円に収める材料リストと内訳を紹介します。ホームセンターでそろう一般的な部材だけで完結します。

ベッドキット自作に必要な材料リスト

必要な材料は驚くほどシンプルです。天板に使うコンパネ(合板)または有孔ボード、脚に使う2×4材または45mm角材、両者をつなぐL字金具とビス、そして上に敷くマットの4種類が基本セットです。コンパネは厚さ12mmあれば大人が乗ってもたわみにくく、軽量に仕上げたいなら9mm+脚を増やす方法もあります。脚を高くして床下収納を大きく取りたい人は2×4材、低めで軽くしたい人は角材が向きます。塗装やニス、すべり止めシートは好みで足してください。木材カットはホームセンターの有料カットサービス(1カット数十円)を使えば、自宅にノコギリがなくても正確な寸法に切ってもらえます。

💡 車旅メモ

ホームセンターのカットサービスは、設計図さえ持ち込めば1カット30〜50円ほどで正確に切ってくれます。車に積める長さに切ってもらえば持ち帰りもラク。電動工具を持っていない初心者ほど、このサービスを使い倒すのが完成への近道です。

材料費1.5万円の内訳を公開

実際にいくらかかるのか、車中泊&キャンピングカーの教科書調べの目安内訳が以下です。ホームセンターの価格は時期や地域で変動しますが、おおむねこの範囲に収まります。マットを既存の物で代用すれば1万円台前半まで下がります。

材料 用途 費用目安
コンパネ12mm 2枚 天板 約4,000円
2×4材 4本 脚・フレーム 約2,400円
L字金具・ビス類 接合 約1,500円
車中泊用マット 寝心地・段差解消 約5,000円〜
塗装・すべり止め等 仕上げ 約2,000円
合計 約14,900円

イレクターパイプと木材、どちらで作るべきか

結論から言うと、初めての自作なら木材、軽量と分解しやすさ重視ならイレクターパイプです。木材(2×4+コンパネ)はホームセンターで安く手に入り、ビスとL字金具で組むだけなので加工が簡単。一方、イレクターパイプは金属の専用パイプとジョイントを組み合わせる方式で、ジョイントを差し替えれば高さやレイアウトを後から変更でき、分解して積み下ろせるのが魅力です。ただしジョイント代がかさみ、総額は2万円を超えることが多くなります。ソロで頻繁にレイアウトを変えたい人はイレクター、しっかりした寝床を最安で作りたい人は木材を選びましょう。

そろえておきたい工具をレベル別に

工具は持っている物でかなり変わります。初心者(5,000円以下)なら、電動ドライバー1本とメジャー、軍手があれば木材カットをホームセンターに任せて組み立てだけ自分で行えます。慣れた人(1万〜2万円)は、丸ノコやジグソーがあると現場で微調整でき、サンダーで角を丸めれば仕上がりがぐっと良くなります。最初から高価な工具をそろえる必要はありません。電動ドライバーだけは安物でも1本あると作業効率が段違いなので、ここだけは用意しておきましょう。

設計図づくりの基本|荷室寸法から逆算する

自作の成否を分けるのが設計図です。とはいえ製図ソフトは不要で、方眼紙に荷室の長方形を描き、寸法を書き込むだけで十分です。ここでは高さ・脚の配置・分割の3つの設計ポイントを押さえます。

荷室寸法から逆算するベッドの高さ

ベッドの高さは「床下に何を積むか」から逆算するのが正解です。クーラーボックスや折りたたみイスを入れたいなら、それらの高さ+数cmの余裕が必要で、35〜40cm程度が目安になります。ただし荷室高が決まっているため、ベッドを高くするほど寝るときの頭上空間は狭くなります。エブリイ(荷室高1,240mm)でベッドを40cm上げると、座ったときの頭上は約840mm——あぐらは組めますが正座は厳しい高さです。床下にあまり物を入れないなら、20〜25cmの低めにして頭上を広く取るほうが、車内での着替えや作業がラクになります。

📌 押さえておきたいポイント

ベッド高は「床下収納の大きさ」と「頭上空間の広さ」のトレードオフです。長期旅で荷物が多いなら35〜40cm、近場のソロ車中泊で身軽なら20〜25cm。迷ったら30cm前後にしておくと、どちらの使い方にも対応できます。

