「愛車でそのまま北海道を走り回りたい。でも、車ごとフェリーで渡るって料金はいくら?どの港から乗ればいいの?」——北海道の車旅を計画すると、必ずぶつかるのがこの疑問です。北海道は本州と陸続きではないため、自分の車で渡る手段は実質フェリー一択。ここでつまずくと旅の計画そのものが止まってしまいます。
結論から言うと、本州から北海道へ車ごと渡れるフェリーは6社・11航路あり、出発地と予算で選べば乗用車1台+運転者で片道2万円台〜4万円台に収まります。最短は青森〜函館の約3時間40分、最長は名古屋〜苫小牧の約40時間。どの航路を選ぶかで、料金も旅の色もまるで変わります。
この記事では、車中泊仲間に「このフェリーがよかったよ」と教える感覚で、全航路の乗用車料金・所要時間・便数を最新データで比較し、安く渡るコツと乗船当日の流れまで一気に解説します。北海道の車旅を計画中のあなたが、迷わず最適な航路を選べるようになる内容です。
・本州〜北海道を結ぶフェリー6社11航路の乗用車料金と所要時間の比較
・日本海側・太平洋側・青森発それぞれの選び方
・車ごとの運賃を1万円以上安くする5つのコツ
・予約から乗船・下船までの流れと初心者が失敗しやすい注意点
北海道へ車で渡るならフェリーが基本|海を越える3つの理由

北海道の車旅を「自分の車」で楽しみたいなら、まず知っておきたいのがフェリーが実質的に唯一の手段だということです。飛行機で飛んで現地でレンタカーを借りる方法もありますが、車中泊仕様に整えた愛車や、大量の荷物を積んだキャンピングカーで走りたい人にとって、フェリーは避けて通れません。まずはなぜフェリーなのかを整理します。
北海道は本州と陸続きではない|青函トンネルは車が通れない
本州と北海道をつなぐ青函トンネルは鉄道専用で、自動車は通行できません。つまり自分の車を北海道に持ち込むには、フェリーに車ごと乗せる「航送」しか方法がないのです。JRの列車に車を積む「カートレイン」も現在は運行されていません。この前提を知らずに「トンネルで渡れるだろう」と考えていると計画が根本から崩れます。北海道で車を使いたいなら、①愛車をフェリーで航送する、②飛行機+現地レンタカー、の二択になり、車中泊や長期の車旅なら前者が基本になります。ただしフェリーは便数と積載枠に限りがあるため、夏休みや連休は数か月前の予約が前提。思い立ってすぐ渡れるわけではない点は頭に入れておきましょう。
自分の車で走れるのが最大の価値|レンタカーとの費用比較
愛車で渡る最大のメリットは、車中泊装備をそのまま持ち込めることです。マット・ポータブル電源・調理器具を積んだいつもの車で、道の駅やRVパークを自由に巡れます。費用面でも、レンタカーを1〜2週間借りると車種によっては10万円前後かかりますが、フェリー航送なら乗用車1台+運転者で片道2万〜4万円台。往復でも5万〜8万円程度で、長期滞在ほど自走が有利になります。一方でデメリットもあり、往復のフェリー時間(最短でも青森経由で丸1日、日本海側なら片道約21時間)が旅程に加わること、ガソリン代・高速代が別途かかることは正直なところ計算に入れておくべきです。「北海道でどれだけ走るか」で損益分岐点が変わるので、走行距離が多い人ほどフェリーが向いています。
移動そのものが船旅になる|長距離航路の楽しみ方