脚の本数と配置でたわみを防ぐ

天板がたわむ・きしむ失敗のほとんどは、脚の本数不足が原因です。コンパネ12mmで大人が乗る場合、四隅の4本だけでは中央が沈むため、長辺の中央に2本足して計6本、長さ1,900mm級なら8本が安心です。脚は天板の端から内側に寄せすぎず、荷室のフラットな床面(タイヤハウスやくぼみを避けた位置)に垂直に立てます。脚と天板はL字金具で固定し、脚同士を横材(貫)でつなぐと左右のぐらつきが消えます。面倒でも、この横材を1本入れるかどうかで安定感がまるで変わります。

跳ね上げ・分割式にして荷室も活かす

「寝るときはベッド、昼間は荷物満載」と両立させたいなら、天板を2〜3分割にして一部を跳ね上げ式にする設計がおすすめです。蝶番(ちょうつがい)で天板を折りたためるようにすれば、片側を立てて自転車やキャンプ道具を縦置きできます。日常的に仕事で荷物を積む人や、車中泊と趣味の道具運びを兼用したい人に向く構造です。デメリットは可動部が増えるぶん強度が落ちやすいこと。蝶番は耐荷重の大きい金属製を選び、跳ね上げ部にもしっかり脚を入れて補強しましょう。

軽バン車中泊自作ベッドの作り方5ステップ

設計図ができたら、いよいよ製作です。採寸から仕上げまでを5ステップに分けて解説します。木材カットをホームセンターに任せれば、自宅での作業は組み立てが中心になり、週末2日あれば完成します。

ステップ1〜2|採寸と材料カット

最初にやるのは、実車の荷室を1cm単位で採寸することです。カタログ値はあくまで目安で、内張りやくぼみの影響で実寸は数cm違います。荷室長・幅・高さに加え、タイヤハウスの位置と高さ、リヤゲートの干渉も測っておきます。次に、その実寸をもとに方眼紙へ天板と脚の寸法を書き出し、ホームセンターのカットサービスに持ち込んでカットしてもらいます。天板は左右非対称になる車種(N-VAN)では特に、左右別々に寸法を指定するのを忘れないでください。注意点は、天板は荷室実寸より左右各5mmほど小さく作ること。ピッタリだと載せ下ろしで引っかかります。

ステップ3|脚(フレーム)を組み立てる

カットした2×4材で脚フレームを組みます。設計図どおりに脚を配置し、脚同士を横材でつないで「ハシゴ状」のフレームを左右に作るのが安定させるコツです。ビスはまっすぐ打たないと割れるので、下穴を開けてから打ち込みます。電動ドライバーがあればこの工程は1〜2時間で終わります。組み上がったら、荷室に仮置きしてガタつきがないか確認しましょう。床が完全に平らでない場合は、脚の下にゴム板やフェルトを噛ませて高さを微調整します。ここでガタを残すと、寝返りのたびにきしんで眠れません。

ステップ4|天板を載せて固定する

脚フレームが安定したら、その上にコンパネの天板を載せ、L字金具とビスで固定します。分割式にする場合は、分割位置の下に必ず脚または受け材がくるように配置してください。固定が甘いと走行中に天板がずれて危険です。天板を完全に固定せず、載せるだけの「置き式」にして必要なときだけ外せるようにする方法もありますが、その場合も走行中はベルトやフックでズレ止めをします。仕上げに天板の角をサンダーで丸めておくと、頭やすねをぶつけたときのケガを防げます。

ステップ5|マットを敷いて仕上げる

最後に、天板の上に車中泊用マットを敷けば完成です。コンパネの上に直接寝ると硬く底冷えするため、厚さ8cm前後のマットを敷くと寝心地が一気に上がります。天板にカーペットや塩ビシートを貼ると、見た目が整い掃除もラクになります。すべり止めシートをマットの下に挟めば、寝返りでマットがずれるのを防げます。ここまでできれば、その日からあなたの軽バンは快適な寝室です。マットの選び方は厚さで決まるので、迷ったらこちらの予算別比較も参考にしてください。仕上げの完成度は、結局この一枚のマットで決まると言ってもいいくらいです。