フェリーは「移動時間の無駄」ではなく、旅の一部として楽しめるのも見逃せない価値です。太平洋フェリーや新日本海フェリーの大型船には、展望大浴場・レストラン・ラウンジ・シアターまで備わり、夕日を眺めながら露天風呂に入る時間は飛行機では味わえません。運転の疲れを船内でリセットできるため、上陸初日から元気に走り出せます。ソロ旅なら雑魚寝スタイルの2等船室で費用を抑え、夫婦やファミリーなら個室でゆったり——といった使い分けも自在です。車中泊派にとっては、船内で1泊まるごと休めるのは大きな魅力。北海道に着く前から旅が始まっている感覚を味わえます。

本州から北海道へ渡るフェリーは6社11航路|出発地で選ぶのが正解
「どのフェリーがいいの?」という問いに一言で答えるなら、出発地に一番近い港から乗るのが正解です。北海道行きフェリーは大きく3グループに分かれ、それぞれ料金帯と所要時間が異なります。全体像をつかんでから個別の航路を見ていきましょう。
日本海側・太平洋側・青森発の3グループで考える
本州〜北海道のフェリーは、①日本海側(舞鶴・敦賀・新潟・秋田発=新日本海フェリー)、②太平洋側(名古屋・仙台・大洗・八戸発=太平洋フェリー/さんふらわあ/シルバーフェリー)、③青森発(青森〜函館=津軽海峡フェリー/青函フェリー)の3グループに整理できます。西日本の人は日本海側、関東・中京の人は太平洋側、東北の人は青森発が基本の選び方です。青森発は所要3〜4時間と短く運賃も安い反面、青森まで自走する必要があります。逆に日本海側・太平洋側は乗船時間が長いぶん、船中泊で1泊分の移動を兼ねられます。自宅から出発港までの距離と、船上で過ごしたい時間のバランスで選ぶのがコツです。
【独自比較表】主要航路の乗用車料金と所要時間一覧
主要7航路について、乗用車(5m未満、青森航路は6m未満)1台の航送料金と所要時間をまとめました。料金は時期や割引で変動するため、通常期の目安として当メディアが各社公式サイトの2026年運賃をもとに整理した数値です。
| 航路 | 運航会社 | 乗用車料金(通常期目安) | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 青森〜函館 | 青函フェリー | 20,700円(6m未満) | 約3時間50分 |
| 青森〜函館 | 津軽海峡フェリー | 21,260円(6m未満) | 約3時間40分 |
| 八戸〜苫小牧 | シルバーフェリー | 22,000円(4m未満) | 約8時間 |
| 秋田〜苫小牧東 | 新日本海フェリー | 25,500円〜 | 約10時間30分 |
| 仙台〜苫小牧 | 太平洋フェリー | 約29,900円〜 | 約15時間20分 |
| 舞鶴〜小樽 | 新日本海フェリー | 37,500円〜 | 約20時間55分 |
| 大洗〜苫小牧 | さんふらわあ | 38,500円〜 | 約17時間45分 |
| 名古屋〜苫小牧 | 太平洋フェリー | 約39,300円〜 | 約40時間(仙台経由) |
※車中泊&キャンピングカーの教科書調べ(各社公式サイトの2026年運賃をもとに作成)。料金は時期区分・割引・車長により変動します。青函・津軽海峡は運転者運賃込み、その他は運転者の旅客運賃込みまたは別途となる航路があります。
目的地で選ぶ|小樽・苫小牧・函館の上陸ポイント
料金だけでなく、どの港に上陸するかも航路選びの決め手です。北海道側の到着港は主に3つ。小樽港は札幌・積丹・ニセコへ近く、道央・道南観光の起点に便利。苫小牧港は新千歳空港・支笏湖・富良野・帯広方面へアクセスしやすく、道東・道央を広く回る人に向きます。函館港は道南の玄関口で、大沼や松前へすぐ。旅の初日にどこを走りたいかで到着港を決めると、上陸後の移動が最短になります。たとえば「まず富良野・美瑛」なら苫小牧、「小樽運河から」なら小樽、「函館の朝市から」なら函館、という具合です。逆にゴールの港を別にして周遊すれば、同じ道を戻らずに済む「行きと帰りで港を変える」プランも組めます。