自作で見落としがちな断熱・換気・収納の工夫

ベッドが完成しても、快適に眠れるかは断熱・換気・収納の作り込みで決まります。ここを軽視すると「夏は暑くて寝られない」「朝起きたら寝具がびしょ濡れ」といった失敗に直結します。ひと手間かけておきましょう。

床下断熱で底冷えと夏の熱を防ぐ

軽バンは鉄板1枚で外と接しているため、床からの底冷えと夏の照り返しが想像以上にこたえます。対策は、天板やフロアの下に銀マット(アルミ断熱シート)やスタイロフォーム(発泡断熱材)を敷くこと。厚さ20〜30mmのスタイロフォームを荷室床に敷き詰めるだけで、冬の底冷えがかなり和らぎます。ソロの近場車中泊なら銀マット1枚でも効果がありますが、雪のある地域や長期旅では断熱材をしっかり入れるのが正解です。注意点として、断熱材で床を上げるぶんベッド高の計算に含めるのを忘れないでください。

結露と換気の工夫|失敗例から学ぶ

自作派がいちばんやりがちな失敗が、換気を考えずに窓を閉め切って寝て、朝に天井や窓が結露でびしょ濡れになるケースです。冬に締め切った車内で大人2人が眠ると、吐く息の水分で寝具まで湿ります。対策は、対角線上の窓を少し開けて空気の通り道を作ること、そしてベンチレーター代わりに窓用の網戸や換気ファンを付けることです。マグネット式の網戸なら自作も簡単で、虫を防ぎつつ通気を確保できます。雨の日は窓を開けにくいので、USB式の小型サーキュレーターで車内の空気を回すと結露を抑えられます。

⚠️ 車中泊の注意点

換気を怠ると結露だけでなく、冬の閉め切りで一酸化炭素中毒のリスクも高まります。とくに積雪時はマフラーが雪で塞がれ、排気が車内に逆流する事故が報告されています。アイドリングで暖を取るのは避け、必ず窓を少し開けて空気の通り道を確保してください。

ベッド下を丸ごと収納にする

自作ベッドの最大のメリットが、床下の大容量収納です。高さ35cmのベッドなら、クーラーボックス・折りたたみイス・着替えのコンテナがすっぽり収まります。収納を使いやすくするコツは、側面から物を出し入れできるようにベッドの横(スライドドア側)を開けておくこと。前から押し込む構造だと、奥の物を取るのに毎回手前を全部出すことになります。収納ボックスは透明のものを選ぶと中身が一目でわかり、車中泊の準備と片付けが速くなります。

窓の目隠しシェードも自作できる

プライバシーと断熱を兼ねる窓の目隠しも、銀マットを窓の形に切るだけで自作できます。型取りは、窓に新聞紙を当ててマジックで縁をなぞり、それを銀マットに写して切るのが確実です。吸盤やマグネットで留めれば着脱も簡単。市販の専用シェードは数千円しますが、自作なら銀マット1本(1,000円前後)で全窓ぶん作れます。冬は断熱、夏は西日の遮熱、そして就寝中の防犯にも効くので、ベッドと並んで最初に作っておきたい装備です。

自作派が陥りやすい失敗と安全面の注意点

最後に、自作ならではの失敗と、見落とすと危険な安全面のポイントを押さえます。「作って終わり」ではなく、走行中の安全まで含めて初めて自作ベッドは完成です。ここを飛ばさないでください。

失敗例|脚がぐらつく・天板がたわむ

自作で最も多い失敗が、完成後に「寝返りのたびにギシギシきしむ」「中央を押すと沈む」という強度不足です。原因は脚の本数不足と横材(貫)の省略がほとんど。対策は、長辺中央にも脚を追加して6〜8本にし、脚同士を必ず横材でつなぐことです。すでに作ってしまった場合も、後からL字金具と横材を足せば補強できます。天板のたわみがひどいなら、コンパネを9mmから12mmに替えるか、裏側に角材を「井桁」に渡して補強します。面倒に感じても、強度は安眠に直結する部分なので妥協しないのが正解です。