苫小牧港は「苫小牧西港」と「苫小牧東港」の2つがあり、約30km離れています。新日本海フェリー(秋田・新潟・敦賀発)は東港、太平洋フェリー・さんふらわあ・シルバーフェリーは西港着。予約時にどちらの港か必ず確認しないと、下船後に長距離を走るハメになります。
実は最短の青森航路が万人向けとは限らない
「所要時間が短くて安い青森〜函館が一番お得」と思いがちですが、意外と知られていないのが、青森まで自走する時間とコストです。たとえば東京から青森港までは約700km・高速代とガソリンで片道1万5千円前後、運転時間は約9時間かかります。ここに青函フェリーの車両運賃を足すと、大洗から船で一気に苫小牧へ渡るのと総額・総時間で大差ないケースもあります。しかも青森までの長距離運転で疲れた状態で北海道に上陸することになります。関東在住なら、乗船時間は長くても大洗〜苫小牧の船中泊で体を休めながら渡ったほうが、上陸後のコンディションが良いことも。「近い港=ベスト」ではなく、自宅から北海道の走り出しまでのトータルで比較するのが賢い選び方です。
【日本海側】舞鶴・敦賀・新潟・秋田発|新日本海フェリーで西日本から

関西・北陸・中京・東北日本海側に住んでいるなら、新日本海フェリーが最有力です。舞鶴・敦賀・新潟・秋田の4港から小樽・苫小牧東へ、大型の高速フェリーで日本海を一直線に渡ります。乗り換えなしで北海道まで運んでくれるのが強みです。
舞鶴〜小樽|関西から乗り換えなしで小樽上陸
関西圏から北海道へ車ごと渡るなら、舞鶴〜小樽が王道です。京都府の舞鶴港から小樽港まで約20時間55分、乗用車5m未満の航送料金は37,500円〜(時期により最大50,500円)で、これに運転者のツーリスト運賃12,000円〜が加わります。大阪市内から舞鶴港までは高速で約2時間と近く、関西在住者には無理のない距離感。夜に舞鶴を出て翌夕方に小樽着というダイヤなら、船内で1泊しながら移動でき、上陸後すぐ札幌・小樽観光に入れます。デメリットは繁忙期の予約競争が激しいこと。夏の週末やお盆は数か月前に車両枠が埋まるため、日程が決まったら即予約が鉄則です。
| 航路 | 舞鶴〜小樽 |
| 運航会社 | 新日本海フェリー |
| 乗用車料金(5m未満) | 37,500〜50,500円(運転者運賃別) |
| 旅客運賃(ツーリスト) | 12,000〜20,500円 |
| 所要時間 | 約20時間55分 |
| 公式サイト | 新日本海フェリー公式(運賃) |
敦賀〜苫小牧東|中京・北陸からの玄関口
名古屋・岐阜・北陸方面からは、福井県の敦賀港発が便利です。敦賀〜苫小牧東の乗用車5m未満は37,500円〜、所要は約20時間。名古屋から敦賀港までは高速で約2時間半と、太平洋側の名古屋港発(約40時間航路)よりトータルで早く着けることもあります。苫小牧東港着なので、上陸後は富良野・帯広・道東方面へ向かう人と相性が良い航路です。深夜1時前後に敦賀を出港し、翌日20時台に苫小牧東港着というダイヤが基本で、丸1日を船で過ごすスタイル。長い船旅を活かして、運転の疲れを大浴場とベッドでしっかり抜いてから北海道デビューできます。北陸道沿線に住む車中泊派にとっては、最短クラスの現実的な選択肢です。
秋田・新潟発は時間も料金も抑えられる
「できるだけ安く、短く」を狙うなら秋田・新潟発が狙い目です。秋田〜苫小牧東は乗用車5m未満が25,500円〜と日本海側で最安クラス、所要も約10時間30分と半分以下。日中便なら朝に秋田を出て夜に北海道着と、1日で渡り切れます。新潟〜小樽は29,500円〜で、首都圏から関越道で新潟港へ入れば、大洗発より安く上がるケースもあります。東北・北関東・信越に住む人はこの2港を軸に検討する価値大。ただし秋田・新潟発は便数が舞鶴・敦賀より少なめで、日によっては秋田経由の長時間便になることもあるため、時刻表で自分の乗る便の所要時間を必ず確認しましょう。
「同じ舞鶴〜小樽なのに、去年より1万円以上高い…」——これは時期区分(A〜D期間)を見落とした典型的な失敗です。乗用車5m未満で37,500円のはずが、お盆や連休のD期間だと50,500円と1万3千円も跳ね上がります。予約前に必ず「乗る日がどの期間区分か」を公式カレンダーで確認し、1日ずらすだけで数千円安くなることも。繁忙期を避けられる日程なら、平日出港を選ぶだけで大きく節約できます。
【太平洋側】名古屋・仙台・大洗・八戸発|快適さと関東アクセスで選ぶ
関東・中京・東北太平洋側の人は、太平洋側の航路が主役です。関東からの定番「大洗〜苫小牧」、船旅を満喫できる「名古屋・仙台〜苫小牧」、コスパの良い穴場「八戸〜苫小牧」と個性が分かれます。快適さ・料金・時間のどれを優先するかで選びましょう。
商船三井さんふらわあ 大洗〜苫小牧|関東からの定番
首都圏から北海道へ車ごと渡るなら、大洗〜苫小牧のさんふらわあが定番中の定番です。茨城県の大洗港から苫小牧港まで、夕方便で約17時間45分。乗用車5m未満は38,500円〜(時期A〜Eで最大55,000円)で、運転者1名のツーリスト運賃が含まれます。東京都心から大洗港までは常磐道・北関東道で約2時間とアクセス良好。夕方便は18時台に大洗を出て翌13時台に苫小牧着なので、船内で1泊しながら渡れます。2025年就航の深夜便新造船はコンフォート個室やレストランが充実し、車旅の疲れを癒すには十分。関東在住で北海道デビューする車中泊派は、まずこの航路を基準に検討すると失敗が少ないです。
| 航路 | 大洗〜苫小牧 |
| 運航会社 | 商船三井さんふらわあ |
| 乗用車料金(5m未満) | 38,500〜55,000円(運転者運賃込み) |
| 便数 | 1日2便(夕方便・深夜便) |
| 所要時間 | 夕方便 約17時間45分 |
| 公式サイト | 商船三井さんふらわあ公式 |
太平洋フェリー 名古屋・仙台〜苫小牧|船旅を楽しむ40時間
「船の上で過ごす時間そのものを楽しみたい」人に刺さるのが太平洋フェリーです。名古屋〜仙台〜苫小牧の約1,330kmを結び、名古屋〜苫小牧は仙台経由で約40時間、乗用車5m未満は約39,300円〜。仙台〜苫小牧なら約15時間20分・約29,900円〜と、東北の人にも使いやすい設定です。2025年就航の新造船「きそ」は豪華個室・展望スパ・レストラン・エンタメ施設を備え、日本の長距離フェリーでも屈指の快適さ。40時間の船旅は「移動」ではなく「船上の休日」になります。中京圏の人はもちろん、あえて長い船旅を目的に選ぶ旅好きにもおすすめ。デメリットは往復で丸4日近くが移動になること。北海道での滞在日数と相談して選びましょう。
シルバーフェリー 八戸〜苫小牧|夜行8時間の穴場
コスパと時間のバランスで隠れた優等生が、川崎近海汽船のシルバーフェリー八戸〜苫小牧です。所要約8時間、乗用車4m未満は22,000円(時期割引10〜20%あり)と、太平洋側では最安クラス。1日4往復と便数が多く、夜行便を使えば八戸で夜に乗って早朝に苫小牧着、そのまま北海道を走り出せます。東北北部に住む人や、関東から東北道で八戸まで自走してくる人には効率的なルート。船内設備は大型フェリーほど豪華ではありませんが、8時間の夜行なら寝て過ごせば十分です。2026年5月からはStarlinkによる船内Wi-Fiも始まり、船上でも通信環境が整いつつあります。「短時間・低コストで渡りたい実用派」にぴったりの穴場航路です。