走行中のベッド固定と荷崩れ対策

意外と見落とされがちなのが、走行中の安全です。固定していないベッドや床下の荷物は、急ブレーキで前方に飛び、運転席を直撃する凶器になります。ベッド本体は荷室のフックやアンカーにベルトで固定し、床下の収納ボックスも荷締めベルトやネットで動かないようにします。とくに分割式・置き式のベッドは走行中にずれやすいので、ズレ止めを必ず施してください。長距離移動と就寝でレイアウトを変える人ほど、固定の手間を習慣にしておくことが事故防止につながります。

⚠️ 車中泊の注意点

エンジンを切らずにエアコンで夏を越そうとするのは危険です。長時間アイドリングは道の駅やSAでマナー違反となり注意を受けるうえ、燃料切れや排気のリスクもあります。夏はポータブル電源+小型扇風機、標高の高い涼しい場所を選ぶなど、エンジンを止めても眠れる工夫で乗り切りましょう。

自作ベッドに車検・構造変更は必要か

結論として、取り外し可能なベッドキットを荷室に置くだけなら、車検や構造変更の手続きは不要です。あくまで「荷物」として扱われるためです。一方、車体に穴を開けて家具を溶接・ボルト固定したり、乗車定員を変えるような大掛かりな改造をすると、構造変更の届出が必要になる場合があります。判断に迷うレベルの改造をするなら、最寄りの運輸支局や整備工場に相談するのが安全です。本格的な架装で8ナンバー(キャンピングカー登録)を目指す場合の要件は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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夏と冬、季節ごとの安全対策

自作ベッドが完成しても、季節対策を怠ると体調を崩します。夏はベッド下にこもる熱と車内温度の上昇に注意し、標高の高い涼しい場所を選び、ポータブル電源で扇風機を回します。冬は底冷え対策の断熱に加え、寝袋とマットの保温性で乗り切り、前述のとおりアイドリング暖房は避けます。体調に不安があるときや子ども連れの場合は、無理をせず宿泊施設やRVパークの電源サイトを使う選択も大切です。安全に眠れてこそ、自作の車中泊は楽しめます。

Q. DIY初心者でも軽バンの車中泊ベッドは自作できますか?
A. できます。木材カットをホームセンターに任せれば、自宅での作業は電動ドライバーでの組み立てが中心になり、週末2日あれば完成します。最初はテーブルや棚を作り込まず、フラットなベッド台だけに絞るのが完成のコツです。

まとめ|軽バンのベッドは1.5万円の自作で十分快適になる

軽バンの車中泊ベッドは、材料費1.5万円前後の自作で、市販キットに引けを取らない快適な寝床が作れます。成功のカギは、実車の荷室を1cm単位で採寸し、その寸法から高さ・脚の配置・分割を逆算した設計図を引くこと。エブリイは箱型で設計が単純、N-VANとハイゼットカーゴは助手席を倒せば2,600mm超の長尺に対応と、車種ごとの個性を踏まえて作れば失敗は減ります。ベッドが完成したら、断熱・換気・収納・走行中の固定まで仕上げて、初めて自作は完成です。

これから自作に挑戦する方は、次の手順で進めてみてください。

📌 自作を始める前のチェックリスト

・自分の使用頻度で「自作」か「市販キット」かを最初に決める
・実車の荷室を1cm単位で採寸し、方眼紙に設計図を書く
・ベッド高は床下収納と頭上空間のバランスで30cm前後を基準にする
・脚は6〜8本+横材で、たわみとぐらつきを最初から防ぐ
・木材カットはホームセンターのカットサービスを使い倒す
・断熱(スタイロフォーム)・換気(網戸/ファン)・目隠しシェードも合わせて作る
・走行中はベッドと床下の荷物を必ずベルトで固定する

まずやるべき最初の一歩は、メジャーを持って自分の軽バンの荷室を測り、方眼紙に長方形を描いてみることです。寸法が見えれば、どんなベッドが作れるかのイメージは一気に具体的になります。週末のホームセンター通いを楽しみながら、世界に一台だけの自分仕様の寝室を作り上げてください。安全に気をつけて、よい車旅を。

※本記事の車種価格・荷室寸法は2026年6月時点の各メーカー公式サイトの公表値に基づきます。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

キャンピングカー愛好家。RVパークや道の駅での車中泊体験を中心に、車中泊グッズの選び方やキャンピングカーの比較情報を発信しています。「自由に旅する暮らし」の楽しさと実用的なノウハウをお届けします。

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