| 太平洋側航路のメリット | デメリット |
|---|---|
| 関東・中京から港が近い 船内設備が豪華で快適 八戸発は短時間・低コスト | 名古屋発は片道約40時間と長い 繁忙期は料金が1.4倍前後に上昇 大洗・名古屋は苫小牧西港着で東港便と要区別 |
青森から最短で渡る|津軽海峡フェリー・青函フェリーで函館上陸

東北北部の人や、青森まで自走できる人にとって最短ルートが青森〜函館です。津軽海峡フェリーと青函フェリーの2社が競合しており、3〜4時間で北海道に上陸できます。とにかく早く安く渡りたい人向けの選択肢を見ていきます。
津軽海峡フェリー 青森〜函館|1日6便で使いやすい
青森〜函館を使い勝手で選ぶなら津軽海峡フェリーです。所要約3時間40分、1日6便と本数が多く、時間を選ばず乗れるのが強み。乗用車6m未満はA期間で21,260円、この料金には運転者1名のスタンダード運賃が含まれます。旅客の追加分は不要なので、料金計算がシンプルなのも初心者に優しいポイント。船内にはグレードの高い座席や個室、キッズルームもあり、短い航海でも快適に過ごせます。青森市内から青森港ターミナルまでは車ですぐ。東北道を北上してきた流れでそのまま乗船できるため、東北・北関東の人が北海道へ最短で渡る現実的な入口になります。函館に上陸すれば、朝市や大沼、道南の観光地へすぐアクセスできます。
| 航路 | 青森〜函館 |
| 運航会社 | 津軽海峡フェリー |
| 乗用車料金(6m未満) | 21,260円〜(運転者運賃込み・A期間) |
| 便数 | 1日6便 |
| 所要時間 | 約3時間40分 |
| 公式サイト | 津軽海峡フェリー公式(運賃) |
青函フェリー|とにかく安く車を運びたい人へ
「1円でも安く車を渡したい」なら青函フェリーが有力です。青森〜函館の乗用車6m未満は通常期20,700円と、津軽海峡フェリーよりわずかに安い設定。運転者1名分の運賃を含み、旅客は大人2,700円(繁忙期3,200円)が別途という料金体系です。青函航路の中でも運航便数が多く、深夜・早朝便も選べるため、時間を有効に使いたい人に向きます。船内設備は津軽海峡フェリーよりシンプルですが、その分価格が抑えられているのが持ち味。カーペット席で3〜4時間横になって過ごせば、コストを最小限にしながら北海道へ渡れます。装備より価格重視、貨物トラックに混じってでも安く運びたい実用派にフィットする航路です。
大間〜函館という裏ルートもある
青森〜函館以外に、青森県下北半島の先端・大間港から函館へ渡る津軽海峡フェリーの航路もあります。所要約1時間30分と最短で、本州最北端の大間を旅程に組み込みたい人には魅力的。ただし1日の便数が少なく、大間港までのアクセスが遠いため、万人向けではありません。恐山や大間のマグロを楽しんでから北海道へ——といった「旅の演出」として使うのがハマるルートです。メインの移動手段としてよりも、下北半島観光とセットで考えると価値が出ます。北海道の車旅に変化をつけたい上級者向けの選択肢として覚えておくと、ルート設計の幅が広がります。
深夜便で「車の中で寝ればいいや」と考えるのは危険です。フェリーは航行中、車両甲板への立ち入りが原則禁止で、自分の車には戻れません。荷物や貴重品は乗船前に客室へ持ち込む必要があり、これを忘れて甲板が閉鎖されると数時間取りに行けなくなります。乗船前に「スマホ・充電器・上着・洗面用具・貴重品」を必ず手荷物にまとめておきましょう。車中泊気分で船に乗ると、この甲板ルールでつまずきます。

「北海道を車中泊で一周したいけれど、夜はどこに停めれば安心なんだろう」——広大な北海道でこの疑問にぶつかる人はとても多いです。道の駅は便利ですが、あくまで休憩施…
車ごとフェリー代を安くする5つのコツ|割引と期間の使い分け
フェリー航送は工夫次第で数千円〜1万円以上安くできます。同じ航路・同じ車でも、予約方法と時期の選び方で料金が大きく変わるのがフェリーの特徴。ここでは車旅の総額を抑える実践的なコツを紹介します。
早割・インターネット割引を必ず使う
まず押さえたいのが各社の早期予約割引とネット予約割引です。太平洋フェリーの「早割」は早く予約するほど割引率が上がり、インターネット割引も時期により5〜10%が目安。さんふらわあや新日本海フェリーもネット予約で正規運賃から割引されます。乗用車の航送は元の金額が大きいぶん、10%引きでも数千円のインパクト。予約は電話や窓口より公式サイトのネット予約が基本です。特に日程が早く決まっている人ほど早割の恩恵が大きいので、「行くと決めたらまず予約」が節約の第一歩。キャンセル規定を確認しておけば、予定変更にも柔軟に対応できます。
繁忙期(C・D期間)を外すだけで1万円以上変わる
料金差の最大要因は時期区分です。各社ともお盆・連休・夏休みの繁忙期(C・D・E期間)は運賃が最も高く、閑散期の1.3〜1.4倍になります。たとえば大洗〜苫小牧の乗用車はA期間38,500円がE期間で55,000円と、1万6千円以上の差。日程を1週間ずらして繁忙期を外すだけで、この差額がまるごと浮きます。北海道の観光地も繁忙期は混雑するため、時期をずらすメリットは料金と快適さの両面で大きいです。夏に行くなら7月前半や8月下旬の平日、可能なら初夏や秋の閑散期を狙うのが賢い選択。カレンダーの色分けを見比べて、一番安い日を軸に旅程を組みましょう。
車中泊派は2等・ツーリストで十分|個室は必要な人だけ
旅客運賃を抑えるなら、船室グレードは最安の2等・ツーリストで十分というのが車中泊派の割り切り方です。普段から車内で寝ている人にとって、雑魚寝の2等船室やカーペット席はむしろ慣れた環境。個室は快適ですが1名あたり数千円〜1万円以上高くなり、家族4人だと差が大きく開きます。ソロや夫婦なら2等で節約し、浮いたお金を北海道での食事や温泉に回すのが満足度の高い使い方。一方で、長距離航路で睡眠の質を確保したい人や、プライバシーを重視する家族連れは個室を選ぶ価値があります。「船室は寝るだけ」と割り切れるかどうかで、最適なグレードは変わります。
予算別プラン|ソロ・夫婦・ファミリーの使い分け
予算と人数に応じたおすすめの組み立て方を整理します。ソロ・節約重視なら、青森まで自走+青函フェリー(車6m未満20,700円+旅客2,700円)や八戸〜苫小牧が最安クラス。夫婦・快適重視なら、大洗〜苫小牧や敦賀〜苫小牧東の2等〜ツーリストで船中泊しながら渡るのがバランス良し。ファミリー・船旅重視なら、太平洋フェリーの個室で40時間の船旅そのものを楽しむプランが思い出に残ります。人数が増えるほど旅客運賃の合計が効いてくるので、家族連れは「車の航送料金+人数分の旅客運賃」で総額を試算してから航路を決めるのが失敗しないコツです。

フェリー乗船当日の流れと予約の注意点|初めてでも迷わない
初めて車ごとフェリーに乗る人が不安に感じるのが、予約から乗船・下船までの具体的な流れです。手順とルールを知っておけば当日あわてずに済みます。ここでは車中泊派が特に気をつけたいポイントを解説します。
予約は車の全長と車検証が必要|ルーフキャリアに注意
航送料金は車の全長で決まるため、予約時に自分の車の正確な長さが必要です。料金区分は「4m未満」「5m未満」「6m未満」などに分かれ、1cmオーバーで上のクラスになると数千円変わります。車検証に記載の全長を確認しておきましょう。見落としがちなのがルーフキャリアやリアラダー、けん引時の全長で、これらを含めた実寸で申告するのがルール。荷物を屋根に積んで背が高い場合は車高制限にも注意が必要です。キャンピングカーや背高の軽バンは、予約時に高さ・長さを正確に伝えないと、当日乗船できないトラブルにつながります。ハイルーフ車は割増料金や乗船不可の場合もあるため、事前に各社へ確認しておくと安心です。
乗船〜下船の流れ|集合時間と車両甲板のルール
当日はまずターミナルで乗船手続きをし、車列に並んで係員の誘導で船内の車両甲板へ乗り込みます。集合時間は出港の60〜90分前が目安で、遅れると乗船できないため余裕を持って到着しましょう。車を停めたらサイドブレーキ・輪止めを確認し、貴重品と船内で使う荷物を持って客室へ移動します。航行中は車両甲板に戻れないのが大原則。下船時は再び車に戻り、係員の指示で順に外へ出ます。北海道側の港に着いたら、そのまま観光や車中泊スポットへ走り出せます。焦らず係員の案内に従えば、初めてでも迷うことはありません。
ガソリンは満タンで乗船して問題ありませんが、船内では車内での火気使用・エンジン始動は厳禁です。カセットコンロやポータブル電源での調理も車両甲板では不可。上陸後の北海道は給油所の間隔が本州より広いため、下船前に船内の情報や地図で最初の給油ポイントを確認しておくと安心です。特に道東・道北は夜間閉まる給油所も多く、早めの満タンが鉄則です。
車内の荷物・ペット・ガソリンの扱い
車内に積んだ荷物は基本そのままで航送できますが、航行中に取り出せないため、必要な物は手荷物にまとめておきます。ペット同伴の場合、多くのフェリーにペットルームやペット同伴可能な個室があり、ケージ持ち込みやドッグランを備えた船もあります。ただし条件は各社で異なるので、ペット連れは予約前に対応を必ず確認しましょう。ガソリンは満タン乗船OKですが、ポータブル電源の大容量リチウム電池や予備ガソリン携行缶は積載制限がある場合があります。危険物の扱いは各社の規定に従うのが安全。不明な点は予約時に問い合わせておけば、当日「積めない」と言われる事態を防げます。準備さえ整えれば、フェリーは車旅を何倍にも広げてくれる頼れる相棒です。
まとめ|出発地で航路を選べば車の北海道旅はもっと自由になる
北海道へ車ごと渡るフェリーは6社11航路。出発地に近い港から乗り、時期区分と割引を味方につければ、乗用車1台+運転者を片道2万円台〜4万円台で運べます。西日本なら新日本海フェリー、関東・中京なら大洗や名古屋発、東北なら青森・八戸発——自宅から北海道の走り出しまでのトータルで比べるのが、後悔しない航路選びのコツです。船旅の時間も旅の一部として楽しめば、上陸初日から元気に北海道を駆け回れます。
最初の一歩は、自宅から一番近い出発港の公式サイトで、行きたい日の料金と時刻表を調べてみることです。空き枠は繁忙期ほど早く埋まるので、日程が固まったらすぐ予約を。愛車と一緒に、あなただけの北海道の車旅を始めましょう。
※各航路の運賃・ダイヤ・割引条件は変更される場合があります。最新情報は必ず各フェリー会社の公式サイトでご確認ください。

コメント